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企業が今、一番求めている人材は「新規開拓営業ができる人」

『これから10年活躍するための新規開拓営業の教科書』著者の冨田賢さん

「売上を増やすことができない」という企業に共通する点は、従来の営業スタイルや既存先へ依存した営業戦略が機能しなくなってきているということ。
日本型経営システムが崩壊し、新たな顧客を増やすための新規開拓営業が必要とされている今、どのようにすれば成約率をあげることができるのでしょうか。

 今回は、『これから10年活躍するための新規開拓営業の教科書』(総合法令出版/刊)の著者で、経営コンサルタントの冨田賢さんにインタビューを行いました。その前編をお送りいたします。
(聞き手/金井元貴)

■今、一番欲しい人材は「新規開拓営業ができる人」

―現在、経営コンサルタントとして活躍されている冨田さんですが、以前からは営業経験はあったのですか?この本に書かれた営業のノウハウはどこで身につけられたのですか?

「以前は、独立系のベンチャーキャピタルでベンチャーファンドの募集をしたり、投資先のベンチャー企業を発掘する営業したりしたことがありました。私の法人営業は、それがベースになっています。ただ、私はそれ以外のキャリアは、米国系銀行での米国株式の調査、国公立大学でのベンチャーファイナンス論の専任講師、大手銀行の本部での資金運用といったファイナンス分野の調査研究がメインでした。そのため、本の中にも書きましたが、コンサルティング会社の社長になるまでは、交流会にも参加したことない状態だったのですが、この数年間で、コンサルティング会社を立ち上げる中で、今の時代の新規開拓営業のやり方を必死に模索する中で見つけたメソッド、ノウハウをこの本で紹介させていただきました。かなり実践的ですし、誰でも実行すれば成果が出るものだと思っています。」

―今、独立をされてコンサルタントをされていますが、会社勤めを続けるにしておも、独立・起業するにも営業能力は必要だと言われていますね。

「私が独立して会社を立ち上げたとき、さまざまな交流会をまわって人脈を作っていきました。それにより、約3年で100以上のコンサルティング契約を受託させていただきました。
ストレートに言えば、独立して自ら新規の顧客を開拓して、売上を立てられる力があれば何も怖いものはありませんよね。
例えば、税理士さんや弁護士さんなど、士業の方の数がものすごく増えています。そうなると競争が激しくなる。そんな中で、独立しても、新規のお客さんを捕まえられないという話はよく聞きます。やはり、新規営業の力が必要です。
また、勤めている会社で頑張っていくにしても、新規開拓営業ができれば会社での評価は高まります。どの会社も求めている能力ですから転職もしやすくなります。自分をアピールする営業力は就活や婚活でも使える。今、一番求められている力だと思います。これから5年、10年、20年生き残っていくために不可欠な能力なのではと思います。」

―本書に「営業で売上を伸ばせば、会社の問題の8割は解決する」と書かれているように、新規営業が伸びてくることで企業の状況も好転してくる、と。

「そうです。要するに、最大の経営課題は売上が足りないということであり、その原因は営業が進まないということなんです。今、企業が一番求めていることは売上を伸ばすことです。だから、私どものコンサルティングのメニューでも営業先や提携先の紹介、新規事業立ち上げにしても、どれも売上をあげるための施策ですよね。経営者はトップラインの売上を上げることに苦労されているし、翻って言えば、売上さえ伸ばせれば、会社の問題の8割以上は解決します。
何をするにしてもお金がないとできません。社員のモチベーションを上げるための施策を打つにしても、売上があがらない限りは難しいですよね。トップラインの売上さえ上がれば、組織や人事の問題でも、そういったコンサルティングを、お金を払ってどこかに頼むなど、いろいろな問題を解決していけます。」

―そういった中で、経営者の方々はどのようなことに悩まれているんですか?

「私は日々、多くの経営者の方と面談していますが、やはり新規開拓営業をどのように進めるかで悩んでおられるように感じます。社長さん自身や、社員の営業マンの皆さんも、一生懸命営業はしているけれど、最終的に契約をまとめられない。私の言葉で言えば、シュートを決めることができない。足しげくお客様のところへ通っても、最終的に契約を締結できなければ、お金が入ってこないので、意味はありません。あとは、既存のお客様のフォローは得意だけれども、新規のお客様と付き合っていくのが苦手というか、避けようとする営業職の社員も多い。どうやって新しい方面の会社と付き合っていけばよいのか、どう新しい顧客を掘り起こしていけばいいのかが、課題となっています。本書ではその解決策について具体的に書いています。」

―本書で冨田さんは交流会に率先して参加することを勧めていらっしゃいます。先ほどおっしゃっていましたが、冨田さんご自身もご参加されているそうですね。

「繰り返しになりますが、私も独立してコンサルティング会社の社長になるまでは交流会に行ったことはありませんでした。それが、3年前にあるきっかけで、渋谷で行われた交流会に参加して、これはいいと思って、1ヶ月の20営業日中、17、18営業日交流会をまわりました。今でも、自分で決めている“営業強化月間”は、ほぼ毎日、交流会に参加して、毎月300枚くらい名刺交換をします。なんで、冨田社長がこんな会合に出ているんですか、と言われるくらい、お務めと思って、参加しています。やはり、『人と会うのが、ビジネスの基本』ですから!」

―そのノウハウが本書には詰まっている、と。

「交流会なんか参加しても確率が悪いとバカにする人も多いですが、交流会に出ても成果が出ないのは、交流会への参加の仕方が悪いということがあります。本書に掲載した「目からウロコの交流会の徹底活用術」は、私がこの数年間の交流会回りの奮闘の中で得た実践的なノウハウがぎゅっと、詰まっています。」

―本書は企業というより個人向けに書かれた一冊ですが、それはどうしてなのでしょうか。

「私は、会社を良くするためのコンサルティングを企業向けに行っていて、普段は個人向けの対応はしていないのですが、この本は個人向けに書きました。それは、会社は一人ひとりの個人から成り立っているわけですので、会社が良くなるためには社員である個人一人ひとりがパワーアップする必要があります。一人ひとりが良くなれば、会社も良くなりますし、会社が良くなるとしいては日本も良くなる、そう思って、この本を個人の営業マン向けに書きました。もちろん、私の日頃の経営コンサルティングのノウハウを盛り込んでいますので、経営者の方や個人事業主、独立した士業の方などにとっても、役立つ内容が満載です。とても、お得な本だと思いますよ!」

―社員一人ひとりがレベルアップするために、社員教育も重要だと思いますが、様々な企業の経営者が言うように、なかなか教育ができていない部分が悩みとしてあると思います。

「もちろん、企業は、日々の業務の中や研修を通じて、営業マンの教育を行っています。けれども、上手くいかない。それは、これまで、経営者や上司の方の世代がやってこられた日本型の営業スタイルが通用しなくなってきているということなんです。にもかかわらず、上司や先輩は従来の営業スタイルで教えるしかない。それしかわからないですし、外部環境の変化をなかなか捉えるのは難しいですから。
グローバル化が進む中で、日本の企業もアメリカ的や中国的なやり方を少しは取り入れて、営業スタイルを変えてみてはどうでしょうか?というのが私の提案です。もし今、営業がうまくいっていないのであれば、やり方を変えてみることが大切で、“労多くして実り少なし”の努力をしてしまっているかも知れません。」

―従来の営業スタイルの特徴について、足しげく通うということのほかにどのようなものがありますか?

「例えば、この本の冒頭にも書いていますが、謙虚すぎる点ですね。日本では「謙遜は美徳」という風土が強いため、契約書やお金のことは、なかなか話さず、最後に話すようにしてしまう。それこそ会社のパンフレットですら、申し訳なさそうに、面談の終わりのほうになって出す方がいますよね。お時間がある時にお読みいただけたら…と言われるのですが、面談が終わった後に、パンフレットを読む時間なんて、忙しい人だったら、ないですよね。
あと、士農工商の影響なのか、営業を悪いこと、いやしいことと卑下している風土もまだあります。そもそも営業活動はお客様にとって必要なサービスや商品をお届けする活動であり、その対価としてお金を払っていただいています。自社が提供しているサービスや商品が、社会やユーザーのためになるものであれば、営業って、ほんとうに尊い活動なんです。
今の時代、企業と企業の長期のお取引関係が崩れてきたため、一刻も早く売上を立てないといけない。だから、恥も失敗もかけ捨てて、ガンガン営業取りに行かないといけません。自分の思っている方向に話が進むように、あえて空気を読まず、時としてKY(空気を読まない)になることも必要です。品が良いだけの営業をやっていたら、営業成果をなかなか出せない時代になっているように思います。」

(後編に続く)



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