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「社員を1人クビ」で最大60万円 「おいしすぎる助成金」に批判集中

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従業員をクビにして再就職支援をすれば、企業に助成金が出る――。そんな制度が、2014年3月から大幅に拡充されそうだ。

これは「労働移動支援助成金」という制度で、離職を余儀なくされる従業員に「再就職支援」をあっせんするため、リストラをする企業に国がお金を出す。これまでは中小企業が対象だったが、拡充後は大企業も支給対象になる。

「リストラ対象者が置き去り」の指摘も
再就職が決まれば、支援会社への委託費用のうち最大60万円が支給される。決まらなかった場合でも、再就職支援会社に「頼むだけ」で10万円が支給される。

企業が従業員のクビを切り、再就職支援会社を紹介しさえすればお金をもらえるしくみだ。企業のリストラコストの一部を国が負担してくれる構図だが、この制度にはネット上で大きな疑問が投げかけられている。

「転職支援会社に頼むだけで10万貰えるとか、税金の無駄遣いだろ」

これでは、社員をクビにする会社と転職支援会社だけを儲けさせる制度だというのだ。特に転職支援会社が「おいしすぎる」という批判が強い。また、

「信じられん制度だ…お金渡すならリストラされた側だろう」

と、リストラ対象者が置き去りにされていると指摘する人もいた。

ただしこの制度の中では、リストラされた人は転職支援サービスを受けるための自己負担を必要としない。これを理由に、制度は「助成金は実質的に人に対して支払われている」と反論する人もいた。

流動化の行き先は「建設」か「介護」か
さらに政府は、もうひとつの施策で「クビ切り」を促している。2014年度予算案の中で、業績不調な中小企業が一時休業などを使って「雇用を守った事業主」に支払われる「雇用調整助成金」を削減するというのだ。

政府はリストラの推進によって、過剰人員に悩む企業を身軽にして業績回復を支援し、同時に成長分野へ人員を流動化させることを目指している。とはいえ、その「成長分野」がどこなのか、政府は明記しているわけではない。

大企業のホワイトカラーは、成長性の高いIT企業で働けるだけの専門知識を有していない。その一方で、人手不足が顕在化されている建設や介護の現場のような、体力的にキツイ仕事を承諾しない可能性もある。

とはいえ、雇用を死守するあまり、余剰人員を抱えて倒産する企業が続出するというシナリオも、社会不安を煽りそうで悩ましいところだ。

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