アメコミを読もう!

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アメコミを読もう!
まず問題点になってくるのが英語です。

英語読める人なら問題ないが日本に在住している人がそれ程の英語スキルを持っているのは少ないはず。

もうここで普通の人なら挫折しますね。

でも考えてみてください。

アメリカで日本の漫画が翻訳して売られているというのなら!

日本でアメリカの漫画が翻訳して売られていてもなんらおかしくない!

そう、あまり有名ではありませんが邦訳アメコミが出版されています。

まず代表的な出版社といえば「ジャイブ」、「小学館プロダクション」、「ヴィレッジブックス」辺り。

今では割りと出版されていますし大きな書店(紀伊国屋など)だと普通に置いてたりします。

まずは手に取りやすい邦訳アメコミから挑戦してみましょう。

そこでなにかと問題があるのですが…

日本の漫画とは色々違うんですよ全てが。

それについては「アメコミくえすと」さんの

アメコミについて」を参照。

バットマンなど60年以上も続いているシリーズなんかはちょっと最初は分かりにくい。

ので、まずは日本の漫画と同じような「単品作品」を読んでみましょう。

初心者向けの単品作品なら「小学館プロダクション」から良いものが数冊出ております。

ここから初心者にお勧めであり現在でも容易に手に入る単品邦訳コミックをピックアップすると…

「Vフォーヴェンデッタ」、「300」、「ウォッチメン」、「キックアス」辺りです。

いずれも映画化されているのでコミック買う程じゃないけど…って方はVフォーヴェンデッタ以外なら映画もおすすめです。

そこから更に絞っていくと…

「ウォッチメン」、「キックアス」辺りがお勧めです。

キックアスは映画が有名ですし知っている人も多いと思われます。

どちらも「現実にヒーローが居たら…」というテーマのコミックです。

しかし内容は全然違い「ウォッチメン」はシリアスで重厚な感じで

「キックアス」はギャグに近い。ですが割りとハードです。読んでみたら分かります。

●作品解説

【ウォッチメン】

原作者:アラン・ムーア アーティスト:デイブ・ギボンズ

〜あらすじ〜

“金曜の夜、ニューヨークで一人の男が死んだ──”

1985年、核戦争の危機が目前に迫る東西冷戦下のアメリカで、

かつてのヒーローたちが次々と消されていた。

これはヒーロー抹殺計画のはじまりなのか?

スーパーヒーローが実在する、もうひとつのアメリカ現代史を背景に、

真の正義とは、世界の平和とは、

人間が存在する意味とは何かを描いた不朽の名作。

(帯より抜粋)

と、なにやらハードボイルドな感じの物語。

物語は私達の住む現実の歴史とほぼ同じ世界で繰り広げられます。

違うところはヒーロー(それもただのコスプレのおっさんですが)が居たり

超人が一人居たり現実にヒーローが存在しているのでコミックは海賊物が主流だったり(スーパーマンなどはあったようです)

ベトナム戦争でアメリカが勝利していたりなど。

時代設定はあらすじの通り核戦争が始まるっぽい東西冷戦で緊張した時代です。

さっきヒーローが存在すると言いましたが本編では既にヒーロー活動は禁止されている時代になっています。

主人公は違法にヒーロー活動をする「ロールシャッハ」(45)さん。

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スーパーマンやスパイダーマンのようなミラクルパワーは持っておりません。

先ほど説明した通り基本的にただのコスプレしてるちょっと喧嘩強いおっさんです。

ていうかこれじゃただ探偵風の格好に奇妙なマスクをしているだけなのでコスプレとは言いがたいですが…

特技は骨折り

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いたそう

不法侵入

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いちおうヒーローです

その他戦闘など様々なスキルを持っている模様。

しかし本人スペックは…

身長:167cm(シークレットブーツで誤魔化している模様)

体重:64kg

職業:クライムファイター(犯罪者狩りがメインのヒーロー)

   ヒーローしていない時は看板持ち右翼

睡眠時間:4時間

主な食事:豆の缶詰、角砂糖

      

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と、色々アレは人なんです。

ロールシャッハさんはアレですがこのコミックはかなり凄く

SF文学の最高峰ヒューゴー賞の特別部門にコミックなのに受賞しちゃってます。

他、アメリカで最も権威のある漫画賞合アイズナー賞にも受賞され

あのタイム誌の長編小説ベスト100にコミックなのに受賞。

更には岡田斗司夫氏にも絶賛されています。

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こういう経歴からコミックというよりグラフィックノベルと呼ばれることも。

ボクはあまりこの呼び方は好きじゃないです。

そして1ページの情報量がとてつもなく膨大。

まずグラフィックノベルと言われても仕方ない程の文章量。

その他に壁の落書きや看板、新聞の内容などにも一つ一つ意味があり(ちゃんとそういう細かい所も翻訳されているので安心したまへ)

おまけページ(?)には劇中登場する人物の書籍、病院の資料や新聞などなど…

膨大な資料まで作りこまれており設定とか資料とか好きな人にはたまらない!

とにかく細部まで作りこまれている!

冗談抜きで読破に5時間以上かかります。

更に小学館プロダクションから現在出版されている邦訳本にも色々膨大な資料があります。

とにかくこのコミックの分厚さには驚きますよ。

ではそんな豪華なコミックはおいくらまんえんになるのでしょうか。

フルカラー+膨大な資料+ケース+翻訳だから3570円(税込)と本にしてはかなりのお値段。

しかしその内容は価格を上回るほど面白いので騙されたと思って買ってみてくだしあ。

というかアメコミに興味の無い人でもこれは一回読んでおくべき価値がある。

公式

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【キックアス】

原作者:マーク・ミラー アーティスト:ジョン・ロミータ

物語はこれまた私達の住む現実とほぼ変わりない世界で繰り広げられます。

今回は主人公がヒーローに憧れるコミックオタクの少年デイブ。

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スポーツマンではないしかといって重度のオタクでもなく成績もそこそこ。

家ではいつもコミックを読むか好きな動画を観るかネットでポルノを見るか生物教師をオカズにセンズリをこいてるか。

という日本にも居そうな感じの普通のナード高校生。

※ナードとは日本でいうおたくに近い意味

この世界ではウォッチメンのようにヒーローは居ません。

当たり前です。

ですがこのデイブ少年、

「なんでヒーローは現実におらへんねん?バットマンもなんのパワーも持ってない普通の人間やがな!」

というような疑問を持ち始めあろうことかeBayで購入したヒーロースーツを着てヒーロー活動をし始めす。

ヒーローには誰もが憧れますが現実にコスプレして街を回るってのはもうキ○ガイですよ。

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↑(格好だけ)ヒーローになったデイブくん なぜかかっこいい

このデイブくん、夜間にコスプレして街へ繰り出し色々やってる内に

調子に乗り始めチンピラに喧嘩を吹っかけあろうことかフルボッコにされます。

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↑チンピラにフルボッコにされたデイブくん

それでも懲りずに活動を続けているとその現場が野次馬に撮影され

Youtubeにうpされます。

その動画タイトルは「Kick-Ass」

そしてデイブ少年はキックアスと呼ばれ有名になり悲惨な事件に巻き込まれていきます……

この作品は映画で見たことある人も多いんじゃないでしょうか?

「映画見たからええわー」って人もこのコミックはお勧め!

なにしろ映画版とはオチが違うし細部も違うので新鮮に味わえますよ。

気になる価格は2310えん(税込)

さっきのウォッチメンよりリーズナブルな価格となっています。

が、フルカラー+翻訳ということもありますしウォッチメンより大分薄いです。

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この薄さでこの値段は翻訳コミックなので仕方の無いことなんですが

翻訳コミックを集めていると感覚が鈍ってきてこの程度なら普通と感じるようになってきます。

それでも面白いので買う価値は十分あります。

オタクの多い日本人なら共感できる面もありますし日本人にこそ読んでもらいたい一品。

町山智浩も激賞

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翻訳アメコミは売れ行きもあまり良くなく、

絶版になるとプレミア価格が付いたりするので興味があるなら早めに入手しておいた方がよいです。

英語が読めるなら原書をAmazonで購入したり

電子書籍でよいのならCOMIXOLOGYなどのデジコミサイトで購入する方が安価で済みます(iPhoneなどでも利用可能)
※この記事はGAGAZINEさんよりご寄稿いただいたものです

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