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衆院選前 -過去のFRB政策と「日銀政策にまつわるデマゴーグ」-

衆院選前 -過去のFRB政策と「日銀政策にまつわるデマゴーグ」-

今回は脇田栄一さんのブログ『ニューノーマルの理』からご寄稿いただきました。
※記事のすべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/278044をごらんください。

衆院選前 -過去のFRB政策と「日銀政策にまつわるデマゴーグ」-

11-12日の米FOMCが注目されている。FRBが新たに「償還期間が長めの国債を買い取るのではないか」、と多くの市場関係者から予想が立てられている。

昨年9月からのツイストオペは、周知のとおりFRBは、3年以下の保有財務省証券を売却し、6年以上の同証券を同額買い込んでいた。その買い込むペースは月450億ドルであり、これが今月末に終了する事から、実質的な「マネーの引き締め」と見做される可能性がある。

よって、そのような印象を与えない為か否か、「450億ドルの財務省証券をそのまま購入継続するのではないか」、といった予想が市場関係者から立てられているのだが、前述のようにツイストオペでの中・長期国債購入の買取資金は、中・短期債の売却資金だった。今回、その中・短期債保有分が、ずいぶんと縮小している事を考えると、新規のマネーによって中・長期国債を買い取る事が想定されている。

つまり、買い切りによって450億ドルの中・長期債を購入するのであれば、ツイストオペとは違って、FRBのバランスシートは、早かれ遅かれ拡大する事になるだろう。そうなれば市場はどうなるか?

過去のQEアノマリー

過去の(FRBによる)国債買取政策時(QE1・QE2)において、債券市場および株式市場に起こった事は、
(1) (FRBの意図とは裏腹に)長期国債利回りは上昇し、
(2) 株価は上昇した。そして、ここは多くの人が勘違いしているところでもあるが、QE発動と同時に利回りが上昇した為に
(3) 緩和による希薄化(ドル)どころか、ドル高円安トレンドが発生している。

以下、上記(1)・(2)・(3)説明。

(1) Tノート10年物利回りは、QE発動とともに、利回り下落どころか上昇した。(赤丸) これはFRBの長期国債買取によって利回り低下を促す、といった意図とは矛盾する。 そしてQE終了直前、終了後になって利回りは下落している。(赤四角) スタート時点の利回り水準と終了直後の利回り水準を比較して頂ければ明白なのだが、QE(国債買取)実施中は、利回りは上昇した事になる。この事に関し自分は、過去に繰り返し言及*1してきた。

*1:「誤認する「評論家」たち」 2012年10月11日 『BLOGOS』
http://blogos.com/article/48145/

衆院選前 -過去のFRB政策と「日銀政策にまつわるデマゴーグ」-

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
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これは、今現在日本でも議論されている「日銀政策」との兼ね合いで考えてもらうのが良いかもしれない。
日銀がインフレを起こすために、国債を無制限に買ったとしよう、そして日銀が、(日本の政治家が主張しているような)2-3%のインフレを起こす手段として、株式・不動産などのリスク資産をターゲット(2-3%)まで購入したとする。

インフレ期待が生じれば、当然ながらリスク資産に資金は移動する。「2-3%の物価上昇を起こすために何でもする」などと宣言して、中央銀行がリスク資産を買い込むとなれば、物価上昇(2-3%)以上の利回りを求めて、投資資金は債券から「中銀頼みのリスク資産」にスライドする事は明白だ。その結果、何が起こるかと言えば、インフレ率上昇とともに、国債金利も上昇する。インフレ期待とともに、リスク資産に資金が移動すれば、金利も上昇するのは至局当然だといえる。この事は以前にも説明している*1。

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