ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

定着しなかった“改名”エピソード

DATE:
  • ガジェット通信を≫

「振り込め詐欺」が「母さん助けて詐欺」に“改名”されて早2カ月。その語呂の悪さもあってかどうにも定着する気配がないが、そもそも一度浸透した名前を変更し、再び認知させるのは簡単なことではないようだ。過去にも今ひとつ定着しなかった改名の事例は少なくない。

【画像や図表を見る】

たとえば、東京渋谷の「渋谷センター街」は2011年9月、愛称を「バスケットボールストリート」に変更した。渋谷の「怖い街」というイメージを払拭し、若者のもつ情熱やクリーンなエネルギーを「バスケットボール」というスポーツの名前で表現したというが、当地はバスケットボールと深い縁があるわけでもなく、どこかピントが外れているような気も。商店街振興組合ではセンター街の入り口にバスケットボールのモニュメントを設営するなど、普及活動に努めているもののいまだ認知度は低いようだ。

同じくイメージ一新を狙った事例としては「ゲートボール」から「リレーション」への改名が挙げられる。ゲートボール=高齢者のスポーツというイメージを覆し、若者の競技人口獲得を図るため2人制、3人制に限って「リレーション」と変更。だが、「親しみやすさがなくなる」といった声もあ上がるなど評判はあまりよろしくなく、「リレーション」になって5年以上経った今も若者の競技人口が増えたという話は特に聞こえてこない。というより、そもそも改名の事実自体を知る人が少ない。

これとは逆に、あえてイメージダウンを狙う改名もある。沖縄県宜野湾署は2009年、暴走族の俗称を「ダサイ族」に変更すると発表した。なんともストレートなネーミングである。暴走族に憧れる若者に向けて、文字通りダサイ印象を植え付けることが狙いだが、報道機関などでは今も「暴走族」という呼称が使われており、定着したとは言い難い。

変わったところでは、「オーストラリア」と混同されがちな「オーストリア」の駐日大使館が、国名の日本語表記を「オーストリア」から「オーストリー」に変更したこともあった。しかしながら、国名表記を決める裁量権は日本にあり、公式表記を変更することは叶わなかったため浸透せず、いつしかフェードアウト。

また、肌着メーカーのグンゼが「更年期」を「オトナ思春期」としたり、流通大手のイオンが高齢者を「G・G(ジージー)」としたのは、ややネガティブな響きのある言葉をポジティブに言い換えることで市場活性化を狙ったケースだが、いずれも新たに提唱した名称が「かえってバカにしている」との不評を買い“悪目立ち”してしまった感がある。

せっかく名前を変えたのに、誰にも呼んでもらえずフェードアウトするのはなんとも悲しい。改名って難しいですね。
(前田智行)
(R25編集部)

定着しなかった“改名”エピソードはコチラ

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

(web R25)記事関連リンク
「オトナ思春期」の呼び方は不評?
地名変更って、どれだけ大変?
「ヤフオク!」に正式改名はアリ?
「母さん助けて詐欺」はわかりにくい?
R25をオフラインで読める無料アプリ(外部サイト)

カテゴリー : 未分類 タグ :
R25の記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。