ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

バッテリー駆動時間の問題を解決! Nectarの燃料電池は手軽で安全【デジ通】

DATE:
  • ガジェット通信を≫

ノートPC、フィーチャーフォン、スマホやタブレットといったモバイル機器でバッテリー駆動時間は、いつの時代でもクリアしなければならないテーマである。端末が高性能化した割にバッテリー駆動時間が、それほど伸びていないという事実がある。パフォーマンスは数倍になって来ているにも関わらず、10時間のバッテリー駆動時間が二倍の20時間になったり、三倍の30時間になったりといった性能向上はしていないのだ。

そうは言ってもバッテリーの性能は、実際は高性能になってきているのも事実だ。ただ、端末の省電力化が進んできているのと同時に高性能化も進むため、フルパワーで駆動したときのバッテリーの消費量が増加し、伸びたバッテリー時間と相殺されてしまった結果、駆動時間時間がほとんど延びていないのだ。

バッテリー関連の技術で筆者が以前から注目しているのが燃料電池である。蓄電池の技術に対して燃料電池関連の技術は、非常に高速に進化してきている。CES 2013でも新しい燃料電池がお披露目された。この燃料電池を見る限り、モバイル端末向けの燃料電池が本格的に普及しそうになってきたと言える。

燃料電池は水素を燃料にして発電を行っている。ただし、燃えやすい水素を燃料にして使う場合、火花が散っただけで爆発する危険がある。この危険な水素をどうするのかという問題がある。民生用機器で直接水素を扱うのは難しいのだ。

そこで水素が含まれるメタノールなど、より安全な物質を使った燃料電池を各社が開発している。ただ純粋な水素を使った燃料電池の性能に対してメタノール等を使うと発電能力が低下してしまうという問題もあるので、それを解決して実用化一歩手前まで来ている製品、もしくはすでに実際に発売されるなどしている製品もある。さらに、販売はしたものの、あまりにもランニングコストが高すぎてすでに販売を終了したなんて製品もちらほらあったりする。まだまだ燃料電池が本格的に普及するまでには至ってない。

■CES 2013で公開された新しい燃料電池
CES 2013で公開されたLilliputian Systemsの燃料電池「Nectar」は、ガスライターや卓上コンロで使われるのと同じブタンガスを利用する燃料電池だ。

本体は299ドルで、スマートフォンが2週間程度利用できるブタン入りのカートリッジは約10ドル。2013年夏の販売を予定している。

現在、モバイル機器用の燃料電池は、本体に搭載されるリチウムイオン電池との置き換えを狙っているのではなく、外出先などでの充電用としているモノがほとんどだ。Nectarもそれは同じで、どこでもスマホを充電できるをコンセプトにサイズや重量もちょっと大きめのモバイルバッテリーと同等にしている。

ちなみに現在普及しているモバイルバッテリーには、リチウムイオン電池が入っており、モバイルバッテリー自体も充電が必須だ。これが燃料電池になると、当然充電は不要となり、残量がなくなってしまえば、新たにカートリッジを交換するだけで再度使えるようになる。外出していたとしても、コンセントのあるお店に駆け込む必要はなく、カートリッジさえあれば常に電源を確保できるのだ。

また、ブタンガスを使うため、飛行機の機内に持ち込めるかという部分が気になる人もいるだろう。その点も抜かりなく、すでに飛行機の荷物として機内に持ち込める承認を受けているのだ。つまりこの製品とカートリッジは全世界に持ち歩いても問題ない状態になっているわけだ。

■燃料電池の普及には何が必要か?
燃料電池の発電を行う技術面では、各社がしのぎを削っており、今後も新技術などが登場するだろうが、問題はこれらの燃料電池が実際に普及するかどうかという点だ。

先述したようにNectarはブタンガスを使用する。当然替えのカートリッジはブタンガスでなければだめだ。メタノールを使用する燃料電池の場合、メタノールのカートリッジが必要になる。このように使用する燃料は、採用している技術により異なる。コンビニ等で置かれるカートリッジの種類で、自分の燃料電池用のカートリッジを扱っているかという問題が出てくる。

現在の単3電池などのように全世界どこでも低コストで簡単に入手できるようにならないと、燃料電池の本格的な普及は難しいだろう。Nectarの場合、Brookstoneという全米各地にあるチェーン店での販売を予定しており、燃料電池で問題になる販売網の確保もある程度完了しているようだ。

このようにNectarは技術面だけではなく、販売面でも準備は万端のようだ。他の燃料電池よりもある程度は普及しそうな感じだ。実際に販売が始まった状態で再度チェックする必要があるだろう。

ただし、燃料電池の技術は常に進化しており、燃料電池自体は、より身近な存在になっていくことは確実だろう。

Nectar

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

外部サイト

Nexus 7では電源周りを強化? Android 4.2.2へのOTAアップデート開始
MSIからグラボ3枚 GeForce GTX 680/650、GT630搭載のグラボが発売
いや、バレンタインとか・・・ 本日のホリデーロゴは機械式観覧車に発明者の生誕記念

(http://news.livedoor.com/article/detail/7409703/)
※表示 – 改変禁止 2.1 日本 (CC BY-ND 2.1)

livedoor ニュースの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP