ベンジーがブランキーの曲を披露! タワー渋谷新装記念ライヴ第2夜レポ

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浅井健一 (photo by 山本拓未)

 

タワーレコード渋谷店が11月23日にリニューアル・オープンしたことを記念し、渋谷近郊のライヴハウスにて5日間連続で行ったイヴェント〈LIVE LIVEFUL! SHIBUYA 5DAYS!〉。その2日目にあたるShibuya O-EASTでの公演〈HOT HIT TOWER〉の模様をレポートします!

 

アルカラ (photo by 山本拓未)

 

個性的なロック・アクト3組が集結したこのイヴェント。定刻を少し過ぎたころ、まずステージへと現れたのは、〈ロック界の奇行師〉を自称する神戸発の4人組バンド、アルカラ。タンバリンを首からさげた稲村太佑(ギター/ヴォーカル)が、「家入レオです! 最後までよろしく!」とカマしたかと思うと、冒頭の“Aカップ巨乳”と“癇癪玉のお宮ちゃん”の耳をつんざくようなギター音で、会場を一気にロックな空間へと放り込みます。

 

アルカラ (photo by 山本拓未)

 

続けざまに疾走感溢れる“チクショー”をオーディエンスに叩き付けた彼らは、オリエンタルなメロディーが耳に残る“踊れやフリーダ”やダンサブルな“わ、ダメだよ”、女性の視点でストーリーが紡がれる“YOKOHAMAから来た男”、トリッピーな轟音ギターを軸とした“振り返れば奴が蹴り上げる”などを次々と披露。リズムやアレンジがコロコロと変わる複雑な構造を持ちながら、どこまでもキャッチーな楽曲と、激しいパフォーマンスでフロアを圧倒していきます。

 

アルカラ (photo by 山本拓未)

 

O-EAST内にポスターがたくさん貼ってあったせいか、稲村は自分たちのことを家入レオと言い続け、最後に演奏した“半径30cmの中を知らない”の終盤では、〈変なおじさん〉風のダンスまで披露。その掴みどころのない立ち振る舞いと、緊張感に満ちたバンド・サウンドのギャップで、〈ロック界の奇行師〉らしい強烈な印象を残していきました。

 

キノコホテル (photo by 山本拓未)

 

続いては、パンクやニューウェイヴ、ロックンロール、プログレッシヴ・ロック、ラテン・ロックなど、さまざまな要素を内包する濃厚な音楽性と、独特の世界観で人気を集める音楽集団、キノコホテルの出番。イザベル=ケメ鴨川(電気ギター)がノイズを撒き散らすなか、颯爽と現れた支配人のマリアンヌ東雲(歌と電気オルガン)は客席をねめつけ、“球体関節”からライヴがスタート。その後も“愛と教育”や、タイトルどおりファズ・ギターが強烈な“悪魔なファズ”など、最新アルバム『マリアンヌの誘惑』からのナンバーを中心にステージは進行していきます。

 

キノコホテル (photo by 山本拓未)

 

MCで「新しいアルバムの宣伝に参りました」とぶっちゃけていたマリアンヌさまは、ベーシスト兼秘書のエマニュエル小湊に楽屋まで『マリアンヌの誘惑』の見本品を取りに行かせるなど、支配人っぷりを遺憾なく発揮。そしてラストに披露されたお馴染みの“キノコホテル唱歌”では、イザベルとエマニュエルによるフォーメーションもバッチリと決まり、マリアンヌさまはキーボードの上に乗って雌豹のポーズで演奏。その妖艶なパフォーマンスで、会場中をキノコワールドに引きずり込んでいました。

 

キノコホテル (photo by 山本拓未)

 

なお、4年半に渡りキノコホテルの従業員として活躍しきたエマニュエルは、今月9日のライヴをもって退職。2013年1月19日(土)には、キノコホテルがタワー渋谷店B1の〈CUTUP STUDIO〉にて『マリアンヌの誘惑』の発売を記念した特別編成による〈店頭実演会〉を実施するので、ファンはチェックをお忘れなく!

 

浅井健一 (photo by 山本拓未)

 

〈HOT HIT TOWER〉のトリを務めたのは、今回のステージがソロ名義での活動を再開してから初の東京ライヴとなった浅井健一。ベースに渡辺圭一、ドラムスに岡屋心平という布陣で登場したベンジーがまず奏で始めたのは……BLANKY JET CITYの名曲“SWEET DAYS”! オーディエンスのテンションは一気に頂点へと達し、フロアはモッシュの嵐に。さらに間奏に入るたびに歓声が上がり、サビの部分では大合唱が起こります。

 

浅井健一 (photo by 山本拓未)

 

「ハロー、東京ベイビーズ」とオーディエンスに語りかけたベンジーは、“FIXER”や“BPR”“DEVIL”“サニーのチョコレート”“デリカテッセン”など、ソロはもちろんJUDAやPONTIACSとして発表した楽曲も次々と演奏。鋭いロックンロールから叙情的なミディアム・ナンバーまで、キャリアを総括するようなセットリストでオーディエンスの心をわし掴みにします。

浅井健一 (photo by 山本拓未)

2013年1月16日にリリースされる新たなソロ・アルバム『PIL』からも、先行シングル“OLD PUNX VIDEO”や、開放感に満ちたサビが印象的な“LOVE LIVE LOVE”を披露してくれたベンジー。そしてセンチメンタルな“白雪姫”を経てラストを飾ったのは、またしてもブランキーの楽曲“サリンジャー”! 切り裂くようなイントロのギター・リフから会場は大爆発となり、幸福なカオスに包まれたままライヴは終了。ベンジーは「また会おうぜ。その時まで元気で」と言い残し、ステージを後にしました。

★TOWER RECORDS LIVE INFORMATIONはこちらから

 

〈LIVE LIVEFUL! SHIBUYA 5DAYS HOT HIT TOWER〉@ Shibuya O-EAST 2012.11.26 セットリスト
【アルカラ】
1. Aカップ巨乳
2. 癇癪玉のお宮ちゃん
3. チクショー
4. 踊れやフリーダ
5. わ、ダメだよ
6. YOKOHAMAから来た男
7. 振り返れば奴が蹴り上げる
8. 夢見る少女でいたい。
9. 半径30cmの中を知らない

【キノコホテル】
1. 球体関節
2. キノコノトリコ
3. 真っ赤なゼリー
4. 愛と教育
5. ノイジーベイビー
6. 悪魔なファズ
7. #84
8. キノコホテル唱歌

【浅井健一】
1. SWEET DAYS
2. FIXER
3. BPR
4. DEVIL
5. OLD PUNX VIDEO
6. サニーのチョコレート
7. フランケン
8. デリカテッセン
9. LOVE LIVE LOVE
10. 白雪姫
11. サリンジャー

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