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走行中も通信可能!都営地下鉄のエリア化を完了したUQ WiMAX、地下鉄で使えるWiMAXで何ができるのか【コラム】


都営地下鉄大江戸線「大門駅」
26日、UQコミュニケーションズ(以下、UQ)は、同社が提供するモバイルWiMAX方式によるデータ通信サービス「UQ WiMAX」おいて、都営地下鉄大江戸線の「練馬春日町駅」「光が丘駅」「飯田橋駅」「春日駅」「本郷三丁目駅」「上野御徒町駅」「新御徒町駅」「蔵前駅」「都庁前駅」のエリア整備を完了し、既にエリア整備が完了している三田線、浅草線、新宿線とあわせ、一部の駅やエリアを除く、都営地下鉄全線でのWiMAXのエリア整備が完了したことを発表した。

また、同日、東京都交通局も都営地下鉄におけるWiMAXエリアの整備が完了したことを知らせている。昨年の2012年5月に、両者がエリア化にあたっての基本合意を公表してから1年7ヶ月余りでエリア整備が完了したことになる。

昨年の2011年11月下旬に工事を着工、12月にサービスインした「大手町駅」を皮切りに次々にエリア整備が行われていった。当初UQが「2012年内に都営線全区間をエリア化」することを説明していたが、公約通り今年中にエリア整備が完了したこととなる。

■地下鉄の乗降車ホームや走行中もつながるWiMAX
17日に都営地下鉄新宿線のエリア整備が発表されてから、2週間経過しないうちに大江戸線のエリア整備完了が発表された。

また、UQでは26日に東京メトロ丸ノ内線 東高円寺駅および東西線 中野駅~神楽坂駅間のエリア整備を完了し、27日からサービスインすることも知らせている。東京メトロについては、2012年度中に全線でのエリア化が完了するよう、順次エリア整備が行われている。

UQは、全国各地の地下鉄や地下街においても急ピッチでエリア化されており、UQ WiMAXのサービス当初から弱点とされてきた、“WiMAXは地下で使えない”という点においては、もはやそれが常識ではなくなり、逆に“地下でも利用できるWiMAX”へと変貌を遂げてきている。

地下鉄に関しては、乗降車するホームだけでなく、実は走行中も通信が可能だ。つい先日、筆者が大江戸線を利用した際、走行中にインターネット接続を試してみたが、途切れることなく通信することができた。

■地下鉄の走行中にWiMAXがつながる仕組み

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乗降車ホームに設置されているWiMAXアンテナ
ホームだけでなく走行中にもインターネット接続が可能なWiMAXだが、仕組みとしては、ホーム側ではなく、トンネル側に向けられて、ホームの両端にアンテナを設置している。上の写真で少し説明すると、右側がホーム、左側がトンネルとなっており、画像の左から右側に向かって走行車両が進入してくるポイントとなっている。

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トンネルの両端からトンネル内に向けて電波を発射
都内の地下鉄では、一駅一駅の間隔が狭いことに加え、WiMAXが利用している2.5GHz帯の“強い直進性がある電波”という電波特性のもと実現されている。

そのため、駅と駅の距離が長いエリアや、カーブなどにより電波が遮蔽されてしまうエリアでは必ずしも走行中にWiMAXの通信ができるとは限らないが、そうした区間でなければ、走行中もWiMAXによる通信が可能だ。

■地下鉄で通信する必要性
携帯電話のようにいわゆる“通話”であれば、緊急時に使えた方が良いということもあり、地下のエリア化は必須だと考えられるが、WiMAXは携帯電話と同じく通信回線ではあるものも通話サービスはなく、いわゆる「BWA(Broadband Wireless Access)」というモバイルブロードバントサービスに特化している。

そのため、パソコンなどでインターネットをする際のインターネット回線という認識が強く、地下鉄内でパソコンを開いてネットをする人がどの程度いるのかという考え方からすれば、地下鉄でのエリア化はそれほど必須ではないように思える。

しかし、近年「iPhone」や「iPad」をはじめとする、スマートフォンやタブレットが急速に普及しており、これらはほぼ全てに無線LANによるWi-Fi接続機能が搭載されており、WiMAXなどが提供するモバイルWi-Fiルータを利用することで、インターネットに接続することができようになっている。つまり、パソコンと同じく、“それ単体ではインターネットはできないが、ルータを用いることでインターネットができる”というものに該当する。

そうした、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスを用いることで、地下鉄内でも時刻表を調べたり、移動先の地図を見たり、メールやインターネット、Twitter、Facebook、LINEといったものを利用することが可能になる。

LINEやSkypeのようにインターネットを介した通話サービスを提供しているものもあるため、結果的にはWiMAXを使って通話をすることもできる。ここまでくると持っているデバイスや利用しているアプリにより携帯電話とほぼ変わらない用途で使えるため、WiMAXなどのモバイルルータが必須というケースは今後も増えていくだろう。

一方で、既にWiMAXを利用中のユーザーには、地下鉄がエリア化されることで、これまでは地上にいる間に地図を開いたり、メールを処理したりしていたが、地下鉄に乗っている間も地上と同じ環境で利用できるのは、とても便利でストレス軽減にもなる。

さらに、モバイルWi-Fiルータ本体も、圏外エリアであれば利用できないにも関わらずバッテリー消費が激しくなるため、地下鉄利用前後ではルータの電源を一旦切ることが望ましいが、そうした手間をかけなくて済むようになった点も大きなメリットだと言える。

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