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歴代ブームの「経済効果」を追う

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2020年東京五輪の開催が決定し、7年後に向け早くも期待が高まっている。その期待の高さを示す指標のひとつが「経済効果予測」だ。東京都は、2013年から2020年までに生みだされるオリンピック関連の経済効果を約3兆円と試算している。

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これはあくまで予測に過ぎないが、過去の五輪における経済効果と比較してみると、3兆円は妥当な額のように思える。

●2012年ロンドン夏季五輪 約2兆円
 ※12年間分(オックスフォード・エコノミクス)
●1998年長野冬季五輪 4兆6802億円(長野県)

参考までに、過去に発表された五輪以外の主な経済効果を、金額が大きい順に列挙してみると、

●スカイツリー 約5900億円 (関西大学)
●街コン 約1430億円 (関西大学)
●石川遼のプロ転向 約202億円(関西大学)
●金環日食 約164億円 (関西大学)

このように、いずれの経済効果も数十億円から数百億円の規模であり、五輪開催のインパクトには遠く及ばない模様。なお、長野の経済効果がここまで膨らんだのは、高速道路や長野新幹線といった大規模な交通インフラを整備した影響が大きいようだ。

一方、今年話題になった出来事の経済効果はというと…

●富士山の世界遺産登録 約99億円
 ※山梨県側で約38億円、静岡県側で約61億円(山梨中銀経営コンサルティング・静岡経済研究所)
●あまちゃん 約32億8400万円
 ※岩手県内のみ(岩手経済研究所)

悲願の世界遺産入りを果たした富士山は、7~8月の登山シーズンに観光客が増加。富士山周辺のホテルや観光施設の売り上げがアップしたことで、100億円に迫る経済効果が生まれた。また、大ヒットドラマ『あまちゃん』も、ドラマの舞台となった岩手県にかなりの経済効果をもたらしている。ロケ地の「小袖海女センター」(久慈市)には震災前の約12倍の観光客が訪れ、「北三陸鉄道」のモデルとなった三陸鉄道の総乗客数は前年に比べて5割も増加。関連グッズも飛ぶように売れているという。

さらに、これらを上回る経済効果を期待されているのが、『あまちゃん』同様に東北を盛り上げているプロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」だ。悲願のパリーグ初制覇は復興に向かう地元・宮城県に大きな力を与えているが、仮にこのまま日本一になった場合、宮城県内に約272億円もの経済効果を生むという(関西大学)。観客動員増によって周辺飲食店や商業施設も潤い、百貨店などでは優勝セールによる売り上げ増も見込まれている。

ちなみに、経済効果は「その事象によりどれだけのお金が動いたか?」を示す指標であり、「儲かった額」を試算するものではないのであしからず。特に、近年の五輪は開催費用が大きく膨らむ傾向にあり、ロンドンでは経済効果を上回る約3兆円ものコストがかかったとの試算もあるのだ。そうした傾向をふまえ、東京都では予算を抑えた「コンパクトなオリンピック」を計画しているという。ぜひ、費用対効果の高い大会を実現させてほしい。

(前田智行/やじろべえ)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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