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過激映画に出演の門脇麦の心境は?

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「最初に台本を読んだとき、衝撃を受けたんです。エロというより本能がテーマで、ドキュメンタリータッチで描かれた、いわば“難しくない文学的作品”といった趣で。そんなものを目の当たりにした経験はありませんでしたから」

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舞台は、都内にある秘密の場所で夜な夜な行われる乱交パーティ。そこに集う男女の欲望や本能など、決して人前に出さない根源的な本性を描くのが、映画『愛の渦』である。そんなシナリオの面白さにほだされて、半分怖いもの見たさでオーディションに参加したという門脇麦さん。東京ガスのCMなどで注目を集める気鋭の若手女優である。

「1回目のオーディションが終わった時点で残ったのは私ひとりだったんです。『2回目のオーディションに来てくれ』といわれたときは、すごく混乱しました。中途半端な覚悟だったことが三浦(大輔)さんに見抜かれていたんですね。2回目に行くことが『腹をくくりました』という意思表示になると思いました」

監督である三浦大輔は気鋭の戯曲作家であり演出家。男女のドロッとした欲望を描かせれば天下一品。本作は同名の舞台の映画化作である。“女1”に抜擢された門脇さんは、地味な見た目ながら性欲が強すぎる女子大生という役柄。当然濡れ場は描かれるが、問題はそこじゃなかったという。

「脱いでしまえば物理的にそれまでですから。オーディションで服を着たまま絡みを演じたんですが、そのとき一番恐怖を感じたんです。だから脱ぐことより、心をさらけ出すことにハードルを感じました」

仕事をはじめて自分の殻を徐々に破っていくことを実感しつつあったという当時。自身と向き合うこの役は、絶好の機会だったとか。かくして、わずか2週間というハードスケジュールでの撮影が始まった。

「撮影も順撮りでドキュメンタリーのような現場だったので、シーンを重ねながら役柄への理解を深めていく作業でした。きっとほかのキャストの皆さんもそうだったんだと思います。ただ、現場はすごく楽しかったですね」

三浦以下、スタッフ、キャストともに不眠不休で完成した映画で描かれるのはリビドーのみならず。密室の会話劇あり、ほのかな恋あり、さらに男性なら心臓をわしづかみにされるような、痛みをともなう表現あり。

「いろんなことを感じていただけると思います。行き場のない気持ちにもなるし、甘酸っぱい切ない気持ちにもなるし、男女の差がありありと描かれる残酷な作品です」

ひとつひとつの作品に対して、徹底して愛情を注ぎ、向き合うという。まだ若いキャリアのなか、現場ではいつも気づきの連続だというが、この作品は大きなマイルストーンになりそうだ。

「クランクアップして1カ月くらい、燃え尽き症候群のようになっていました。一番“やりきった”作品だと思いますし、映画がみんなの力で作られる総合芸術だと実感できた作品です。この先、自分がどうなるかわからないけど、『愛の渦』でがんばれたことは、ずっと自信になると思います」
(吉州正行)
(R25編集部)

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