“現状維持は衰退”ビジネスの本質とは?

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“現状維持は衰退”ビジネスの本質とは?
 業界最後発の製麺機メーカーが、創業36年で全国シェア1位になり、世界へと市場を広げ続けている。
 大和製作所の創業者・藤井薫氏は、どのような考えを持ち、どのようにして、たった1人ではじめた会社をここまで成長させたのだろうか。

 『トップになりたきゃ、競争するな』(藤井薫/著、こう書房/刊)では、起業を目指す人やビジネスパーソンに向けて、著者の藤井氏が今に至るまでの経験から得たことや、アドバイスを紹介する。

 物事にはタイムラグがある。事業を始めて不遇の時代を耐えなければならないこともある。
 藤井氏は現・大和製作所を創業後、当初は機会設計・製造・販売全般を行っていたが、香川という土地柄、製麺機の受注が多く、製麺機の設計・製造・販売に特化するようになる。そして、1人でスタートした麺ビジネスは、業界最後発の製麺機メーカーにもかかわらず、苦労の末、現在では業界トップシェアメーカーへと成長を遂げた。
 このように、夢を実現させた藤井氏は、ビジネスの本質とは何かを理解することで、夢を実現するタイムラグをできるだけ減らすことができると語る。本書では、藤井氏の考えるビジネスの本質についても紹介している。

 例えば、「成長し続ける」ということ。成長こそがビジネスの原点。地球上のすべての生物は成長途上にあるか、衰退途上にあるかのどちらかで、現状維持というのはない。現状維持しているつもりでも、世の中は休みなく進化しているので、立ち止まると、衰退の一途をたどることになる。
 「ライバルとは絶対に競争しない」ということも重要だ。「吉野家」「すき家」「松屋」の牛丼チェーン3社が、低価格競争を繰り広げ、吉野家は赤字になってしまった。逆に、「スターバックス」は、他社と競争をせずに成功した。スターバックスが日本に上陸したとき、すでに「ドトール」などのセルフ式コーヒーショップがいたるところにあった。そんな中、スターバックスはほかのコーヒーショップと価格競争をせずに独自のコンセプトで展開をはじめた。スターバックスが打ち出したのは、「第3の場所」というコンセプト。第1の場所は自宅、第2の場所は会社や学校。オフィスでも自宅でもないコーヒーの心地良い場所で、ソファに腰掛けながら、ゆっくりとコーヒーを飲み、本を読んだり、仕事をしたりできる。それがスターバックス独自の価値観だ。その結果、スターバックスは、店舗数を増やしていくことになる。ライバル店と競争をしてしまうと、最終的には価格競争になってしまう。無益な競争は、ただの消耗戦に陥ってしまう。値下げ合戦をするよりも、ライバルに絶対負けない強みを持つことが大切なのだ。

 これから新しいことを始めたい、今の状況に慣れてしまって物足りない、そんな人は、藤井氏の考え方やビジネスでの経験談は、参考になるはずだ。
(新刊JP編集部)



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