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被災地から見る衆議院選挙

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東日本大震災から1年9か月、被災地の現状は

衆議院選挙で日本中が沸き立つなか、宮城・岩手両県では震災月命日の11日、行方不明者の集中捜索が行われました。両県では依然として2500人以上が行方不明のまま。真冬の冷たい海のなか、潜水士による捜索が今もなお続けられています。行方不明の方が一日も早くご家族の元へ帰れることを願ってやみません。

選挙の候補者たちは皆しきりに“脱原発”を訴えています。しかし、当の被災地では、依然として行方不明者の捜索が行われているのが現状です。行方不明者の数だけ帰りを待ち続けている家族がいます。帰らぬ家族を待ち続け、あの日から時が止まったまま。被災地にはそのような方が大勢おられます。

そんな被災地の現状と、候補者たちが主張する“脱原発”。そこには深く大きな溝があるように感じてなりません。脱原発そのものには私も賛成ですが、被災地の厳しい現状を考えると「今すぐに解決すべき問題はそこじゃないだろう!」と思ってしまうのです。

被災者は置き去りの衆議院選挙

「あのとき誰が助けてくれたか、そしてこれからは 福島から見る衆院選 (安積咲)<衆院選・特別コラム>」2012年12月11日『gooニュース』
http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/politics/elex/gooeditor-20121211-01.html

福島県郡山市在住・安積咲さんが書かれたコラムです。震災後『Twitter』で当事者としての偽らぬ本音を発信しておられます。

生活のためには経済的安定が不可欠です。雇用問題も当然含まれますし、お子様をお持ちであれば教育や医療保障も。原発問題を軽視している住人は一人もいないと思いますが、そこに政治家が選挙演説にやってきて「まずは廃炉を」「原発のない未来を」とばかり叫んでも、現実感が感じられないというのが私の印象です。

未来はほんの1分1秒先であっても未来です。今日の先の明日、明日の先の明後日、そうやって繋がれてゆくものが未来です。まず明日の生活に手を差し伸べてくれないような人の語る「未来」に、誰が共感するでしょうか。

被災地には今すぐに解決しなければならない問題が山ほどあります。冒頭でご紹介した震災行方不明者の捜索もその一つです。

7日には三陸沖でM7.3を観測する震度5弱の地震が発生し、津波警報が発令された宮城県内は一時騒然となりました。街中が避難する車で渋滞し、ガソリンスタンドにも長蛇の列ができました。皆昨年の恐怖を思い出し、街中が緊迫した雰囲気に包まれました。

そんな被災地の暮らしの中で「脱原発を」と訴えられても、被災地の現実にはそぐわないと感じるのは当然のことです。

被災地の現実を忘れないで

“脱原発”というあいまいなスローガンでは、被災地の復興にはつながりません。選挙の候補者の方々には、“脱原発”という遠い未来の絵空事ではなく、被災地の現実をしっかりと踏まえたうえでの政策を考えていただきたいと思います。

“未来”とは、まずは現実をしっかりと見つめるところから始まるのではないでしょうか。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「長谷川寛子」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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