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「本気で三次元よりかわいい」 初音ミクら二次元キャラクターに魂を入れるMMD動画

すべての原点となった動画

 ネットを中心に人気を集めるボーカロイド「初音ミク」。今年10月上旬に東京国際フォーラムで開かれたIMF・世界銀行年次総会では、日本政府展示ギャラリーに等身大フィギュアが登場するなど、バーチャルアイドルの存在を超えた活躍をしている。そんな彼女を音楽に合わせてダンスさせることができるCGソフト「MMD(MikuMikuDance・ミクミクダンス)」をご存知だろうか。2008年に公開されて以降、このソフトを使って制作された動画が、次々と投稿されている。なかには累計再生数が200万を超えるものもあり、MMDは一つのジャンルを指すまでになっている。

 初音ミクや3Dアニメーションに興味がない人にとって、MMDは「何がすごいのかわからない」代物かもしれない。だが、一昔前のCGで描かれた3Dアニメを思い浮かべてほしい。莫大な制作費と高性能なパソコン、プロの技術が必要だった。それがフリーソフトMMDが登場したことによって、素人が普通のパソコンで簡単に、しかもほとんどお金をかけずに作ることができるようになったのだ。

■すべてはこの動画から始まった

 MMDの動画を紹介していこう。まずは、原点となった動画だ。投稿者はMMDを開発した樋口優さん。趣味でプログラミングをしているという樋口さんは2008年2月、できたばかりのMMDを紹介する動画をニコニコ動画に投稿した。この中では、ソフトの使い方がわかりやすく説明されている。これがきっかけとなって、MMD動画が爆発的に作られていく。つまり、すべてはこの動画から始まったのだ。ユーザーからは「ミクさんに愛を注ぐためのツール」「ニコ民栄誉賞ものだ」など、賞賛と感謝のコメントが寄せられている。

・3Dミクを躍らせるツールを自作してみた(説明前編)
http://blog.nicovideo.jp/award/2012/10/mmd.html#sm2420025

■職人たちが切磋琢磨する祭典「MMD杯」

 MMDが公開されて以降、有志によって作られた周辺ソフトが充実したこともあり、今ではミクに留まらず、いろんなキャラクターのモデルを使った動画や、ダンス以外の動作をさせる動画が登場している。また、モーションを作る人とキャラクター・モデルを作る人で合作するコラボレーションが活発であるなど「2次創作文化」のあらゆる要素が詰まった広がりに発展している。今年6月には、東京・六本木にあるニコファーレで、ボーカロイド「メグッポイド(通称:GUMI)」の発売3周年を記念して、MMDとAR(拡張現実)が融合したライブが行われている。

 動画の完成度を競う大会「MMD杯」が開催されるようにもなった。2008年から始まったMMD杯は、参加者がいくつかある課題テーマの中から、好きなものを1つ選び、動画を制作した上で、ニコニコ動画に一斉に公開するというもの。予選と本選の2回のラウンドに分かれており、それぞれの期間内にマイリスト登録数によって算出するポイントで順位が決められる。

 2010年夏に行われた第5回MMD杯本選(エントリー総数363)で、総合部門1位に輝いたのは6666さんによる「Bad AApple!!」。東方Projectの音楽をアレンジした曲「Bad Apple!! feat. nomico」をバックにしたアニメーションだ。白と黒の2色でくっきりと表現された影絵は、流れるように現れて消えていく。初音ミクのほか、モナーや釣られクマなど、一部ネット上でネタにされたキャラクターが次々と登場するので、元ネタは何だろうと考える面白さもある。この動画の元となった「【東方】Bad Apple!! PV【影絵】」と合わせて見ると楽しさが倍増するだろう。

・【第5回MMD杯本選】 Bad AApple!!
http://blog.nicovideo.jp/award/2012/10/mmd.html#sm11820316

 回を重ねるごとに、エントリー数や合計再生数が増えているMMD杯。動画のクオリティも上がっている。第7回本選に投稿された「Sweet Magicを魔法使いが踊ってくれました」も非常にクオリティが高いものとなっている。歌い手ろんさんが歌う楽曲「Sweet Magic」に合わせて、東方projectのキャラクター、アリスと魔理沙が踊る姿は評判を呼び、総合優勝を獲得した。ユーザーから「本気で三次元よりかわいい」「結婚したい」といったコメントが寄せられるほどだ。

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