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「左脳は論理、右脳は創造」は誤認

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よく論理的な人を指して「○○君は左脳型だよね」なんて表現することがある。これに対し、インスピレーション重視の感覚派を「右脳型」と呼ぶ。

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人間の脳が左右で分かれていることはよく知られている。それぞれ役割が異なり、たとえば計算や文章執筆は左脳が担い、絵画や音楽など芸術的分野を右脳が担うという。でも、これって本当なのだろうか?

「いいえ、残念ながら、世間でいわれる脳の左右差に関する情報の大半は、フィクションですよ」

そうバッサリ斬るのは、オスロ大学心理学部の末神翔先生。一般的に長年信じられてきた説だけに、これは意外だ。

「たしかにこれまでの研究から、左右の大脳半球はそれぞれ異なる性質の情報処理を“得意”とすることが示されてはいます。しかしそれは、たとえば大脳右半球(いわゆる右脳)は全体的な視覚情報処理が、左半球(左脳)は部分的な視覚情報処理が得意、というようなものにすぎません」

末神先生によれば、僕らの脳は右脳と左脳で分担しながら処理することで、目に見える世界を効率的に認識している。

「しかし、その“得意”というのも、処理にかかる時間が数十ミリ秒~数百ミリ秒(1ミリ秒=0.001秒)ほど短いだけで、もう一方の半球がその処理を行えないわけではありません。そもそも左右の半球は脳梁でつながっており、それぞれの半球で処理される情報は常に行き来しています。ですから、ある課題や知的作業について、一方の脳“だけ”が使われるという状況はまず考えられないんです」

ただ、大脳の左右半球に構造的・機能的な差があること自体は、様々な研究によって確認されていると末神先生は解説する。しかし、それが「左脳は計算、右脳はクリエイティブに使われる」というのは飛躍しすぎだというのだ。

「これは赤血球の抗原の種類によって性格が分類できるという、血液型占いに近い迷信といわざるを得ません。科学的根拠はありませんのでご注意を」
(友清 哲)
(R25編集部)

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