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日本女子バレー監督の“女子選手たちへの気配り術”

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 ロンドンオリンピックで注目を集める“火の鳥NIPPON”こと全日本女子バレーボールチーム。28年ぶりのメダルを目指し、準決勝でブラジルと対戦したが敗北。銅メダルをかけて11日に行われる3位決定戦に臨む。
 そんな全日本女子バレーボールチームを率いているのが眞鍋政義氏だ。

 『逆転発想の勝利学』(実業之日本社/刊)では、眞鍋氏が少年時代、現役時代、そして指導者生活を振り返り、常識にとらわれずに柔軟に対応する眞鍋流の哲学を語る。本書を読めば、いかにセッターというポジション、バレーボールが奥の深いものかがわかるだろう。

 学生時代から輝かしい成績を残し、日本を代表するセッターとして活躍した眞鍋氏。所属していた新日本製織では30歳から選手兼監督として監督も経験。36歳のとき、イタリア・セリエAのパレルモに移籍して経験を積み、日本バレーボール界復帰後は41歳まで現役選手として活躍した。そして眞鍋氏が選んだ次の新天地は、女子チームである久光製薬スプリングスの監督だった。
 選手たちへの監督就任の挨拶を前に、眞鍋氏が考えていたのは、選手たちとうまくやっていけるのか、受け入れてもらえるだろうかという心配よりも「全日本やイタリアでプレーした眞鍋だ。選手たちは楽しみにしてくれてるやろうな。ワクワクしているやろうな」というポジティブな期待だった。
 就任の挨拶では、自分のやりたいバレーについて熱く語った。しかし、眞鍋氏との期待とは裏腹に、選手たちの大半はきょとんとしていたそうだ。女子バレーの選手は、監督の指示は絶対として疑いを持たない傾向にある。もちろんこれは一定の信頼関係を築いてからのこと。得体の知れない人間が熱弁を振っても、一方通行にしかならなかったのだ。
 一人っ子の眞鍋氏は、高校は男子校、大学も男ばかりに囲まれ、実業団では無骨な「鉄の男」として過ごした。当然、女性に囲まれることにも慣れておらず、女心にもきわめて弱かった。女子といっても男子と変わらないだろうと思っていたのは、大きな間違いだったのだ。

 女子選手は対監督で団結しがちだという。いったん反感をもたれると、関係がこんがらがってしまう。ある時、一人の選手に眞鍋氏自ら練習相手をしたら、「監督は一人だけ特別扱いしている」とほかの選手に言われてしまったという。えこひいきをしたつもりはなかったが、そう見られてしまう。この時、チームは公平性を保つことが大切だということを眞鍋氏は学んだ。練習の量や話しかける言葉が一人に偏らないよう、不公平感を持たれないように気を配り、少しずつ選手たちとの信頼関係を築いていったのだ。

 ビーチバレーや女子サッカーなど近年、女子スポーツ界に注目が集まるようになってきた。女子スポーツの世界において、サッカー女子日本代表の佐々木則夫氏然り、眞鍋政義氏然り、女性の集団の中に入って指揮をとる彼らに世の男性陣は、尊敬の眼差しで見ているのではないだろうか。眞鍋氏の考え方を知った上で試合を見れば、より楽しめるはずだ。
 ロンドンオリンピックで指揮をとってきた眞鍋監督と日本代表選手たち。メダルをかけた一戦は注目だ。
(新刊JP編集部)



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