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住まいの環境 貸主の説明義務は?

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引っ越した後に“想定外”の事態が起きることは少なくない。たとえば景観の変化。筆者も先日、引っ越したばかりのアパートの隣に高層マンションが立つと知ってショックを受けた。とはいえ、契約時にはその工事も決まっていたはずで、「事前に教えてくれれば…」とも思ったが、はたしてこのようなケースにおいて、契約時に家主や仲介業者が説明する義務はないのだろうか? 不動産賃貸に精通している弁護士の安藤晃一郎さんに伺った。

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「景観の変化については、たとえ引っ越し前から決まっていても、一般的に説明義務はありません。その部屋の眺めをウリにしている場合や、故意に隠した場合などは別ですが、景観は住む人の利益として法的にそこまで重要視されていないため、特に説明義務は問われないのが普通です」

「景観の変化」だけなら説明義務はないが、廃棄物処理場や危険物を取り扱う施設などが周辺に建設される場合は、生活に影響を及ぼす可能性がある(特に小さな子どものいる家庭など)ため、入居前の説明義務が生じる。貸主サイドが説明を怠った場合には、損害賠償請求の対象にもなり得るとのことだ。

賃貸契約前に説明が欲しいケースはほかにもある。たとえば騒音。特定の時間だけ騒音が激しい場合などは、下見でそれを知るのも難しく、事前に教えてもらえないと分かりようもないところ。

「ケースにより異なりますが、過去の判例などからは、仲介業者や家主はそこまで細かく近隣の騒音状況を把握していないと考えるのが一般的。そのため、法的に説明責任を問うのは厳しいのが実情です」(同)

ただ、法的な義務の有無にかかわらず、ネガティブな材料を根拠に家主と家賃の減額交渉をすることは可能。そのような物件は不人気になりがちなため、個別の交渉はそれなりに有効なようだ。

「住んでから判明するトラブルで法的に責任を問える可能性が高いのは、たとえば『部屋の流しから虫が大量発生する』『排水溝から悪臭がする』などの例。これらは、契約時に説明義務を怠っているというより、正常に住める状態で貸す義務を家主が怠っているケースといえます。あくまで、その問題が構造上の欠陥によるものと認められればですが、修繕をしてもらうことはもちろん、入居後の家賃減額や、状況によっては契約解除が法的に可能です」(同)

“構造上の欠陥”とは、たとえば、掃除しても一向に改善しなかったり、入居者の手の届かない箇所に問題があったりするケース。こうしたトラブルに見舞われたら、泣き寝入りせず、家主や仲介業者に相談してみよう。
(有井太郎)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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