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自民党の「国防軍」が戦争につながらない前提条件

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今回は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。

自民党の「国防軍」が戦争につながらない前提条件

「国防軍とは戦争を始めるために存在するのではなく、戦争を抑えるために存在する」と私の尊敬する軍人が言われたことがあります。でも、それには条件があります。それは「政府、官僚、軍部、オピニオンリーダー、マスメディア」が誠実であることという前提があります。

これまでの戦争は、政府や軍部などの一部の人たちが利権とつながって外国への進出を試み、それをオピニオンリーダー、マスメディアが間違った情報と解説を加え、官憲が国民の口を封じるということで始まりました。

従って、国防軍を作るための「前提条件」はこれらの人たちが「職務に誠実である」ということが前提です。たとえば福島原発事故では次のような言動が求められました。

1) 原発が安全で爆発しないと言っていたのが爆発したので、間違っていたことを謝る。

2) 事故原因を追及して、他の原発の対策が現実的に行えることを示してから工事にかかり、それが終わって再開する。

3) 制御室の爆破などの爆発要因についても対策を取る。

4) 法令で定めた1年1ミリが線量限度や、事故時に定められていた多くの守るべき制約条件(発がん者150名までなど)は間違っていたのか、守るべきなのかを明らかにする。

5) 被曝が健康にどのような影響があるかを明確にしてから再開する。

でも、何一つやっていません。原発の場合はいわゆる「原子力村」の人に、これまでの方針や言動について謝罪し、再出発するだけの誠意と胆力がありませんでした。

また、自衛隊に所属していた人たちの中でも「被曝など大したことはない」と法令を超える発言をくり返す人もいて、「法令を無視する軍部」ができる可能性が高いのが現状です。

前提条件の整っていない日本社会に国防軍は危険です.「安全かどうか不明だが、経済的に必要だから原発は再開する」という論理を自民党が取る限り、国防軍ができると「戦争をするべきかどうかは別にして、経済的に必要だから戦争をする」という論理で利権が動き、利権に関係の無い善良な国民が死ぬでしょう。

私は国防軍が必要と思いますが、前提が整っていないので反対です。これは「原発は危険なので、経済的に必要でも再開に反対」というのと同じ論理です。この際、私たちは子どもをムダな戦場に送らないように、親として責任あるしっかりした判断をしなければならないと思います。

執筆: この記事は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。

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