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話題作「パンドラの約束」日本公開

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原発は必要か不要か? この議論に一石を投じる映画が米国で話題を集めている。日本では4月19日に封切られる『パンドラの約束』(渋谷のシネマライズほか全国順次公開)だ。監督は、環境保護運動家のロバート・ストーン氏。長らく反原発派だった彼は、ある作品の取材過程で原発推進派へ転じた。本作は監督同様、活動を通じて原発に対するスタンスを変えた5人の環境保護運動家の話を軸に構成されている。

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昨年のサンダンス映画祭で上映された際には、事前調査で観客の75%が原子力反対派だったにもかかわらず、上映後には80%が賛成派に転じたという。こう聞くと原発礼賛映画のような印象を抱くが、興味深いのは温暖化や貧困問題の解決手段として原発活用が唱えられている点だ。

たとえば英国の著名な環境活動家・マーク・ライナース氏は、世界のエネルギーの大半が大気汚染と温暖化をもたらす化石燃料に依存している現状を指摘。代替として期待される太陽光や風力は、現時点では不安定なため、原発を「気候変動への解決手段」として支持する。また、環境保護運動の巨頭・スチュアート・ブランド氏も、原子力が、人口増に伴うエネルギー不足を解決するカギになると主張。カメラは氏の主張を裏付けるように、電力不足のために多くの人が命を落とす、資源を持たない貧困国の実情を映し出す。

原発事故を経験した我々からすると、楽観的すぎると思える面もあるが、彼らもけっして原子力を手放しで支持しているわけではない。原子力を“使うリスク”と“使わないリスク”を冷静に比較した結果として、その必要性を説いているのだ。

もちろん、同作の主張は参考材料に過ぎないし鵜呑みにする必要もない。だが、原発問題を理解するうえで、こうした考え方もあることは知っておいた方が良いだろう。議論を深める上で意義深い作品だ。(榎田一郎)
(R25編集部)

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