ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

動体視力は鍛えることできるか?

DATE:
  • ガジェット通信を≫

昔、野球漫画『ドカベン』のなかで、急行電車の車窓から外を眺め、高速で通り過ぎる駅の名前を読み取るトレーニングが描かれたことがある。当時は多くの子供たちがこの真似をしたし、今でもスポーツ漫画からアイドルの歌にまで出てくる有名なトレーニング法だ。

【画像や図表を見る】

動いているものを識別する「動体視力」は、球技や格闘技をはじめ、あらゆるスポーツで重要な力だ。でも、動体視力というのは、本当に漫画のように鍛えられるものなのだろうか? これまで多くのプロボクサーを育ててきた、北澤ボクシングジムの北澤公徳会長に聞いた。

「眼球を支える筋肉の機能を高めて、物体を認識しやすくするという意味であれば、トレーニングによって向上させたり、衰えを防いだりすることは可能でしょう。ただし、そのようなトレーニングを積むことが、たとえばボクサーのディフェンス技術向上に役立つかといえば、それは疑問です」

動体視力とひとくちにいっても、複数の種類がある。北澤氏によれば、たとえば自分に向かってまっすぐ飛んでくるパンチを認識する場合と、視界を横切るような動きを認識する場合では、眼球の運動はまったく異なるのだという。

「正面からまっすぐ向かってくるものをとらえる場合、眼球は動かず、いかに素早く焦点を合わせるかという運動になります。一方、上下左右の動きを捉える場合には、眼球自体を素早く動かす運動になります。ボクシングの場合は、両方の対応を複雑に迫られることになりますね。つまり、ボクシングの場合でいえば、電車のなかから看板を読み取る練習よりも、スパーリングと呼ばれる実戦練習を多く積んだ方が、目を鍛えるうえでは効率的といえます」

つまり、その競技の動作にいかに目を対応させるかが重要ということ。これは他の競技でも同様だろう。

「それに、ボクサーにしても、じつはパンチを目で見てかわしているのではありません。肩の動きなど、予備動作に反応してよけているケースがほとんどなんですよ」

目の筋肉を鍛えておくに越したことはないとも北澤氏は語るが、そのトレーニングによって漫画みたいにスポーツの能力が向上する望みは薄そうだ。
(友清 哲)
(R25編集部)

動体視力は鍛えることできるか?はコチラ

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

(web R25)記事関連リンク
身体にまつわる都市伝説の過去記事一覧
男/女が生まれやすい体質はある?
コーヒーで「胃が荒れる」はウソ?
「ピッチャーの肩は消耗品」に異論
R25をオフラインで読める無料アプリ(外部サイト)

カテゴリー : 未分類 タグ :
R25の記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP