マッキンゼーもゴールドマンも… これでも行く?“超厳しい”外資系企業

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 ゴールドマン・サックス、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティンググループ(BCG)、グーグル、アップル、GE、IBMなどの名だたる外資系企業。特に東京大学をはじめとしたトップクラスの学生からは、就職先として人気を博しているという。
 また、就職活動を控えている学生の中には「外資系会社に就職し、30歳頃までに稼いで、その後セミリタイアして悠々自適に暮らす」と考えている人もいるのではないだろうか。

 しかし、実際にそこで働きはじめると、超厳しい現実が待ち受けている。当たり前とはいえば当たり前なのだが、ちゃんとその内実を見てみるとかなりハードだ。
 BCG、外資系テレビ局等に勤務経験のある佐藤智恵さんがつづった『外資系の流儀』(新潮社/刊)は、外資系企業の中で生き残るための方法が明かされた一冊だが、この中からあまりにも厳しい現実をご紹介したい。

■昇進できなければすぐに退職
 これは外資系のプロフェッショナルファームによく見られるのだが、「アップ・オア・アウト」という知る人ぞ知る慣習があるという。簡単に言えば2、3年で昇進できなければ会社を辞めろ、というものだ。ただ、日本の企業はなかなか従業員を解雇することができない。そこで、自主退職に追い込んでいくのである。だから、ほとんどクビになったも同然といえる。
 確かに一度に多額の金が動く外資系プロフェッショナルファームで、一定期間に一人前に成長できない人は、給料分を稼げない人と烙印を押されても仕方がない。残酷だがこれが現実なのだ。

■長時間労働は当たり前
 「ワーク・ライフ・バランス」という言葉、外資系企業でも耳にするだろう。しかし、実際のところ、「プライベートはきっちり休んで充実させよう!」なんてムシの良い話は存在しない。
 佐藤さん曰く、外資系企業の日本法人でプライベートを充実させることはなかなかできないと言う。残業しないで結果を出している人もいるが、その多くは自宅に帰ってから猛烈に働いているという。つまり、キャリアアップのために長時間労働は免れない。
 では、病気を治療しながら、また、子育てをしながら働くことは無理なのか? その場合、自ら降格を申し出て時間が短くても働けるようなポジションを探すこと。長い目で見ればそちらのほうが転職よりもずっと条件が良いという。

■会社の方針のイエスマンになれるか?
 時代を超えて際立った存在である企業を分析した『ビジョナリー・カンパニー』(日経BP/刊)では、成功する要因の一つとして「カルトのような企業文化」が企業内にあることがあげられている。
 では、この条件は日本法人でも当てはまるのか? 佐藤さんの取材に対し、日本ゼネラル・エレクトリック(GE)の元管理職は、「変化についていけない人は合わない」と話している。つまり、「先月と違うことを言っているじゃないか」と疑問に思う人はダメなのだそうだ。『ビジョナリー・カンパニー』で語られているように超一流企業でも会社のカルチャーに合わない人は辞めて転職した方がいいだろう。

 他にも、外資系企業には様々なしきたりや慣習、ルールがあり、そしてそれらは会社別に全く異なっているところもある。
 こんなに厳しい現実が待ち受けていても、外資系企業に憧れるだろうか。
 また、今、すでに就職している人は自分が働いている環境と照らし合わせて考えてみて欲しい。自分の職場環境はどうだろうか。厳しい『外資系の流儀』は、「日本企業でリストラされない術」でもある。
 給料が高いからこその成果主義。外資系企業を目指しているのであるならば、『外資系の流儀』は一読すべきだろう。
(新刊JP編集部)



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