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原発作業員の線量偽装あるある

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「マジで。そんな記事でてるのけ」

記者の取材電話で被曝線量偽装のニュースを知った作業員がけっこういた。福島の人は、福島民報か民友の購読率が高く、たまたま記者の知り合いの作業員には朝日新聞を読んでいる人がいなかったからだ。

東京電力福島第一原発の復旧作業を請け負う協力会社「ビルドアップ」が昨年末、作業員への外部被曝量をはかるサーベイメーターに鉛板を巻いて、線量を下げる工作をするように部下に働きかけていた、との報道が7月21日の朝日新聞に掲載されネット上でも大きな話題となった。

ビルドアップは、震災以前は浪江町にあった会社で、長らくIHIの下請けに入っていた。現在も作業員を50人ほど第一原発に送り込んでいる。ちなみに会社オーナーの趣味はサーフィン。浪江町はサーフィンのメッカである請戸港を擁する。

「ビルドアップかー。いけいけだからなーあそこ。でもぶっちゃけどこも同じような感じだよ」

と作業員の一人はいう。

ずさんな線量管理

線量管理がずさんだということは原発事故直後から現場作業員たちの間で常識となっていたようだ。

ここでは記者がきいた、作業員たちの間で知られている「線量ごまかしあるある」を紹介しよう。

■線量ごまかしあるある

・APD・警報付き線量計(以下APD)を裏表逆にする(ディスプレイを体の側に向けて装着しないと正確な線量ははかれない)。

・APDは5〜6人で構成されている班の中の一人がまとめてもらいにいくため、受け取ったビニール袋に入れたまま放置して作業すれば線量が出ない。

・サーベイする際、測定レンジの切り替えスイッチで表示の値の位を上げる。測定レンジを大きくすると針の振れ幅が小さくなる。このことを利用して針が振れていないように見せかける。

・サーベイする際、センサー部分をすばやく動かして線量が検知されなかったかのようにみせかけている。放射線を検知するセンサーが反応するまでにタイムラグがあることを利用する。

・Jビレッジの敷地の線量が高いため、サーベイしても正確な線量が出ない(現在は鉄板で遮蔽したエリアができていて、そこにホールボディーカウンタを設置している)。

・構内の喫煙所、トイレから遠い作業所ではみな思い思いの場所でマスクをとってタバコを吸い、かつ用を足している。帰りにサーベイに引っかかる持ち物は没収されるが、線量の高いエリアで大便をして、下着姿になったため、下着がサーベイにひっかかって没収された作業員がいる。

・APDは一度設定された線量を超えた値を計測すると音が鳴る。一度ならしてしまうと作業後に線量管理セクションの係員に止めてもらわないと止まらない。鳴らすとうるさくいやがる作業員が多い。線量が超えそうな場所で作業するときは、APDを体から外してどこかに置いたり、仲間に預けたりして作業する。

・2011年3月12日から4月半ば頃までは、線量管理なしでAPDを携帯せずに作業させていた。放射線管理手帳を持たない作業員も現場に入っていた。APDは、電源がなかったために充電ができなかったことと、数が足りなかったため支給されなかった。そのため、この間に作業に入った作業員の外部被曝線量はゼロでカウントされている。

ちなみに線量偽装とは関係ないが、昨年は4号機山側で猫を飼っていた。

厚生労働省は、鉛のカバーの一件に対して労働安全衛生法に違反する疑いがあるとして調査を進めているとのことだが、被曝線量偽装の問題についてどこまで斬り込めるだろうか。

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