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豪華アクト集結! 佐藤タイジ主催ライヴ〈THE SOLAR BUDOKAN〉をレポ

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佐藤タイジ (写真提供:WOWOW)

 

THEATRE BROOKやTAIJI at THE BONNET、The Sunpauloなどのバンドで活躍する佐藤タイジ主催のライヴ・イヴェント〈THE SOLAR BUDOKAN〉が、12月20日に東京・日本武道館で開催。ここではその模様をレポートします。

 


THEATRE BROOK (写真提供:WOWOW)

 

「よっしゃー、100%ソーラーで出来ましたー! われわれには出来るのだ。自信を持って前進しようじゃないか!」。

仲井戸“CHABO”麗市、Char、土屋公平、奥田民生という奇跡のような顔ぶれが奏でる4本のギターに囲まれ、この日の出演者全員が居並ぶステージで自らもギターを抱えながら、THEATRE BROOKの“ありたっけの愛”を歌う佐藤タイジの声が日本武道館いっぱいに響き渡る。

 


仲井戸“CHABO”麗市 (写真提供:WOWOW)


Char (写真提供:WOWOW)

 

「100%グリーンエネルギーを使って日本武道館でライヴをやりたい」。約1年9か月前に起きた東日本大震災のあの日を機に生まれた彼の切なる願いは、当初とてつもない夢物語のように思えた。けれど、震災直後に復興支援イヴェント〈LIVE FOR NIPPON〉を立ち上げ、ギター1本を手に被災地を巡り、各地域ごとに自然エネルギーの電力会社を興す〈インディーズ電力のススメ〉を謳い、強者ミュージシャンと結成したTAIJI at THE BONNETとして、その決意を歌い奏でてきた佐藤にとってそれは、必ず実現しなければならない大きな使命だった。

 


加藤登紀子 (写真提供:WOWOW)


浜崎貴司 (写真提供:WOWOW)

 

この夜の武道館には、そんな彼の熱い思いに賛同したミュージシャンが一堂に会したが、その顔ぶれは日本のロック・シーンを凝縮したかのように超豪華! 先述の仲井戸“CHABO”麗市、Char、土屋公平、奥田民生に加え、加藤登紀子、藤井フミヤ、吉川晃司、斉藤和義、浜崎貴司、屋敷豪太、増子直純(怒髪天)、和田唱(TRICERATOPS)、田中和将(GRAPEVINE)、KUMI&NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)、Leyona、Salyu。単独で武道館をいっぱいに出来るメンツが次々とステージに登場し、佐藤タイジ率いるインディーズ電力やTHEATRE BROOK、TAIJI at THE BONNETによる演奏をバックに、見事な歌声や演奏で各々の代表曲を披露していく。しかも藤井フミヤと奥田民生、土屋公平とカホンを叩く屋敷豪太、怒髪天の増子直純とバインの田中和将といった、音楽ファン感涙の超レアな組み合わせによる競演もあり、武道館に集った観客を大いに熱狂させる。

 


斉藤和義 (写真提供:WOWOW)


増子直純 (写真提供:WOWOW)

 

途中何度か、「まだ電池は切れてないね。大丈夫やね」とタイジがジョークまじりに電力を心配する場面もあったが、実際、太陽蓄電池による電圧の乱れなどは一切なし。むしろ、「混じりっけがないからキレイな音が出る」とタイジがMCで言っていた通り、普段武道館で体感するよりも、伸びやかで澄んだ美しい音が響き渡っていた印象がある。この夜のクリーンな電力の源は、太陽光発電、バイオディーゼル発電、市民ファンドによる南信州おひさま発電所から購入したグリーン電力証書の3つ。当日使用されたソーラーフロンティア製の〈CIS太陽電池パネル〉50枚は、金沢工業大学の学生たちの協力で設置されたが、まだまだ実験段階の電力でもあるため、当日の会場の空調は最低限なうえ、照明もごくシンプル。それでも場内は素晴らしい歌と演奏のおかげで驚くほど熱気にあふれ、照明技師たちの巧みなスキルとセンスにより、ステージの上には見事なまでの贅沢な空間が誕生。そこには、大量の電気がなければライヴもレコーディングもできないはずのロック・ミュージシャンのプライドと未来があふれていたように思う。

 


Leyona (写真提供:WOWOW)

 

その象徴的な場面のひとつが、会場照明(当日は会場の真上にある8枚の天井照明のうち6枚だけが点灯)がついたままのステージに、うつみようこ、佐藤タイジ、高野哲による3ピース・アコースティック・バンド、インディーズ電力がオープニングとして登場した時だった。この夜の公式な開演時間は18:30。インディーズ電力はその20分ほど前に登場したため、場内はまだ観客もまばら。開演前なので当然会場照明だけなのでカット! しかも節電のためかステージ照明もなく、CANDLE JUNのキャンドルだけがぼんやり灯っている状態。それでも、「前座です。やっていいかな?」といううつみの声を合図に、前日に発売されたばかりのオムニバス・アルバム『佐藤タイジ presents A 100% SOLARS』から、“オリジナル電力”“MY ATOM LOVER”“レッツゴー電力”を立て続けに披露。マイクを通さなくても問題なさそうなソウルフルな歌声とメッセージ、そしてアコースティック・ギターが作り出す力強く温かなグルーヴが場内にこだまするや、観客は一気に席を立ち、歌と音に合わせて楽しそうに手拍子を叩き身体を動かす。その傍らで愛嬌をふりまくのは、南信州おひさま発電所のマスコットキャラクター〈さんぽちゃん〉。入場したばかりの観客もステージの上の様子を見て思わず笑顔になっている。以前、「震災後、電気のない現場で歌ったときもなんかこう、ぱっと明るくなるんよね、人の感じが」とタイジが取材で語ってくれたが、あの場面はそれを目の当たりにしたかのような、力強くリアリティのある瞬間だったといえるだろう。

 


和田唱 (写真提供:WOWOW)

 

ギター1本と歌と、そこに込めた揺るぎない思い。例えそれがインディーズという小さな場所から発生したものでも、それに賛同した観客や錚々たるミュージシャンたちが日本武道館に集い、熱と感動を生み出していく。終演後、この日につながる佐藤タイジの決意の歌であるTAIJI at THE BONNETの“100% SOLAR BUDOKANの歌”が、観客が出口に向かう会場に響いていた。音楽という100%自然の力で、人と未来はきっと動かせる。〈THE SOLAR BUDOKAN〉は、それを最高にロックンロールなエンターテインメント・ショウとして証明してくれた気がする。

 


 (写真提供:WOWOW)

 

〈THE SOLAR BUDOUKAN〉@ 東京・日本武道館 2012.12.20 セットリスト
1. インディーズ電力メドレー / インディーズ電力
2. Close To You / The Sunpaolo
3. まばたき / THEATRE BROOK
4. Tone / Leyona
5. Fever / 和田唱(TRICERATOPS)
6. Lady Madonna~Rockin’ In A Freeworld / LOVE PSYCHEDELICO
7. 愛と死のミュゼット / 加藤登紀子
8. together tonight / Salyu
9. 新しいYes / Salyu
10. 光について / 田中和将
11. R’N’R JEDI / 田中和将 & 増子直純
12. オトナノススメ / 増子直純
13. 幸せであるように / 浜崎貴司
14. サンシャイン / 土屋公平 with 屋敷豪太
15. Shinin’ You, Shinin’ Day / Char with 屋敷豪太
16. Smoky / Char with 屋敷豪太
17. 1990 / 吉川晃司
18. BOY’S LIFE / 吉川晃司
19. ルート2 / 奥田民生
20. マシマロ / 奥田民生
21. 嵐の海 / 藤井フミヤ with 奥田民生
22. Another Orion / 藤井フミヤ
23. 歩いて帰ろう / 斉藤和義
24. やさしくなりたい / 斉藤和義
25. ガルシアの風 / 仲井戸“CHABO”麗市
26. 昨日よりちょっと / THEATRE BROOK
27. ありったけの愛 / 全出演アーティスト

 

〈インディーズ電力 全国ツアー2013〉
3月6日(水) 京都・磔磔 (予約TEL:075-351-1321)
3月7日(木) 大阪・梅田ムジカジャポニカ (予約TEL:06-6363-0848)
3月8日(土) 愛知・名古屋 夜空に星のあるように (予約TEL:052-654-5595)
3月11日(月) 東京・Zher the Zoo YOYOGI (予約TEL:03-5358-4491)
3月23日(土) 栃木・那須UNICO (予約TEL:0287ー64ー1598)
3月24日(日) 栃木・宇都宮コーヒールンバ (予約TEL:03-5358-4491)
4月5日(金) 岡山MOG:LA (予約TEL:086-235-3277)
4月6日(土) 鳥取・倉吉Big Time (予約TEL:0858-23-2003)
4月7日(日) 島根・出雲PUB LIBERATE (予約TEL:0853-21-6180)
※チケット代(電気料)および開場/開演時間は各発電会場により異なりますので、ご注意ください。

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