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家入一真「政治の話はタブーという風潮は変えた方がいい」

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乙武: 都知事選のあと、家入さんはいろんなところで「楽しかった」と選挙戦を振り返っていますよね。その楽しさについて、少し具体的に伺ってもいいですか。

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家入: そうですね。なにしろ僕自身、まったく何もわからない状態での出馬でしたから、毎日いろんなことが起こって新鮮でした。選挙にでなければ出会えなかったような人とたくさん出会えたし、選挙活動のなかで発見したことも多々ありました。

乙武: なるほど。ボランティアでかかわった人々にとっても、役割を与えられ、存在意義を確認できる場になっていたんでしょうね。逆に、選挙に出たことのマイナス面というのはありますか?

家入: 「出なきゃよかった」と思ったことは一度もないです。ただ、出馬したことで、友人や知人の反応は2つに分かれました。応援してくれる人と疎遠になってしまう人、ですね。

乙武: ああ、たしかにそれは、出馬を経験した人からよくお聞きするエピソードですね。選挙に出たり政治的な発言をしたりすると、「ああ、君もそっち側へ行っちゃうんだ」と敬遠されてしまうという…。

家入: まるで住む世界が変わってしまうかのように…。

乙武: でも、彼らのいう「そっち側」って一体どこを指しているんだろうと、いつも疑問に思うんですよ。政治って誰にとっても身近な話題であるはずなのに。

家入: 本当にその通りですよね。こういう出る杭を片っ端から打っていくような風潮は、足の引っ張り合いでしかないと思います。結果、みんなで下に落ちていくだけなのではないかと心配になってしまいますよ。

乙武: 昔から、政治や宗教の話題はタブーだと、よくいわれますよね。僕は都の教育委員をやっていたりする関係で、社会的な発言はしても表立って政治的な信条を出すことはできないのですが、それでもお酒の席などで政治について意見をいうことはあるわけです。ところが、そういう話題を出すと急に場がしらけてしまうことも珍しくありません。

家入: 経営者仲間の話を聞いていても、「政治と宗教の話題は、揉めがちだから社内ではタブーにしている」という人は多いです。でも、そろそろそういう風潮を変えなければならない時期に来ているのではないかとも思うわけです。

乙武: そうですね。だから僕はいつも、自分とまったく異なる政治観や宗教観を持ちだされた場合は、相手のお話をちゃんと聞いたうえで、「共感はできないけど理解はします」と言うようにしているんです。

家入: あ、それはとてもいいフレーズですね。今度使ってもいいですか?

乙武: ぜひ使ってください(笑)。同調はできなくても、相手の考え方を理解するし、尊重するという意思表示ですね。タブーだからと議論を避けるよりも、こうした建設的なコミュニケーションを重ねていくことが重要だと思うんです。

(構成:友清 哲)

【今回の対談相手】
家入一真さん
1978年、福岡県生まれ。活動家。paperboy&co.をJASDAQ史上最年少で上場させたほか、クラウドファンディング「CAMPFIRE」、スマートEC「BASE」などの経営にも携わっている。

(R25編集部)

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