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画面からはみ出る、こちらに向かってくる……試行錯誤の“3D映画ポスター”あるある

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映画の魅力を一瞬で伝えるためのツール、ポスター。作品の持つ雰囲気、世界観、そしてタイトルやキャストなどを訴えなければならない要素を集めたポスターは重要な役割を担っています。

コレクションしている人も多いはず。

数ある作品の中でも“3D映画”のポスターは腕の見せ所。いかに迫力満天で、奥行き感のある映像か、という技術的・映像的な特徴をポスターという2D(平面)上で伝えるというのは至難の業。どうやって3Dをアピールするか、試行錯誤の上に出来上がっていると言えます。

3D絵映画の歴史を一冊にまとめた初めての書籍『3D世紀』には、1950年代の「第一次3D映画ブーム」から現在に至るまでの貴重な記録と画像800点以上が掲載されています。今回は『3D世紀』の中から、3D映画のポスターをピックアップし、“3D映画ポスターあるある”をご紹介。作り手側の苦労を感じよう!

『3D世紀』
http://www.borndigital.co.jp/book/2010.html

あるある1:タイトル文字を立体的にしてみる。


文字を立体的にすることで、3D感を全面に押し出すパターン。80年代くらいまでは映画のポスターは写真ではなく、イラストで描かれる事が多かったため、立体感を表現する一番わかりやすい方法と言わんばかりにタイトルが3D化するという法則性が見られる。ただ、残念な事にポスタービジュアル以上にタイトルだけが目立ってしまう事もしばしば。

『ジョーズ3』(C)1983 by Universal City Studios. All Rights Reserved.

あるある2:こちらに向かってきてみる。


いまでこそ、3D映画は“飛び出し”よりも“奥行き感”が重要視されるようになったが、立体映像技術が発展途中の昔ではあからさまな“飛び出し感”が3D映画のアイデンティティのようになっていた。そのためか、ポスターにもその“飛び出し感”を意識した構図が多く、定番なのが主人公がポスターから飛び出んと向かってきているビジュアルが多い。特にスリルやスピード感を求めるアクション映画やパニック映画、アドベンチャー映画などが顕著にこのポスターを作りたがる。

『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』(C)2011 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 国内配給:東宝東和
『ジャッキー・チェンの飛龍神拳』(C)MCMLXXXll 21st Century Film Corporation.

あるある3:画面からはみ出てみる。


作品性よりもむしろ劇場でなにが体験できるかを一目で分かる形で表現するポスターがこのパターン。どんな作品かよりも、何が飛び出すのかは明確に分かる。しかし、「絶対にそんなに飛び出したりはしないだろッ」と言いたくなる位に誇張して描かれる。今ではほとんど見かけないレアケースとなっている。もし新作映画で見つけたら、優しい気持ちで見守ってあげるのが正解かもしれない。

『悪魔のはらわた』(C)1982 A Landmark Films Release.
『ブワナの悪魔』(C)1952 United Artists Corporation.

あるある4:3Dの文字だけ大きくしてみる。


そもそもタイトルが3Dと安直につけられている場合、デザイナーはどの文字よりも大きくしたくなってしまうのか、タイトルよりも大きな文字で“3D”と入れてしまうようだ。深読みすれば、「この映画は3Dしか売りがないです」という非常に割り切った考え方も見えてくる。ある意味、潔いポスターだ。

『13日の金曜日Part3』(C)MCMLXXXll by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

あるある5:人間と大きなモノで対比してみる。


おいおいそのパースはおかしくないかい?と思わず突っ込みを入れたくなる構図で3Dの奥行感を演出するポスターも多い。特に巨大ななにかと小さな人間というパターンは定番。あまり3D映画と謳いたくないが、でも3D映画なんだよという事を伝えたいジレンマを解決するにはもってこいの表現。最近になってみられる光景。

『半魚人の逆襲』(C)1955 by Universal Pictures.
『ポーラー・エクスプレス』(C)2004 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved 国内配給:ワーナー・ブラザーズ
『プロメテウス』(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX. 国内配給:20世紀フォックス映画

あるある6:いっその事、3Dを謳うのをやめる。


「普通のポスターじゃん!」というパターン。シリーズ作品や認知度が高い作品、有名監督作品など絶対的な魅力が備わった作品は現在ではこのパターンが多い。50年から00年代半ばまででは非常に珍しいと言える。よく目を凝らしてみると小さく「3D」という表記されている場合がほとんど。

『ホビット 思いがけない冒険』(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.
『ライフ・オブ・パイ(仮題)』(C)2012 Twentieth Century Fox Film Coporation. All rights reserved.

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記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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