想像を絶するプレッシャーを乗り越えるには?―“トビウオジャパン”キャプテンが振り返る(2)

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 昨年開催されたロンドンオリンピックで、史上最多11個のメダルを獲得した競泳日本代表チーム“トビウオジャパン”。そのチームの絆に、多くの人が感動した。
 『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(27人のトビウオジャパン、松田丈志・北島康介・寺川綾…/著、集英社/刊)はそんな“トビウオジャパン”27人が、自分の視点からロンドンオリンピックを振り返った一冊。
 なんと今回、“トビウオジャパン”キャプテンの松田丈志選手(男子200mバタフライ・銅メダル、男子 400mメドレーリレー・銀メダル)に本書についてのインタビューにお答えいただいた! 新刊JPでは松田選手の言葉を2回に分けてお送りしていく。今回はその後半だ。
(新刊JP編集部/金井元貴)

■想像を絶するプレッシャーを乗り越えるには?

―松田さんは緊張されるタイプですか? また、初めて出場した2004年のアテネオリンピックのときに比べてオリンピックの舞台には慣れましたか?アテネのときは持っている力を出し切れなかったと書かれていますが…。

「緊張はどんな大会でもします。ただオリンピックでの戦い方はアテネと比べて、随分わかってきていたんだと思います。やっぱり何事も経験ですね。何も知らずに本番を迎えるよりも、事前にある程度シミュレーションできるほうが、気持ちは落ち着きますから」

―スタート台に立つ前、立ったとき、そして跳び込んだとき、泳いでいるとき、自分の精神がブレたりすることはないのですか? また、もしブレてしまったときはどう対処しますか?

「もちろんブレる時もあります。けどそれを立て直せるようにするのが大事。立て直し方は人それぞれだと思います。本を読んで、「みんな、そういう風にしてるんだ」って気付かされたこともたくさんありましたよ。ちょっと参考にしようかな(笑)」

―日本代表として私たちには想像しがたいプレッシャーと戦っていると思います。そのプレッシャーを乗り越える方法、もしくはプレッシャーとの付き合い方を教えてください。

「仲間と共に戦うということですね。仲間の期待、応援は本当に力になるし、プレッシャーを軽減してくれますから。そのためにも普段のコミュニケーションが大事になってきます。コミュニケーションが取れてる仲間の言葉だからこそ素直に受け止められるし、その言葉が力に変わるんです」

想像を絶するプレッシャーを乗り越えるには?―“トビウオジャパン”キャプテンが振り返る(2)

―松田さんにとって北島康介選手とはどんな存在ですか?

「常に自分を刺激してくれる人です」

―この本の中で北島選手が「キング北島」と呼ばれている部分がありましたが、これは日本代表チーム内でも浸透しているのですか?

「浸透しています。これだけみんなが口にしていますから(笑)」

―普段の身体づくりで気を付けていることはありますか?

「沢山あります。特に泳ぐ動作の中で使うべき筋肉を、正しく使える様に意識しています」

―世界で活躍している人に共通する条件を教えてください。

「明るい人、それと、その時その時に全力を注げる人かな」

―テレビのニュース番組のサイトでご趣味がサーフィンだと拝見したのですが、常に水に浸かっている感覚ですよね。地上よりも水中にいる時間のほうが長いのではないでしょうか?

「恐らくそうです! 水の中の方が得意です」

―松田さんも競泳選手として、ベテランの域に差し掛かっていると思いますが、先日、現役続行を宣言されました。これからの自分に期待していることはなんですか?

「今までより強く速くなる事、進化する事です。そうできる可能性を感じたからこその現役続行ですから」

―この本を、どんな人に読んで欲しいと思っていますか?

「人は、必ずなんらかのコミュニィティの中で生きていて、一人だけの世界で生きている人、一人だけで生きていける人はほとんどいないと思います。
そんな中での自分のありかた、存在感に疑問を持っている人、今の自分よりもっと内面の自分を出したいと思っている人、そんな人に読んで欲しいですね。きっと参考になる話があると思います」

(了)



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