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建設現場から悲鳴。東京五輪が危機

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今、ゼネコン業界が深刻な人手不足だ。建設現場で働く人たちが圧倒的に足りず、全国で労働者の取り合いになっている。9月の新規求人倍率を見ると、型枠工や鉄筋工などで8倍以上。つまり、1人の求職者に8以上の求人がある計算になる。

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ゼネコン業界の市場は、ピークの1992年度84兆円から半減した。その間、業界はダンピング競争を繰り広げ、シワ寄せを受けたのが労働者だ。年収は250万~300万円ともいわれ、コンビニで働いた方がましと、多くの人が現場を去った。業界で働く人の数はピーク比180万人も減少した。

そこに、震災復旧や公共投資の拡大で、建設投資が一気に膨らんだ。特に今夏以降、アベノミクスによる景気回復もあり、建設現場は超繁忙を迎えている。政府は今春、公共投資における労務単価を15%引き上げたが、一度去った労働者は簡単には戻ってこない。業界には1次下請け、2次下請けと重層に分かれる構造があり、処遇改善が末端の労働者まで下りてこない事情もある。

労働環境の劣悪さを象徴するのが、社会保険の加入状況だ。建設労働者の法定3保険(雇用保険・健康保険・厚生年金)の加入割合は、わずか58%(12年10月時点、国土交通省調べ)。建設現場は3K(きつい・汚い・危険)といわれるが、以前はそれに見合った収入を得ていた。「かつて、職人は外車で建設現場に乗りこんでいた」(ゼネコン幹部)。それが現在の低収入では担い手不足は当然といえる。労働者の高齢化も進んでおり、建設現場に人が戻るには時間がかかりそうだ。

東京五輪、リニアモーターカー…。今後も建設投資が増えるイベントが控える。このままでは労働者不足によって、建設投資が消化しきれない可能性もある。国家的プロジェクトより前に、建設労働者の実態に向き合う必要がある。
(並木厚憲/『週刊東洋経済』)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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