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酷暑で中年男の短パンにも市民権「バブル文化も影響」と識者

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 いま、短パン(ショートパンツ)を履く男性が増えている。昨年頃から流行の兆しを見せ始め、「短パンDAYS」(『POPEYE』2012年4月号)、「ひざ丈ショーツでどこへでも」(『Men’s LEE』2012年5月号増刊)など、人気男性誌での短パン特集が相次いだ。そして今年。国内観測史上最高を記録する猛暑を背景に、短パン人気は、流行に敏感な若者だけでなく中年男性まで、あらゆる世代に広がりつつある。

「去年も売れたのですが、今年はそれ以上に売れています。これだけ暑いと、短パンを履きたくなるのかもしれません」

 こう語るのは、都内大手百貨店の紳士服売り場の店員だ。この言葉通り、実際に百貨店を訪れる客の半分から3分の1近くが、短パンを履いている。この日の前日は1875年の観測開始以来はじめて、都内の気温が一日中30度を下回らなかった。とにかく暑い、それがまず、短パン人気の背景にある。

 短パンのイメージや履くシーンも変わりつつあるようだ。2005年から始まったクールビズ。震災以降、節電意識が高まるなか、佐賀県武雄市はポロシャツ&短パンを許可する「ウルトラクールビズ」を2011年から開始した。楽天も昨年、サンダルや短パンを許可する「楽天ハワイアン・サマー」を始めた。夏期間は短パン勤務をよしとする企業が出始めたことで、短パンがビジネスシーンにわずかながら入り込んでいる。これによって、短パン=ラクな服装という印象は少しずつ薄れているようだ。

 短パンを特集した先の『Men’s LEE』のアンケートによると、30~40代男性の短パンのイメージは「オシャレなアイテム」が過半数を占め、「涼しい」などの気安いイメージを上回った。『MEN’S CLUB』(2013年7月号)の“大人の短パン”特集では、短パンには美脚効果があるとスタイルの向上を謳う。

 こうした印象の変化は、最近の短パンスタイルの表れでもあるようだ。「今年はリゾートで履くようなゆるい短パンよりも、街中で履くのに適した、細見で素材も上質な短パンが人気です。40代、50代の方は、短パンに襟着きのシャツを合わせる方も多いですね」と上記定員も語る。短パンといえど、街できちんと着るスタイルが定着しつつあるわけだ。トムブラウンといったハイブランドでは、すでに短パンスーツを発売し、お洒落に敏感な男性たちの心をとらえている。

 この短パンブームについて、「短パンはすでに市民権を得た」と語るのはファッションメディアプランナーの南充浩氏だ。南氏は、短パンブームまでの道のりを、こう解説する。

「男性のパンツの丈は、数年前から、短くなる傾向にありました。まず、くるぶしが見えるくらいのクロップドパンツが流行りました。クロップドパンツを初めて履いた時、10cm脚を出すだけでこんなに涼しいのかと、私は感動を覚えたものです。その後、9分丈が7分丈になり、昨年から今年にかけて、膝を出すくらいの短い丈が続々と登場したのです。つまり“丈変化”が、ここ数年のトレンドなんですね。この暑さですから、やはり膝上の丈が機能的です。機能的で流行っているんだったら言うことないよね、ということで、履く人が爆発的に増えているのだと思います」

 もう一つ、短パンに限らない、ある特徴を指摘する。

「今年になって、80年代バブル期の文化やファッションが再び注目されていますよね。たとえば“プロデューサー巻き”。カーディガンを、袖を通さずに肩にかけて巻くスタイルです。それから靴はローファーが流行っている。短パンも、バブル絶頂くらいまでは、よく履かれていたのです。景気が良くなっているのかはわかりませんが、ファッションにおいては、バブル期の流行が再来していて、短パンブームもその流れの一つだと考えられます」

 将来的に、フォーマルとして短パンが認められる日が来るのか――。女性のミニスカートが登場した折、多くの人は眉をひそめたが、もはや一つのファッションとして定着した。短パンは一時の流行で終わるか、あるいは、男性ファッションの定番となるのか。気になる猛暑の行方とともに、その推移を見守りたい。



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