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大物落選議員の負け方 責任ひっかぶる姿勢が再挑戦への一歩

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 さきの衆議院選挙で落選した大物議員たちは、どのような敗戦の弁を述べたか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が、「落選した大物議員の敗戦の弁から学ぶ大人の負けっぷり」を指摘する。

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 12月16日に行なわれた第46回衆院選挙は、自民党の大勝、民主党の大敗という結果に終わりました。自民党政権のときはあんなにボロカスに言っている人が多かったのに、あれはその場しのぎのうっぷん晴らしだったのでしょうか。きっとそうなんですね。

 日本の多数派を占めている善男善女のみなさんは、つくづく懲りない性分で、しかも有利と言われていた自民党が予想以上の大勝をおさめてしまうなんて、ちゃっかり「勝ち馬」に乗るのがよっぽどお好きみたいです。いい勉強になりました。

 さて、呆れるのはこのくらいにして、今回の選挙から貪欲に学んでしまいましょう。着目したいのは、大方の予想を覆して落選してしまった大物議員のみなさんの「敗戦の弁」です。仕事をしていく中では、いろんな見込み違いや失敗は付きもの。負けた人たちの発言から、大人の負けっぷりのヒントを探ってみたいと思います。

 ついに「田中王国」の崩壊と言われたのが、田中真紀子文部科学相(新潟5区)の落選。16日は父・角栄氏の命日でもありました。支持者の前で「努力不足でございました」と陳謝。敗因については「民主党が政権運営に慣れていなかった。前回の衆院選で民主党に大きなフィーバーの風が吹いたが、今回は大きな揺れ戻しがあった」などと語りました。

 藤村修官房長官(大阪7区)は、深夜まで選挙事務所に残った支援者に、携帯電話を通じて「審判に対して敗北を認め、厳粛に受け止めたい」という言葉を述べ、仙石由人元官房長官(徳島1区)は「完敗。私の不徳の致すところだ」と陳謝しました。圧勝した自民党の中で不覚を取ったのは、加藤紘一元幹事長(山形3区)。40年間守ってきた議席を失って「全部私の判断ミスだ」と落ち込んだ様子を見せました。

 こうして並べてみると、どうやら、何はさておき「自分が悪かった」「全部自分の責任だ」と言っておくことが大切なようです。敗因について詳しく語るのは、田中真紀子氏の例を見ていると、けっして得策ではないかも。たとえ核心を言い当てていても、言い訳がましく見えたり責任を誰かになすりつけようとている印象を与えたりしかねません。

 失敗したときにいちばん落ち込んでいるのは本人だし、いろんな不満や誰かのせいにしたい気持ちもあるはずです。しかし、それを表に出してしまったら、失敗そのもので失った信頼や下がった評価以上に、激しいダメージを受けてしまうでしょう。言いたいことをグッとこらえて全部の責任をひっかぶる姿勢を見せるのが、失敗に対する最大のリカバリーであり、再チャレンジへへの一歩を踏み出すための必須条件と言えそうです。

 まさに体を張って貴重な教訓を授けてくれた大物議員のみなさんには、ヘンな意味ではなく、心の中で手を合わせて感謝せずにはいられません。次に大きな失敗をしたときには、ありがたく実践させてもらいましょう。これでもう、いつ失敗しても大丈夫ですね。



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