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ヤンキーが日本を引っ張る!?

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■なぜヤンキーはディズニーが好きなのか?

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髪をリーゼントにし、改造車や改造バイクに乗って暴れまわるようなヤンキーはめっきり減っているのに反して、「ヤンキー」を扱った本や記事は最近すごく目立っている。しかも、広島・福山の鞆の津ミュージアムでは、4月下旬から『ヤンキー人類学』展という展覧会まで開催されるというから、ヤンキー的な美学や文化は、どこか現代と共振しているのかもしれない。

サブカルチャーやオタク文化に詳しい精神科医の斎藤環氏は、『世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析』の中で、天皇陛下の即位十年を祝う国民祭典では元X JAPANのリーダー、YOSHIKIが、即位二十年の祭典ではEXILEが奉祝曲を演奏した例などを挙げて「われわれの国民的行事は、いまやことごとく『ヤンキー』が席巻する時代になったのではないか」と語っている。「ヤンキー的なもの」の動員力はむしろ高まっているのだ。

興味深いのは、斎藤氏が「ヤンキー」の特徴として、気合主義、現場主義、行動主義、家族主義などとともに、情緒や関係性を重視する「母性」と親和性が高いことを挙げている点だ。なるほど、そう考えると、ヤンキーが車のなかにファンシーグッズを詰め込んだり、ディズニーランドが好きなことにも説明がつく。

■これからの消費の主人公はマイルドヤンキー!?

若者論の代表的論客・原田曜平氏の『ヤンキー経済』は、これまで美学や文化面から語られることが多かったヤンキーを経済・消費面から分析した1冊。同書では、かつてと比べて優しくなった現代的なヤンキーを「マイルドヤンキー」と呼び、彼らは「同世代の一般的な若者たちよりも総じて消費意欲が旺盛で、優良な消費者」と診断している。

地元を離れたがらないマイルドヤンキーは、一方で高級ブランドや友達をたくさん乗せられる大型ミニバン、家を建てることへの憧れは強い。その消費行動の特徴は「今の自分を変革し、高いステージに上るための消費」ではなく、現在の生活水準を維持していくための消費だという。これまではマーケティングの網にかからなかったマイルドヤンキーの消費だが、同書をきっかけにして、目端が利く広告代理店にフォーカスされる可能性がありそうだ。

『ヤンキー塾へ行く』は、「ヤンキー塾」へ「行く」のではなく、「ヤンキー」が「塾へ行く」コミック。斎藤環氏は、ヤンキーの特徴として「反知性主義」も挙げていたが、同作の主人公は、ケンカも強くて知性もある。ただ、夢は「宇宙飛行士」で、その理由が「みんなを宇宙につれて行きたい」というあたりは、たしかにヤンキー的なメンタリティがうかがえる。

(斎藤哲也)

<書籍紹介>
●『世界が土曜の夜の夢ならヤンキーと精神分析』斎藤 環/角川書店/1700円(税別)
●『ヤンキー経済』原田曜平/幻冬舎新書/780円(税別)
●『ヤンキー塾へ行く』1~4巻荒木 光/講談社/各562円(税別)
(R25編集部)

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