話題の二郎系カップ麺を食べ比べ! どのカップ麺も最高にウマいがクサい!! ガジェ通グルメクロスレビュー

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現在カップラーメン業界は空前の二郎系カップ麺ブームとなっています。昨年末に話題を集めた「日清のどん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」の発売を皮切りに、日清ラ王とマルちゃん正麺も二郎系カップ麺を投入。カップ麺売り場がどんどん黄色に染まりつつあります。

二郎系カップラーメンクロスレビューを開催!

たくさんの二郎系カップ麺が売り場に並んでいるとなると、やっぱり気になるのは「どの二郎系カップ麺が一番ウマいのか」ですよね。

そこで今回はガジェ通グルメクロスレビューと称して二郎系カップ麺の食べ比べを開催! ガジェット通信でもラーメン記事を連載中のラーメンライター・井手隊長と、ガジェット通信編集部のオサダ記者、そしてどん兵衛をラーメン二郎風にアレンジする“どん二郎”の考案者でもある私ノジーマの3人で5品の二郎系カップラーメンを食いまくりました。

特に今回注目すべきは井手隊長の参戦です。普段はカップラーメンをほとんど食べず、全国の激ウマラーメンを食べ歩いている井手隊長が二郎系カップ麺にどのような評価を下したのでしょうか。

ちなみに舞台となったのはガジェット通信の会議室。黄色いカップ麺が5品並ぶだけでニンニク臭が漂ってきそうですし、豚の魔神とかを召喚できそうな雰囲気がありました。

評価方法

・各10点満点で採点。合計30点
・ラーメン二郎っぽさ、おいしさ、コストパフォーマンスなどを総合的に評価して採点する

1品目 日清デカうま 豚ニンニク味

ノジーマ:1品目は二郎系カップラーメンブームが起こる前から販売されていた「日清デカうま 豚ニンニク味」。今回はなんと100円で購入できました。

井手隊長:うわっ、お湯を入れたらもうクセぇ。

ノジーマ:ニンニクがバッチリ香ってますね。

オサダ:混ぜたらさらにニンニク臭が増した気がする。

ノジーマ:かやくが全然ない。キャベツが数枚入ってるだけ。

オサダ:キャベツが入っていたらラッキー。

井手隊長:具を捨てたって感じだ。

ノジーマ:具を捨てて価格の方を取ったんだ。

オサダ:あ、うまいじゃん! 遠慮せずにニンニクだけど、トータルのバランスがすごくいい。

ノジーマ:ニンニクのパワープレイだこれ。麺は油で揚げたカップラーメンのなかでも安っぽい麺なんだけど、そのゴワゴワした食感をうまいこと味方につけてる。

井手隊長:これは身の丈にあった感じだね。本格に寄せようとするのは捨てて、100円でできるスナックっぽい麺でどうニンニクに合わせていくかっていう。

評価:井手隊長7点、オサダ7点、ノジーマ7点 合計21点

ノジーマ:ウマいけどこれが基準点となるわけだから採点は難しいですね。後半の出来次第では点数を8とかに上げちゃうかもしれない。

井手隊長:カップラーメンを食ってるぜ感を出している割にはなかなかパンチが効いてるじゃねえかと。

ノジーマ:これは昼ごはんにオフィスとかで食えない。

オサダ:夜中に突然食いたくなる味。

2品目 マルちゃん 1食分の野菜 豚しょうゆ味ラーメン

ノジーマ:あっ、フリーズドライの野菜が入ってる!

井手隊長:やっぱり1食分の野菜を推すだけのことはある。

オサダ:1食分ってそもそも何を基準に1食分なんですかね? 

ノジーマ:一日あたりの野菜摂取量は350グラムで、一日の目安の3分の1の量を使用しているということらしい。

井手隊長:すごいじゃない。

ノジーマ:やっぱり二郎って野菜を食うみたいなところもあるから。

井手隊長:そうそうそうそう。野菜マシですよ。必ずですよ。

井手隊長:あっ、麺の食感が全然違う。さっきと比べるとパンチが全然弱い。オーソドックスなまろやか系ですね。麺食ってる感がちょっと少ないなあ。やっぱり野菜を食えってことなのか。

オサダ:野菜すげえなあ。麺はデカうまみたいなスナック感を活かしつつも、野菜がある分違うバランスのとり方をしてる。

ノジーマ:ニンニクを効かせたって書いてあるけどニンニクの要素は弱いかな。ズルズルっと食べると野菜が絡んでくる感じはいい。

オサダ:さっきとは逆で夜中に食っても野菜を食ったから大丈夫という安心感がある。

評価:井手隊長6点、オサダ6点、ノジーマ5点 合計17点

ノジーマ:野菜をモサモサ食べてる感じは他の二郎系カップ麺では味わえないんだろうし評価ポイント。でもニンニクとかもっと尖った感じがほしいかなあ。

オサダ:そっちの攻め方の二郎感か、っていうアプローチの違い。ニンニクは確かに弱い。

井手隊長:「1食分の野菜 豚しょうゆ味ラーメン」っていう名前からするとまあいいのかなっていう気はするけどね。並べて食うとパンチが弱いのは仕方ない。

ノジーマ:今日この土俵に上げたからこの評価になっちゃうだけ。普通に一品として食べたら十分美味しい。

3品目 日清のどん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク

ノジーマ:これは麺をうどんにしちゃったほうが二郎に寄るんじゃないかという発想ね。フタを開けると見えないけど、刻みニンニクが底の方にめちゃくちゃ沈んでる。

井手隊長:なるほどね。上の茶色いのは豚ですか。結構入ってるんだね。

ノジーマ:あー、普通に美味しいけど……

オサダ:美味しいけど二郎とは違う食い物になった。ちゃんとニンニク入ってるなー。シャキシャキしてる。

井手隊長:おしとやかだ。

ノジーマ:二郎インスパイア系のカップラーメンを食べたあとだと、やっぱりこれは二郎系ラーメンではないんだな。どん兵衛なんだなと。

評価:井手隊長6点、オサダ5点、ノジーマ5点 合計16点

井手隊長:どん兵衛らしさをちゃんと残しているのは評価できる。どん兵衛の新しい遊びです、っていうところで低評価はつけちゃダメかなと。逆にスープが豚骨で真っ白になっていて、コッテリだったら全然どん兵衛じゃないじゃんってなっちゃう。

オサダ:どん兵衛のアイデンティティを失ってない。ハナから勝負的には不利だもんね。そもそもうどんだし。善戦だと思いますよ。

ノジーマ:異種格闘技戦に入ってきちゃった感じだもんね。K-1の曙みたいな。良くも悪くもで、この勝負だと悪くものほうになっちゃった。

4品目 マルちゃん正麺 がっつり系醤油豚骨

ノジーマ:次はマルちゃん正麺いきましょうか。これはだいたい300円くらい。

井手隊長:マルちゃん正麺でがっつり系豚骨醤油か。麺がどんな感じなのか気になるな。わあ、いろいろ入ってる。

ノジーマ:かやくは1食分の野菜豚しょうゆ味ラーメンと一緒でフリーズドライになってますね……ああっ!! かやくがもう1袋出てきた! しかも中身が白い!!

ノジーマ:これは全部ニンニクか!? これはヤベ~なあ!

オサダ:かやくでこんな大喜びする大人いないよ。でもこの白いかやくはすごいね。

井手隊長:麺は結構しなやか系だ。かやくを入れたらその上に雪が降った。

オサダ:あっ、お湯を入れたら背脂的な感じになりました。

井手隊長:あれっ、これニンニクじゃなくて背脂なんじゃね!? フリーズ背脂!?

ノジーマ:原材料に背脂加工品って入ってる! すげえー。よく見たらニンニク風味&背脂って書いてあるし、背脂のほうに力を入れたんだな。

井手隊長:っていうかコイツ、ニンニクマシマシのくせに「においの強い場所を避けて保存してください」なんて書いてある。

オサダ:おまえが言うな!っていうね。最高だなあ。

ノジーマ:うわああ、アブラがすごい! 美しい!

井手隊長:背脂が雪の華になった! おいおいおいおい、スープも濃いなあ。

オサダ:粘性が高い! 粉末スープを混ぜるとさらに粘性が高くなった気がするし、今までと見た目もニオイの全然違う。

井手隊長:麺がまっすぐ。平打のスナック系麺からはここで卒業だね。並べてみると全然違うなあ。ラーメンっぽくなってきた。本物に寄せるほうがいいのか、スナックっぽいほうがいいのか。ジャンキーな味はスナックっぽいほうが合うかもしれないからね。

ノジーマ:おお。単純に商品のクオリティはガツンと上がってる。

井手隊長:スープもよくできてる! 200円と300円の間に超えられない高い壁があるね! でも醤油はもうちょっと頑張ってほしかったかなあ。まろやか。

オサダ:醤油は甘いですね。でもこれはあえて攻めなかったのかもしれない。麺も背脂もすげえ。もうこれ、店じゃん。

ノジーマ:麺はもうカップ麺だってわからないですよね。それこそ日高屋とか学食とか、1杯380円くらいの安いラーメン屋ならそのまま出せちゃいそう。

井手隊長:スープもよくできてる! 200円と300円の間に超えられない高い壁があるね! 一瞬鼻に「ヌンッ」って抜けてくる豚骨の香りも再現できてる。これニオイの担当した人すごいな。

オサダ:フェチ味さえ感じるニオイ。

評価:井手隊長8点、オサダ9点、ノジーマ7点 合計24点

ノジーマ:二郎感ってことで評価するとスープが優しいのと、あと麺も優しい。

井手隊長:麺はマルちゃん正麺っぽかった。さっきのどん兵衛と同じで、それがマルちゃん正麺のアイデンティティってことかと思ったけどね。あとフリーズ背脂と豚の香り。これはすごい。企画の最終決定者は頑張ったね。

オサダ:僕はその豚の香りで評価を1点上げましたね。

ノジーマ:完成度としてはメチャクチャ高い。野菜も美味しいし。

井手隊長:マルちゃん正麺ファンのためにちょっと最後マイルドにしたのかもしれない。

オサダ:スープの甘さもまたよかったですからね。あとは好みの問題ですね。

5品目 日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク

ノジーマ:ラストは販売価格が約400円の日清豚ラ王ですね。かやくはキャベツと刻みニンニク。こっちはちゃんと刻みニンニクで白くなってます。

井手隊長:うわあ、白いなあ。

ノジーマ:で、チャーシューが結構分厚い。店と比べちゃうと当然薄いけど、まわりに焦げたあとまでついてたり。

井手隊長:ほんとだ、すごい! ちゃんと作ってるんだ。

ノジーマ:そして豚ラ王の本当にすごいのはこれですよ。アブラ増し袋! ほんと、ネーミングも秀逸ですよね。

井手隊長:こっちにはフリーズ背脂がない分、アブラが液体になってるんだ。

オサダ:あ、アブラ増し袋はフタの上で温めちゃいけないんだ。

ノジーマ:温めちゃうと完全に液体になっちゃうんですよ。アブラマシマシ感を出すために常温で置いておくと。

井手隊長:そのへんのこだわりが400円だね! 値段が日高屋以上だもんなあ。八角形のカップも神々しく見えてくる。そして麺も太い!

ノジーマ:ラ王っぽくないんですよ。たぶんこれがノンフライカップ麺の限界の太さ。これ以上太くしちゃうと戻すのに時間がかかっている間にスープが冷めちゃう。

オサダ:うわぁぁっ! アブラ増し袋の中身、白い!

井手隊長:これにもガッツリ味ついてる。ニンニクがここにいる!

ノジーマ:かやくにも刻みニンニクがいましたからね。ニンニクがダブル。ニオイも凶暴な感じだ。

井手隊長:それじゃいよいよオーラスですね。いただきましょう。

ノジーマ:あ~、やっぱりコレだな。尖ってる! 後味がすごく似てると思う。1品目のデカうま豚ニンニクを食べたあと人と会ったら「ニンニク料理食べた?」って言われるだろうけど、これを食べたあとに人と会ったら「二郎食べた?」って言われそう。

井手隊長:スープの醤油感がダントツだね! 300円と400円の間に尖りがある。チャーシューも完全に肉だ。うん、ウマい!!

オサダ:麺すごいなあ! 家庭用の麺でこんなのはじめて食べた! スープのコクも強えぇなぁ……。ニンニクも生の感じがする。

井手隊長:二郎インスパイアの店で食べたラーメンの終盤の味がする。ヤサイの山を片付けたあとの。

ノジーマ:しかしウマいけどこれは1品目のデカうま豚ニンニクの4倍の値段だっていうことも忘れちゃいけません。これも評価が難しいな。

評価:井手隊長9.5点、オサダ10点、ノジーマ9点 合計28.5点

ノジーマ:やっぱり高いだけある。本当にラーメン二郎に行きたくなって、ラーメン二郎に行かなきゃ死ぬって気持ちになったときに、一番その欲を満たしてくれるのは豚ラ王だと思う。たとえお金をたくさん出したとしても。「しょっぺぇなぁ~」っていう後味とか、ニンニクが入りまくってるとことか、尖っている部分が二郎っぽいッスね。完成度高いなと。

オサダ:僕は10点満点です。普通だったらまだ伸びしろが……とか考えて満点はつけないんだろうけど、僕の頭ではもう伸びしろの想像がつかない。

ノジーマ:たぶんあとはもう自分でもやしを足してとか、そういうレベルになるんでしょうね。

オサダ:あとカップラーメンは夜中に食べたら罪悪感があるけど、これはもう店の味だからね。店行ってうめぇもん食べたんだから、もうしょうがないだろって諦められる!

ノジーマ:罪悪感を吹き飛ばすウマさってことですね。

オサダ:しょっぱさもコクも、説得力のある味でした。

井手隊長:僕は9.5点で! 400円っていう価格の是非はあるけど、これたぶん「どうやったら二郎に近づくのか」っていうのをメチャクチャ研究して、完成したと思ったら400円だったってことなんじゃねえのって。

オサダ:それが垣間見えますね。

ノジーマ:それをそのまま出しちゃったってことだ。

井手隊長:買うか買わないかは皆さん次第だけど、すごい頑張ったんじゃないのって思いましたよ。だってアブラがダイレクトよ。ニンニクの香りも移してるし。

ノジーマ:あのアブラ増し袋に辿り着いた日清の中の人はヤバいですよね。

井手隊長:アブラ増し袋をフタの上で温めちゃっただけでも壊れちゃうほどの繊細さ! 100円のデカうまニンニクなんて粉末スープだけだからね!

オサダ:隊長の解説を聞いたら豚ラ王の狂気に気づけました。

井手隊長:限界まで頑張ったところに敬意を表したいね。正麺とは2点差をつけたいところだけど、10点を出しちゃったら成長が止まりますから。期待を込めて0.5を残しました。

総評

1位 日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク 28.5点
2位 マルちゃん正麺 がっつり系醤油豚骨 24点
3位 日清デカうま 豚ニンニク味 21点
4位 マルちゃん 1食分の野菜 豚しょうゆラーメン 17点
5位 日清のどん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク 16点

オサダ:今回は違いが如実に見えて面白かったですね。

ノジーマ:もしかしたら人によっては値段のことも考えてデカうま豚ニンニクを1位にするかもしれない。豚ラ王を1個食うならデカうまを4個食うわっていう。

井手隊長:いや、デカうま豚ニンニクは1位に全然なり得ますよ。しかし豚ラ王はもう日清の意地な気がするなあ。メーカーの皆さんには頭が下がりますねえ。

オサダ:たぶんこれでドキュメンタリー1本撮れますよ。

ノジーマ:いい回だったなあ。またやりましょう! 今度はコンビニチルド麺の二郎系でやってもいいなあ。

井手隊長:家系でもやりたいね!

いずれも黄色いカップに包まれた二郎系カップ麺でしたが、実際はそれぞれに個性があり、単純に優劣をつけるのはとても難しいという結果となりました。商品価格が上がるとその分クオリティも上がることは感じられましたが、二郎系カップ麺の心のベストテン第1位は食べる人によって異なるものになることは間違いないでしょう。

二郎系ラーメンがお好きな方はぜひお好みの二郎系カップ麺も探してみてはいかがでしょう。

ちなみに検証を行ったガジェット通信会議室はニンニクのニオイが何日も消えなかったそうです。大量に食べる際には十分お気をつけください。

(執筆者: ノジーマ)

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