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【オトナ女子映画部】欲しいものは絶対に手に入れる女が、好きな男を諦める時『ひまわり』

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“夫は絶対に生きている”

第二次世界大戦中、徴兵された夫アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)と生き別れたジョヴァンナ(ソフィア・ローレン)。戦争が終わっても戻らない夫を見つけ出すため、夫が派遣されたソ連まで捜索に出かける。
ジョヴァンナは決して諦めない。

情熱的で、感情的で、欲しいものは絶対に手に入れる。アントニオと恋に落ち、自分からプロポーズをして、その気でなかったアントニオの気持ちを動かしたのもジョヴァンナだ。

届いた知らせが“戦死”でなく、“行方不明”である限り、夫の“死”は受け入れない。1%でも可能性があるのならば、その可能性を諦めず、行動を起こす。
そんな気骨で情熱的な彼女に、女なら誰もが魅了されてしまうはずだ。
こんな風に生きられたら、どんなに素敵だろう!そう思わずにはいられない。

しかし、彼女を待っていたのは、あまりにも残酷な真実。

記憶を失った夫は、命を救ってくれたロシア人娘と結婚し、一児の父になっていたのだ。

夢にまで見た再会の時…… 。それが悪夢のような瞬間になろうとは、思いもしなかったであろう。多くの妻が行方不明の夫を死んだものと諦める中、1%の可能性にかけて国境を越えたジョヴァンナ。ただもう一度アントニオと抱き合うことだけを夢見て……。彼女のこの時の気持ちは、“戦死”と伝えられるよりも、ずっと辛かったのではないだろうか。別の家庭を持っているこの男は、紛れもなくアントニオ本人である。その事実を自分の目で確認したジョヴァンナは、アントニオの前から姿を消す。ただの一言も言葉を発することなく……。

あまりにも切なく、あまりにも美しい。

“美しい”と感じるのは、それがどれほどまでの痛みであるかが、ここまでにしっかりと描かれているからであろう。欲しいものは絶対に手に入れる情熱的な女が、何よりも手に入れたいものを諦める瞬間。それがどういうことなのか。

自分の感情を突き通すべき時と、そうでない時。“人間”として、“女”として、考えさせられる。控えめで理性的な女ではなく、情熱的で感情的な彼女だからこそ、より胸に響くのである。

ジョヴァンナは、最後まで、“人間”として、“女”として、どこまでも美しい。
誰もが彼女のように生きられるわけではないだろう。しかし、たとえ同じように生きられなくても、“こうありたい”そんな風に思わせてくれる映画史上最高な女の一人である。(安部沙織)

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(http://news.livedoor.com/article/detail/7359337/)
※表示 – 改変禁止 2.1 日本 (CC BY-ND 2.1)

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