第4次コインブーム到来? 今コインコレクションがアツい

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第4次コインブーム到来? 今コインコレクションがアツい

切手収集と並んでホビーの一大カテゴリーを築くコインコレクション。5月2日から4日にかけて開催されたコインのイベント『東京国際コイン・コンヴェンション』には1万1800人が来場し、今年は4度目のコインブーム到来とウワサされているのだとか。その背景には、コイン発行量の減少により現行硬貨がプレミアム価格で売買されていることや、世界的な金融不安を背景に海外では金貨が急騰していることが影響しているそうです。今注目のコインコレクションの現状と、コイントリビアをご紹介します。

今度のブームは4回目

4回目となる今回のコインブームの前に、日本では次のようなコインブームがありました。筆者は第2次ブーム以降の子ども時代に、おばあちゃんに古い硬貨を譲ってもらって集めていた記憶があります。けっこう一般的にコインのコレクションが流行っていたんですよ。

第1次ブーム:昭和39年の東京オリンピックを記念して発行された1000円銀貨をきっかけに、コインを収集する人が増えた

第2次ブーム:昭和44年に造幣局が5種類の現行硬貨をセットにした『通常貨幣セット』を発売。昭和45年には大阪万博の記念硬貨が発行され、コインブームが再燃

第3次ブーム:昭和61年に天皇陛下御在位60年を記念した10万円金貨が発売。バブル景気によりコレクションにプレミアム価格がつくなどブームに

現在のコインブームには、後述するコイン発行量の減少による現行硬貨のプレミアム化、世界的な金融不安を背景にした金貨の価値急騰、経済成長が著しいアジアマネーの流入といった背景があるのだとか。アベノミクスによる景気回復への期待も、コインコレクションへの投資を後押ししているという動きがあるそうです。

今のコインに希少価値が?

ふだん自販機などでの買い物に何気なく利用している硬貨。これらがプレミアム価格で取引されているということはご存知でしょうか? バブル崩壊後の経済の縮小により市場で硬貨が余り、電子マネーの普及により硬貨の使用機会が減っていることから、現行硬貨の発行量は減少しているのです。

プレミアムの現行硬貨

なんと平成23年と平成24年は、造幣局が販売する貨幣セットを除く一般流通用の1円、5円、50円硬貨は発行されていないのだとか。発行枚数の少ない年の硬貨は、額面の数十から数百倍のプレミアム価格がついているそうです。

和同開珎より古いコインがあった?

日本最古の流通貨幣として知られる“和同開珎”。歴史の教科書にも載っていたこちらのお金は、西暦708年(和同元年)に鋳造されたコインです。

富本銭

しかし、西暦700年より以前に鋳造された可能性が高いという古銭が、1998年に奈良県の飛鳥池遺跡の発掘調査で見つかりました。縁起のよい「富本」という文字を刻印した“富本銭”がそれ。2012年2月に放送されたテレビ番組『開運!なんでも鑑定団』では、古銭マニアが2万円で手に入れた富本銭が飛鳥池遺跡で発掘されたものと同じタイプと鑑定され、1000万円の値がついたそうです。

コインマニアにもいろいろいるらしい

鉄道マニアにも“乗り鉄”“撮り鉄”などジャンルが分かれるように、コインマニアにも自分の専門分野を持ったマニアがいるそうです。

・近代貨マニア
明治維新から昭和20年の第二次世界大戦終了までの金貨、銀貨、銅貨を対象とするマニア。この頃の貨幣は額面に相当する貴金属を含む本位貨幣で、意匠や細工も優れているのだとか。

・現行貨マニア
現行貨幣を対象とするマニア。貨幣セットや全国の都道府県が発行する記念貨幣などがあり、偽者がないところもポイント。

・古金銀マニア
江戸時代の大判、小判、分金、分銀などの金と銭を対象とするマニア。

・紙幣マニア
明治以降から現行紙幣までを対象とするマニア。ゾロ目など珍しい番号の紙幣などが高く取引されています。

・皇朝銭マニア
和同開珎を皮切りに、西暦963年(応和3年)にかけて日本で鋳造された銅銭を対象とするマニア。この頃の硬貨は円形の中央に正方形の穴が開いた円形方孔で12種類あり、皇朝十二銭と呼ばれています。

キュリオマガジン 『円銀復刻品付』

このように、調べてみるといろいろ奥深いコインコレクションの世界。現行硬貨にも価値があるとなると、ふだん手にする硬貨もちょっと興味を持って見てみたくなりますよね。 古銭コレクターの間で定番となっている情報誌に、貨幣商品の最新情報と誌上オークションを載せた『月刊キュリオマガジン(CURIO MAGAINE)』があります。創刊から17年の歴史を持つ『キュリオマガジン』は現在発売されている7月号からリニューアル。誌面を充実すると同時に、復刻コインの立体図鑑『円銀復刻品付』を別冊として収録しています。“明治3年銘旧円銀”から大正3年の新一円まで毎号1点、金属製の復刻コインが付録に。これからコインを集めてみたい人はコインコレクションの入門にチェックしてみては。

キュリオマガジン
http://www.fujimint.com/Magazine/magazine_main.asp

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shnsk

宮原俊介(編集主幹) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長を務める。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

TwitterID: shnskm

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