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「さとり世代」ってどんな世代? 4つの特徴

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 車も酒もほしがらない、SNSに依存しながらも恋愛には淡白…こんな若者たちの姿を指して、大人たちはゆとり教育から生まれた「ゆとり世代」として見下げてきました。
 しかし、若者たちがそんな上の世代の声に抗う時が来たのです。ネットから広がった「僕たちは『ゆとり』じゃない!日本の現状を受け入れた『さとり世代』なんだ!」という声が若者の共感を呼び、新聞でも取り上げられるまでに話題になりました。

 『さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち』(原田曜平/著、角川書店/刊)は、博報堂の若者研究所でリーダーを務める著者と、研究所に集まる大学生たちが「さとり世代」について徹底的に語り合った一冊です。
 これまでに語られてきた「さとり世代論」は、バブル世代が若者を批判する形のものが多かったのですが、本書は若者の若者による若者論として、若者が自らについて語り、さらにバブル世代への反論も試みている点で大変興味深い一冊といえます。

■「さとり世代」とは?
 さとり=ゆとり世代は、現在入社3〜4年目から下の若者を指すことが多く、「これだからゆとり世代は・・・」などといったバッシングを度々受けてきました。彼らは、日本経済が傾き、ケータイやスマホが爆発的に普及、さらに東日本大震災を経て価値観が揺らぐ中を生きてきた世代です。
 こうした社会環境の大きな変化から自分の身を守るために、過剰に世の中に期待して振り回されないためにある種の処世術として、あくまでクールに、客観的に、さとったような冷静沈着な態度をとるようになったのだ、と著者は指摘しています。

■「さとり世代」の消費
 「学生時代には流行のスキーウェアや車を買うため必死でバイト。もちろんディスコ・ブーム全盛期で、見栄を張るため豪快に金を使った。デートでは女の子に全額おごるのが当たり前だった」と言うバブル世代に対し、さとり世代は「まったく理解できない」と返します。
 「失われた20年」をすごし、暗い就職事情を目にしてきたさとり世代は、消費には極めて慎重。しかし幼いころから物質的には豊かな生活を送ってきたため、消費に対してガツガツせず、「安くて、それなりに質の高いもの」で満足出来てしまうのが大きな特徴です。
 バブル世代のようにブランド品を買い漁るような夢は持っておらず、身分不相応な出費はバカバカしい。常にコストパフォーマンスを意識し、ネットで情報収集。これが、さとり世代の消費といえます。

■「さとり世代」の人間関係
 若者が1番望むのは円滑な人間関係。LINEやFacebook、Twitterなどのソーシャルメディアによって増えすぎてしまった彼らの友人関係は、顔見知りから腹を割って話せる親友まで、全てネットの中に収斂されています。
 彼らは、ネットいじめやブログ炎上事件などに直に接してきた世代。だから、ネット上での人間関係には驚くほど神経を使うといいます。Twitterの複数アカウントやLINEのグループ作成によって自身のキャラを使い分け、空気を読みながらスムーズな人間関係を持つことを選ぶのです。
 自分が嫌われることを恐れるため、他人には優しく、飲み会での一気コールや飲酒強制などもしません。親との関係が良好な人が多いのも、さとり世代の傾向です。

■「さとり世代」は「さとった風世代」
 とはいえ、若干20歳前後の若者が世界を「さとる」ことなど、出来るはずがありません。この世代の情報の仕入れ場所は主にネット。海外旅行をしたことがなくとも、ネットで簡単に現地の写真や体験記を調べられるため、未体験でも既視感があるのです。情報に埋没し、かつての若者が良くも悪くも持っていた行動力を失ってしまっているのは、さとり世代のネガティブな側面かもしれません。

 さとり世代は、無気力と非難されることもありますが、一方で、人生の様々な局面で浮かれず冷静な判断をできる強みを持っているとも言えます。 アベノミクスの中、好景気への期待で身分不相応に浮かれて過ちを繰り返す人が出てくるとしたら、それはさとり世代ではなく、大人たちの中からである可能性が高い、と言えるでしょう。大人たちがさとり世代から学べることは、案外多いのかもしれません。
(新刊JP編集部)



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