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お坊さんが教える“煩悩をマネジメントする方法”

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 あれが欲しい、これも買いたい、もっと贅沢な暮らしがしたい、もっとお金があればいいのに。いくら鎮めようと思ってもすぐに湧き上がってくる煩悩。特にお金への執着はなかなか消すことができません。

 お金と上手に付き合っていくためには、煩悩をどうにかしなくてはいけないのは事実ですが、多くの人は煩悩を“完全に排除する努力”をしているのではないでしょうか。
 しかし、『お金にとらわれない生き方』(サンクチュアリ出版/刊)の著者で、真言宗のお坊さんでありながらマネーマネジメントコーチとしても活躍している佐藤颯融さんは、「煩悩を排除するのではなく、煩悩を上手くマネジメントすることが大切」だと説きます。
 煩悩は人間にとって大きなエネルギーで自動車にとってのガソリンのようなものです。空焚きするとかなり痛い目をみますが、正しいエネルギーに変換できれば、高品質のガソリンのようにパワーの源になります。だから、心と精神を安定させ、自分の人生のために煩悩のエネルギーを燃焼させることに使うと良い効果が生まれます。
 ここでは本書から、ブッダの教えの中核である「四諦八正道(したいはっしょうどう)」を、「お金にとらわれない心を磨き、鍛える」つまり、煩悩をマネジメントするためのフレームワークとしてご紹介します。

 「四諦八正道」とは、ブッダが煩悩と精一杯向き合って悟りを開いた、そのメカニズムを体系化したものです。そして、これは本書においては、お金にとらわれない心を身につけていくための根幹となる考え方であり、フレームワークとして説明されています。

 まずは「四諦」からいきましょう。これは、ブッダが悟り開くに至るプロセスにおいてみつけた、4つの真理のこと。

「苦諦」(くたい)…生老病死を含めたこの世の苦
「集諦」(じったい)…苦の原因の集合体、いわゆる煩悩
「滅諦」(めったい)…煩悩を滅した悟りの境地
「道諦」(どうたい)…煩悩を滅するための正しい8つの道(=八正道)

 この「四諦」には、煩悩まみれの悪い世界「苦果」と、悟った豊かな世界「楽界」があり、これらは原因と結果の法則で成り立っているといいます。「苦果」は「集(原因)・苦(結果)」に、「楽界」は「道(原因)・滅(結果)」となるわけです。
 「滅諦」で煩悩を滅し、悟り境地に至ると“解脱”になるわけですが、ここに至るために実践すべき修行内容として、正しい8つの道を辿る「八正道」があります。

1)「正見」(しょうけん)
…自己中心的な見方や偏見をせず、原因と結果という「縁起」が人生の根本であることを正しく理解すること。
 <徹底した自己管理>

2)「正思惟」(しょうしゆい)
…自分本位、独善的な考えをしない。財産や名誉など俗世間で重要視されるものや煩悩の三毒にとらわれない考え方をすること。
 <利他・奉仕の精神>

3)「正語」(しょうご)
…心に悪影響のある「口の四悪」(うそ、ごまかし、悪口、綺語)を使わない。
 <マネーの墓に入っている亡者の口癖の封印>

4)「正業」(しょうごう)
…本能に任せた「身の三悪」(殺生、盗み、不道徳な男女関係)を行わない。
 <お金との付き合い方のビジョン・ガイドラインの明確化>

5)「正命」(しょうみょう)
…1〜4を習慣化し、正しい生活を送る。
 <継続・習慣化の仕組み作り>

6)「正精進」(しょうしょうじん)
…4つの努力をする。(1、すでに起こった悪い行いを断つ、2、将来悪い行いが起こらないようにする、3、過去に行ってきた善い行いをさらに継続、4、さらに善い行いを今後実践する)
 <地に足のついた継続的な努力>

7)「正念」(しょうねん)
…信念を持って、絶え間ない努力の裏付けのもと、念じ続ければ道は開ける。
 <信念を行動まで落としこむ>

8)「正定」(しょうじょう)
…心が外的要因や変化に迷わされない真理を見極める眼をもつ。
 <ブレないお金との付き合い方>

お坊さんが教える“煩悩をマネジメントする方法” お坊さんが教える“煩悩をマネジメントする方法”

 この8つの正しい道こそが、煩悩を豊かな人生を送るためのエネルギーに変換するための正しい行いなのです。そして、8つの道をしっかりひとつひとつ実践していくことで、お金にとらわれない心を身につけることができると佐藤颯融さんは述べています。
 巷ではお金と上手く付き合っていくために、さまざまなテクニックが紹介されていますが、結局、煩悩に支配されたままではテクニックを使っても効果はあがりません。煩悩を上手くマネジメントするための土台となるのが、このる「八正道」なのです。

 本書は、仏教と投資やマネジメントの専門用語が混ざり合いながら、お金との付き合い方を教えてくれる異色のビジネス書。専門用語も分かりやすく図やイラストと共に解説されており、「お金の断食」など一見異なる分野の用語がうまく融合し、自然と頭と心にストンと入ってきます。そして、お坊さんならではの自己啓発の側面もあり、とても内容が深い構成になっています。豊かな生活を送るために、まずは豊かな心を手に入れることを『お金にとらわれない生き方』を読み進めながらまず考えてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)



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