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投票率の世代間論争に関する個人的な立ち位置

投票率の世代間論争に関する個人的な立ち位置

今回はtt_clownさんのブログ『Life like a clown』からご寄稿いただきました。

投票率の世代間論争に関する個人的な立ち位置

参院選も無事終了しました。参院選投票率は52.61%*1辺りと言う事で、皆様いろいろ思う所があるとは思いますが、個人的には、事前調査*2等を考慮すると50%を切るかもと言う予想も囁かれる中で意外に健闘したのではないかなぁと言う印象を持ちました。

*1:「参院選投票率52.61% 戦後3番目の低さ」 2013年07月22日 『朝日新聞DIGITAL』
http://www.asahi.com/politics/update/0721/TKY201307210015.html

*2:「参院選「大いに関心」31% 朝日新聞世論調査」 2013年07月18日 『朝日新聞DIGITAL』
http://www.asahi.com/politics/update/0718/TKY201307170782.html

このブログでは、私が知識不足な事もあり政治的な話題には触れないようにしているのですが、投票率(特に、世代間投票率の差)に関する議論は興味を持ち継続的に追っているので、いくつか記事にしています。

「選挙の世代別投票率に関する検討」 2011年04月15日 『Life like a clown』
http://d.hatena.ne.jp/tt_clown/20110415/1302862713

「若年層の投票率に関する雑感」 2012年12月17日 『Life like a clown』
http://d.hatena.ne.jp/tt_clown/20121217/voting_rate

ただ、データに関する考察と私自身の主張を混ぜて書いている事もあってか、私自身の主張とは正反対の性質の記事(「若者の投票率が低いのは許せない」、「若者冷遇の政策が行わるのも仕方ない」等)に反対意見と言う形でもなく引用されていて少し寂しく思う事があるので(笑)、一度、私自身の主張と言うか立ち位置のみを記載しておこうかと思います。

投票率(および、それに関わる議論)に関する私の主張としては、以下の2点です。

 1. 投票率が増減する要因として、ほぼ各人の政治的関心しか考慮しない(それを原因として批判・糾弾する)のは危険である

 2. 特定の層(今回は、「若者」)に対して「投票率が低いから政策的に冷遇されるのも仕方ない」と言う論法を適用するのは、別の対立軸に対しても容易に適用され得るので危険である

前者に関しては、先に挙げた2つの記事中で就職氷河期に当たる世代の投票率の推移に着目し、社会的な構造の変化(非正規雇用の増加等に従って特定の企業や組織に属する人の割合が減少)に伴って、「政治的関心はあまりないが様々なしがらみ、プレッシャが存在するため投票すると言った層が少なくなっているのではないか、そして、それが上世代との投票率との差に繋がっているのではないか」と言う仮説を立てて検証を行っています。

最初から政治に対して強い関心や信念を抱いている人は別として、「投票は行っても行かなくてもどっちでもいい」程度の気持ちな人も多いだろうと予想されます。一方で、社会一般的には「投票は行くべきものである」と言う強い規範意識が存在します。

…(中略)…

そう言った状況で、例えば上司辺りから、「選挙には行けよ」みたいな事を言われた場合、「後でうるさく言われないためにも行くだけ行っておくか」みたいな損得勘定が働いて投票する事も考えられます。これだけだと印象が悪いですが、最初は気乗りせずに嫌々行っただけであっても、そのうちに投票行為が習慣化する事もあり得るため、こう言ったきっかけは重要であると言えます。

一方で、就職氷河期以降の世代は、雇用形態の関係(あるいは、そもそも職に就けない等)から、これまでよりも企業・地域社会と繋がりが薄い事も多く、そう言った「うるさく言ってくる世話焼きの人」もあまり存在しません。その結果、投票に行くかどうかは(それまでの世代よりも)己の信念・良心に強く依存すると言う事になります。

「己の信念・良心に強く依存する」と書くと何か恰好良いですが、こう言った状況だと、(外的要因によって投票率が底上げされる可能性のある)それまでの世代と単純な投票率だけで争っても勝ち目がない事は目に見えているので、そう言った意味で、個人的には投票云々については「投票に行くよう呼びかけると言う行為自体は良いと思うが、投票率が低いから若者は軽視されて当然だ的な論調には(無理ゲーを押しつけられている気がして)賛同できない」と言う意見です。

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