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野生動物が絶滅していく理由

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野生動物が絶滅していく理由
 今、ライオンやトラといった大型肉食獣が、絶滅の危険があるという。なぜ、地球上で強いとされる大型肉食獣が、絶滅の危機にあるというのだろうか。

 『動物を守りたい君へ』(高槻成紀/著、岩波書店/刊)は、「動物のため」と思っていることは本当に正しいのか、野生動物を絶滅から守るにはどうしたらよいのか、といった動物たちとともに生きるための視野を広げてくれる内容になっている。

 ライオン、トラ、チーター、ユキヒョウ、ピューマは大型のネコで、すべてが絶滅の心配をされている。クマも絶滅の危険がある。オオカミや南アメリカのタテガミオオカミはイヌの仲間で、場所によっては絶滅し、またその危険が大きいところもある。これら大型肉食獣は現在生き残っていても、ほぼすべてが絶滅の可能性が大きい。それには共通の理由がある。
 大型肉食獣は大量の食物が必要で、大型の草食獣を殺して食べる。そういう大型草食獣が暮らすには十分な植物がある広い土地が必要だ。しかし、植物があって、広い土地があっても、小型草食獣はいるが大型草食獣はいないということもよくある。ライオンは小型草食獣を食べては生きていけない。大型肉食獣が生き延びるためには、さまざまな条件がすべて揃っている必要があるのだ。

 19世紀後半くらいから人口が増え、森林が伐採されたり、草原が農地に変えられることが多くなった。そして20世紀になると、ますます野生動物が生きていける場所が少なくなり、植物はあるが大型草食獣がいないということが頻繁に起こるようになった。さらに、性能のいい猟銃ができ、自動車を使って狩猟するようになると、草食獣も肉食獣もどんどん数が少なくなった。ライオンやトラも今では、ごく狭い範囲にしかいなくなってしまった。
 体が大きく、遭遇してしまったら、人間などひとたまりもない大型肉食獣でも、生物学的に見れば、その生息環境から実は一番ひ弱な動物なのだ。

 本書では、ペットをどうつきあうか。家畜はどうみるか。といった私たちのもっと身近な動物についても触れている。動物と人間がどうつきあっていくべきか、動物をどう守るべきなのか、考えさせられる1冊だ。
(新刊JP編集部)



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