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【オトナ女子映画部】200年前の婚活事情『プライドと偏見』

“相手に気付かれないように愛情を注ぐ”

200年も前から“理想の男”はそういう男だ。
1813年に出版された、ジェーン・オースティンの長編小説『高慢と偏見』に登場する“Mr.ダーシー”。
200年経ったいまもなお、世界中の女性たちを魅了し続けている。原作だけでなく、1940年に映画化されて以来、1995年にはTVシリーズにもなり、2005年には本作が、オマージュ作品をあげればきりがないほど世の中はMr.ダーシーで溢れている(『ブリジット・ジョーンズの日記』のマーク・ダーシーだってMr.ダーシー!)。自分の能力を決してひけらかさず、謙虚なジェントルマン。女性が好む男性は、いつの時代も変わらない。

18世紀末イギリス。男女が2人きりで話をするなど、普通には許されない時代。
挨拶の握手やハグ、キスの文化が発達するずっと昔……
手を触れることすら、異例のことだった。

男女の恋愛はルール化されていた。
男女が2人きりで会話を交わせるのは、舞踏会の“ダンス”の間のみ。

相続権を持たず、働くことも出来ない中流階級に生まれた女性たちは、“結婚”が全てであり、幼い頃から“結婚”を意識し、今で言う“婚活”に命をかけていた。そんな彼女たちにとって、舞踏会は最大の“婚活”の場であった。

そこで出会った2人。中流階級の娘エリザベス(キーラ・ナイトレイ)と、上流階級の息子Mr.ダーシー(マシュー・マクファティン)。あからさまに裕福な結婚相手を望む中流階級の女たちやその家族を下品であると考えるMr.ダーシーと、格上だからといってお高くとまっているMr.ダーシーを軽蔑するエリザベス。第一印象は最悪だった2人。そんな2人が次第に惹かれ合っていく…… 

なんといっても、見所は、恋に落ちたMr.ダーシーの、愛情表現!
好きになったからと言って、自分の気持ちはすぐには伝えない。自分の過ちを認め、改善し、まずは彼女のために出来ることを陰ながら行う。

ここで男性は「結局自分のために尽くしてくれる男がいいんだろ」とずれたポイントを指摘しそうだが、Mr.ダーシーがカッコイイのは、あくまでも、この“陰ながら”であり、エリザベスに知られまいとするMr.ダーシーの“配慮”にグッと来るのである。世の男性にはこの違いをハッキリと分かっていただきたい(笑)。

そして“手紙”の使い方。Mr.ダーシーが自分の気持ちを直接エリザベスに伝えるのは、“プロポーズ”の時だけ。あとは無駄口をたたかない。相手が誤解で苦しんでいるような話題は、感情をコントロールして“手紙”でしっかりと伝える。そして伝えたあとの判断はすべて相手に委ねる。

「あなたの気持ちがNOなら、自分の愛情と望みは二度と口にしません」

Mr.ダーシーの愛情表現はいつだって温かい。いつだって相手への配慮がある。この温かさは、この時代ならではなのかもしれない。

文明が発達し、電話やメールですぐに自分の言いたいことを伝えられる現代は、便利にはなったけれども、“気持ちを伝える”重みを常に感じることは難しくなってしまっているのかもしれない。“気持ちを伝える”というのは、気持ちを“知ってもらう”ことであり、“わかってもらう(押し付ける)”ことではない。

今よりは交わす言葉はきっとずっと少ない。でもその分言葉の重みがある。だらだらと何度も気持ちを伝えるのではなく、大切なことは厳選された言葉で一度だけしっかり気持ちを伝える。伝えなければいけない事実は手紙で。

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