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プロ野球新人王の傾向と審査基準

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“ライアン”小川(東京ヤクルト)、“浪人”菅野(巨人)、“二刀流”大谷(日本ハム)…。例年以上に個性派ぞろいで、話題・実力両面で球界を賑わせる今年のプロ野球新人選手たち。ペナントの行方とともに、誰が新人王に選ばれるのか気になるところだ。そこで今回は、実際に新人王選出の投票権を持つ方に、新人王を選ぶ際のポイントや傾向を聞いてみました。

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「最初の判断基準は、投手であれば投球イニング数、野手であれば打席数。これらがある程度の水準に達していないと、私個人のノミネートにも入ってきませんね」

こう答えてくれたのは、約30年にわたってスポーツアナウンサーとして活躍し、現場での実況・取材を重ねてきたTBSの椎野茂アナだ。

「この基準で考えると、野手よりも投手の方が可能性は高くなります。野手の場合、新人王にノミネートされるには144試合のうち半分は出てほしい。でも、たまたま調子が良くて数試合活躍する例はあっても、年間を通してコンスタントに出場できる新人野手なんてそうはいません。一方で投手の場合、今は先発・中継ぎ・抑えと分業が明確なので、仮に先発で投げる力がまだなくても、1、2イニングだったら抑えられる場合がある。これは、野手よりも相当チャンスが多いと思います」(椎野アナ)

実際、1950年の制度開始以降、セ・パあわせて116人いる新人王のうち、約2/3に当たる77人が投手で受賞している。確かに、新人王争いは投手有利といえそうだ。

ポジション以外でも、例えば「高卒」「大卒」といった経歴は関係してくるのだろうか?

調べてみると、116人の新人王のうち、「大卒」「社会人」選手の新人王が91人(大卒:43人、社会人:48人)なのに対し、「高卒」での新人王はわずか25人。入団時の母数に違いがあるので単純比較できないが、やはりキャリアに勝る「大卒」「社会人」選手の方が即戦力として活躍しやすいようだ。

また、一概に「高卒」といっても、入団後数年間2軍で下積みをしてから受賞するケースが多い。ドラフト制度導入以降だけを見ても、13人いる「高卒新人王」のうち、入団した年に新人王に輝いたのはわずか5人だけ。それだけ険しい道なのだ。

「即戦力といわれる大卒・社会人の選手ですら出場機会を得るのは大変なんですから、高卒の新人王なんてどれだけ難しいか、ということですよね」(椎野アナ)

ということは、今年のオールスターでも活躍した藤浪(阪神)、大谷の両高卒ルーキーもやっぱり難しい?

「もちろんまだわかりませんが、容易ではないでしょう。特に大谷選手は、すごく頑張っているのはわかるし、非凡な才能ということもわかりますが、このままだおそらく規定打席にも規定投球回数にも達しない。注目度、印象、将来性に関しては文句ナシなんですが…」(椎野アナ)

ちなみにこの10年間での高卒新人王選手を調べてみると、今シーズン開幕からの連勝記録で日本新を達成した田中将大だけ、ということが判明。新人王の歴史を探ることで、改めて田中将大の偉大さも浮き彫りになった。
(オグマナオト)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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