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中高年の一人旅に潜む危険

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 若い人にとっては、海外一人旅などもう当たり前になっていますが、50代より上の世代の人の中には「海外旅行=パックツアー」というイメージが強かったり、海外旅行自体、円安などもあって行きたくても行けなかった人が多いのではないでしょうか。
 こういった方々が海外を一人で旅することを避ける理由としては、言葉がわからないこと、道に迷うのが不安、あるいは道中一人では退屈してしまう、などが挙げられます。
 『iPadでヨーロッパひとり旅を10倍愉しんだ私の方法』(中島美佐穂/著、明日香出版社/刊)はそれらの問題が、今ではスマートフォンやiPadで解決することができるばかりか、使い方次第では旅の楽しさを何倍にもしてくれることを教えてくれる一冊。
 今回は、本書の著者で池坊短期大学准教授の中島美佐穂さんに、一人旅でのiPadの活用術についてお話を伺ってきました。その後編をお送りします。

―50代以上の層が海外一人旅をする際に気をつけるべき点はどういったことだとお考えですか?

中島「若いときと比べて劣るのは、体力くらいじゃないでしょうか?
これまでの人生経験から、いろんなリスクに対応する力は若い頃よりあると思うので、それほど心配しなくても良いと思うんです。
50代以上も若い人も同じですが、気をつけるとすれば、日本人だとお金をたくさん持っているという先入観があり、狙われやすいという点ですね。スリに遭ったり、置き引きに遭ったりするという話はよく聞きます。日本のように安全な国はなかなか無いと思った方がいいのでしょうね。
iPadやスマホもまだまだ高級品のイメージが強いですから、必要以上に人前では出さない方が良いようです」

―50代以上の方には、海外一人旅以上に、タブレット・スマホの扱いに不安を感じる人も多いかと思われます。こういった“初心者”の方々が、iPadやスマートフォンを使いこなせるようになるために、まずどんなことから始めるべきだとお考えですか?

中島「普段まったく使っていないのに、いきなり海外一人旅で使うのは無謀なので、日常で使えるようになってから旅に出かけてくださいね。
パソコンもそうですが、操作していて壊れたりはしませんので、慣れるためにはとにかく触る事です。iPadでもスマホでも構いませんが、まずはメールを送ることや、インターネット閲覧をしてみることから始められてはいかがでしょう。慣れてきたら、興味のあるアプリをダウンロードして使っていると手放せない道具になると思いますよ。
ただ、使ってみて「これは役に立つ」「面白い」という感覚が無ければ必要ないかもしれません。無理して使う事もないと思います。
私はiPhoneが発売された2007年に携帯電話から乗り換えましたが、一度スマホを使うと携帯電話にはもう戻れませんね。それは人それぞれではないでしょうか。みんなが使っているからという理由で無理矢理買う必要はないです」

―中島さんが旅した場所の中で、最も印象的な国や地域はどこですか?

中島「そうですねー。これまで19カ国へ行きましたが、一つだけ挙げるとすると、13年前に行ったロスアンジェルスです。
私事ですが、その時の我が家は大変なことになっていました。主人の父が経営していた会社が倒産し、そこで役員として勤めていた主人も職を失い、会社の株を買っていた借金だけが残り、住んでいた芦屋のマンションも退去という私の人生の中で最もどん底に落ちていた時です。
その時、何を思ったか、なけなしのお金をはたいて娘と息子と私で超貧乏旅行に出かけたのです。
寒い日本の冬を脱出して、ロスアンジェルスの抜けるような青い空を見上げ、陽気な人々と出会い、活気溢れる街を歩いて心の底から元気になりました。とにかくお金を持っていなかったのでろくな物を食べませんでしたが、思いっきり笑い転げました。
それで、文字通り財布はすっからかんになってしまったのですが(笑)、パワーチャージして「よーし!なんでもできるぞ!」と再生できました。今でもあの選択は間違ってなかったと思っています。私にとって旅は人生にとって必要な栄養剤のようだ、とその時感じましたね」

―海外一人旅をより充実させるためのコツがありましたら教えていただければと思います。

中島「コツというほどのこともないですが、下調べに尽きるのではないでしょうか。
訪問先の文化や歴史などを知っておくと旅の面白さが倍増すると思います。
例えば、ストーンヘンジに行くとします。有名だから、みんなが行くからという動機だけで行くには面白くない。なぜあんな所に、いつ誰がなんのために建造しようと思ったのか?どんな技術で建てたのか?など興味をもったら、できる限りのことを本で調べて行くと、現地で実際に見た時の感動は更に増すと思います。
パックツアーで行くとガイドさんがこのような事を全部説明してくれますが、人から教えて貰った事はすぐ忘れます。自分で調べると更にいろいろな知識欲が沸き起こり、人生をもっと幅広く楽しめるのではないでしょうか」

― 一人旅に関心はあるものの、実際に行く勇気が出ないという方々に向けてメッセージをお願いできればと思います。

中島「私も毎回1人で旅に出ている訳ではありません。家族や夫婦、友人と出かける事もあります。
只、どうしてもお互いの休みが合わない時や、行きたい場所が違っていたら一人旅をするという選択もあり、ということです。
インターネットとiPadがあったからこそ、私も長い一人旅を実行する事ができたと思います。長期で1人というのは今回が初めてでしたし、iPadが出現していなければおそらく長期では行かなかったと思います。メールやスカイプですぐそばに家族が繋がっているという実感もあるので、隔たりを感じないということもありましたね。
また、1人旅をしていて残念なのは、景色や体験をその場で共有することができないからだと思うのです。それがiPadによっていつでも共有しようと思えばできるようになったことも大きいです。
一人旅に出ると、考える時間がたっぷりできます。日本を離れて客観的にこれまでの自分の仕事や家庭をじっくりと見つめ直す機会にもなります。帰国したら、ありふれた自分の日常の景色がまた違って見えるかもしれません。ぜひ、一人旅を愉しんでいらしてください。
出かけるときは、私の本を忘れずに!忘れたときは、出かけずに!このキャッチコピーの分かる方は50代以上の方ですよね(笑)」

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(新刊JP編集部)



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