ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

「好況の今だからこそ人員整理を」アベノミクスでリストラが進む?

DATE: BY:
  • ガジェット通信を≫


 「販売や受注、改善相次ぐ」(日本経済新聞)「3月の街角景気、5カ月続けて改善」(産経ニュース)など、「アベノミクス効果」として景気が徐々に上向いているという内容のニュースを目にすることが増えています。
 ところで、「アベノミクス」に限らずあらゆる経済政策と切っても切れないのが「雇用」です。
 アベノミクスが今後本格的に効果を発揮して、景気が上向けば、リストラなど人員削減は減り、雇用が安定すると考えられがちですが、実はかえってリストラを促進させてしまう可能性があるのをご存じでしょうか。
 『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社/刊)の著者で経営コンサルタントの中沢光昭氏は、「現在のこのバブルの状況は、大胆な人員削減=リストラを断行する絶好のチャンス」として、すべての会社員に警鐘を鳴らしています。

■「不況だからリストラ」は間違い?
 ほとんどの人が、リストラというのは不況で経営が苦しくなった時に行われるものというイメージを持っているはずです。一体なぜ、好況にも関わらずリストラが行われるのでしょうか。
 ここで大事なのは、リストラには莫大なお金がかかるということ。
 たとえば、500人規模の工場を閉鎖するというリストラを行い、それぞれに1000万円の退職金を支払うと、それだけでも50億円の資金が必要になります。
 つまり、リストラというのは「社員に払うお金がなくなったから」行うものではなく、企業が多少お金に余裕がある時に行われやすいのです。
 景気回復によって一息ついた企業が、最初に着手するのがリストラであるということは知っておいた方がいいでしょう。

■「非正規雇用が先にリストラ」の誤解
 また、これまでリストラといえば非正規雇用者が先に、というのが一般的でしたが、最近はそれも変わってきています。
 当然ながら、正社員の方が雇用するコストがかかります。そのため契約社員など非正規雇用者を残して正社員からリストラの対象にすることもあるのです。
 中沢さんは、会社にしがみつくばかりでモチベーションの低い正社員を一挙にリストラし、仕事に熱意を持っている非正規雇用者を正社員に登用したある工場の事例を本書の中で取り上げています。今後、正社員の解雇要件が緩和される可能性を考えると、同様のことが今後いたるところで起こる可能性があるのです。

■新人もエースもターゲットに?
 とはいえ、仕事で結果を出し続け、会社に必要な人材になればそう簡単にはリストラされないはず。そう考えて仕事に精を出すのは確かにリストラ回避への対抗手段として有効かもしれません。
 ただし、リストラする側も人間であり、そこには感情がどうしても絡みます。単純に仕事への評価でリストラするか残すかを決めるのではなく、「アイツは感じが悪いから」「あいつはいい奴だから」という印象だけで決まってしまうという理不尽な側面も、リストラには確かにあるのです。
 たとえ今仕事で結果を残している人でも、エース社員だとしても、決して安泰な身分ではなく、全員が“リストラ予備軍”なのだというのは、常に頭に置いておくべきことなのかもしれません。

 では、どうすればリストラされにくい社員になることができるのでしょうか。
 中沢さんはその問いに対して、「謙虚に働き続ける優れた部品であること」を挙げています。
 常に一定以上のパフォーマンスを示し続けることは大前提として、謙虚さを忘れず、わからないことがあったら周りの人にお願いして助けてもらい、困っている人がいたら助けてあげるという状況を作っておくと、様々な人と仕事上の繋がりができます。
 この繋がりが深いものであるほど、会社は職場全体に波風が立つことを恐れてリストラしにくくなるといいます。

 本書には、企業側の視点からリストラの意味やタイミング、やり方を解説し、今の会社員が組織の中でどう振る舞うべきかについて示唆を与えてくれます。
 勤め先の会社がいつかリストラを決断し、自分も首を切られるのではないかという不安を持ったまま働くのは辛いものです。
 その不安自体をなくすことはできないかもしれませんが、企業がいつそれを決断するか、その時はどんな兆候があるのかを知っておくことは、自分の身を守る一助にはなるはずです。
(新刊JP編集部)



(新刊JP)記事関連リンク
大手出版社リストラ劇の舞台裏
「無差別リストラ時代」あなたが一番危ないかも!
本当にあった恐ろしいブラック会社の話

カテゴリー : エンタメ タグ :
新刊JPの記事一覧をみる ▶

記者:

ウェブサイト: http://www.sinkan.jp/

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP