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人はなぜ猫の魅力にあらがえないか

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■涙腺を刺激するおばあちゃんとネコの交流

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先日、大型書店の写真集コーナーにぶらりと立ち寄ってみると、一等地を占めていたのはネコの写真集。あるわあるわ、平台一面のどこを見てもネコ、ネコ、ネコ。イヌ好きか、ネコ好きかという定番の雑談があるけれど、こと出版物に関してはネコがイヌを一歩も二歩もリードしている印象だ。

そんなネコの写真集コーナーのなかで、ひときわ目立っていたのが、1981年生まれの写真家、伊原美代子さんの『みさおとふくまる』だ。祖母のみさおおばあちゃんと、飼いネコのふくまるは、朝早く一緒に畑にでかけ、畑仕事が終わると一緒に帰り、夕飯をともにする。畑の中でふくまるを抱きしめるおばあちゃん。畑で顔を汚しながら、おばあちゃんの焼く焼き芋をじっと見つめるふくまる。どの1枚からも、このコンビの醸しだすあったかい空気が漂っていて、つい涙腺が刺激されてしまう。

2011年に発売された本作は、ロングセラーとなってすでに7万部を突破した。昨年9月には第2弾となる『みさおとふくまる~さようなら、こんにちは』も発売。こちらは、時間をさかのぼって、おばあちゃんと捨て猫だったふくまるとの出会いから、第1作に至るまでの写真がおさめられている。

■ネコによるネコのためのサバイバル・マニュアル

作家の町田 康がネコと暮らす日々を綴ったエッセイ『猫にかまけて』は、著者のたぐいまれなる猫語翻訳能力が発揮されている。たとえば「あ? 呼んどんな。人間やな、人間が呼んどるわ。はっ。あほらしもない。どうせ行ったら、いい子ね、かなんかゆうて、咽のとこ撫でよんねやろ」ってな具合。

ほんまかいなと思わないでもないが、著者自身「猫も二十年近く、一緒に暮らすとある程度、会話が成立するようになる」と書いているのだから、きっと本当なのだろう。

それにしても、なぜ人間はコロっとネコにやられてしまうのか。『猫語の教科書』を読んで、ようやくその秘密を得心した。

本書はネコによって書かれた(らしい)「人間の家をのっとる方法」であり、ある一家に入り込む手管、男女別の攻略法、人間が喜ぶ表情の作り方など、おそろしいほど細部にわたって、人間を思いのままに操るマニュアルが綴られている。

彼らの観察眼を侮ってはいけない。「部屋のまんなかの敷き物にからだをいっぱいにのばして横たわり、肩ごしに」体をなめると、自分が注目の的になることぐらい、ネコは百も承知である。

愛でているつもりで、じつは人間はネコの手のひらで踊らされているだけ。ネコの方が一枚上手なのだ。

(斎藤哲也)

<書籍紹介>
●『みさおとふくまる』伊原美代子/リトル・モア/1680円
●『猫にかまけて』町田 康/講談社文庫/570円
●『猫語の教科書』ポール・ギャリコ/ちくま文庫/609円
(R25編集部)

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