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ネット有料コンテンツの将来は? ブログとメルマガの融合サービス『ブロマガ』発表会で激論

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8月21日、東京六本木にあるニコファーレで『niconico新サービス発表会』が行われた。会場には一般ユーザーを招かず、記者のみを対象に発表されたが、同時中継していた生放送では来場者数4万7077人、コメント数3万515というなかなかの注目度であった。

新しいコンテンツプラットフォーム『ブロマガ』

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「初めてメールマガジンが進化した」という新しいプラットフォームとしてドワンゴが投入したのが今回発表された『ブロマガ』。ブログとメルマガの融合というコンセプトを掲げ、テキストの配信だけでなく動画や生放送もひとつのチャンネルの下に集結させるというのが特徴だ。メルマガでの情報では魅力を伝えきれないアーティストや、よりユーザーとの距離を縮めたいと思っている芸能人、著名人や政治家などの活用が予定されている。

主な利用者は堀江貴文氏、押井守氏、津田大介氏、上杉隆氏、デヴィ夫人、Gackt氏、田中康夫氏など。発表会では5人の登壇者によるトークセッションが行われた。『ブロマガ』を利用予定である津田大介氏をはじめ、メルマガやコンテンツプラットフォームに造詣の深い佐々木俊尚氏、「もしドラ」の著者であり『はてな』界隈の有名人である“ハックルさん”こと岩崎夏海氏、ドワンゴからは川上量生氏、夏野剛氏が登壇しコンテンツ販売の未来について熱い議論が交わされた。

プラットフォームのプラットフォーム

有料メルマガの8割程度を自前で配信しているという佐々木氏はこう述べている。「なぜメルマガを利用しているかというと、他に課金モデルがなかったから。古いメールというテクノロジーではない形、電子書籍のような形のコンテンツでプッシュ配信するのがよいのでは。『App Store』や『Kindle』と違い、日本には電子書籍や電子雑誌コンテンツ配信の強力なプラットフォームが現状存在しない」。

これを受けて川上氏は「メルマガが唯一成功した理由というのはコンテンツではなくプラットフォームだったから。サブスクリプションモデル(定期購読)というのはプラットフォームを作ることホームページやブログが登場して一般的に誰でもできるようになったのと同じように、手軽に作れるプラットフォーム、プラットフォームのプラットフォームというのがみんなが幸せになれるそういう世界だと思うし、そういうのを目指している」と回答した。

人かコンテンツか

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「人に対してお金を払っているのか、コンテンツに対してお金を払っているのか」という議論では、佐々木氏は「ファンコミュニティの有料化を考えることは重要だと思う」と述べた。

SNSなどやファンコミュニティとの関わり方について岩崎氏は「芸能人ってそういうの自分はタッチしていないですよのほうがよく、プロデューサーの影が見え隠れしているぐらいのほうがいい。自分は全然知らないけど読者にとっていいものを提供しているほうがいい」という意見を持っていたが、佐々木氏が「それはマスモデルで、素人とマス向けで何万人相手にする人との間に境があった時代の考え方。今みたいな100人とか200人相手に儲けていく、中堅のミュージシャンなどで1000~2000人が月1000円払っていればなんとかなるというところでは自前主義というイメージが出てくるのでは」と真っ向からぶつかった。

川上氏は「そもそもネットはフリーというのは間違っている」と前々からの持論を披露し、「ネット上のファンクラブをできれば作りたい。コンテンツではなく人。みんな情報の発信者に近づきたいと思っている。ネットで限定されたユーザーに対して何かをやりたいという人が多いと思う。だからそういう機能はつけていきたい」と今後の構想を語った。

『ブロマガ』に期待する? しない?

新しいコンテンツ配信の仕組みとして、既存システムであるメルマガとブログを融合させるという試みの『ブロマガ』だが、実際にはどのような効果があるのだろうか。現在、配信が決定している面々を眺めていると、豪華ではあるがあまり『ニコニコ』とは縁のない面々が並んでいるように見える。ここから『ニコニコ』出身のアーティストや、有名な生主などが情報発信をすることができるようになるとまた話は別だが、今の時点では『ニコニコ』の層ではなく、メルマガやブログを購読していた層に対するサービスのように思える。いずれにせよ、新しいサービスが出るたびに動画や生放送が利用しづらくなることが多々あるので、そのようなことがないようにしていただきたいものである。

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記者:

ネットで流行っているものを追いかけていたら、いつの間にかアニメ好きになっていました。 http://com.nicovideo.jp/community/co621

TwitterID: srbn

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