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政策オーディション その3 キャリアラダー制度導入について

政策オーディション 「キャリアラダー制度導入案」について
上智大学 加々美文康氏

キャリアラダー制度について 
キャリアラダーの紹介です。

キャリアラダーとは賃金上昇のハシゴを作って上げようという話です。
キャリアラダー制度はここ10年ほどアメリカで導入されている制度です。人々がより上の賃金にキャリアアップ出来る制度を政府主導で民間まかせにしないでやったほうがよいのではないかということです。いま賃金の配分は画鋲型と言われています。低い人がほとんど、高い賃金を持っている人はほとんどいない。そこにラダー、はしごを用意してあげて賃金上昇してあげるようにしたらよいねと。ただしキャリアラダー制度を全ての職業に導入するのは問題があって限界が学術的に示されていてキャリアラダーが有効に機能する領域としてあげられるのが工場、介護、看護、医療、が有効に機能すると言われています。これは中間管理職の存在が乏しいのではないかという議論があり介護現場にも中間管理職が足りないと言われており一人の人をチームで介護してリーダーが一人います。このひとがチーム介護をするとします。もしこのチーム介護をして実際に介護の効率が上がるのならば中間管理職をいれてもOKということになります。ここでどの職業にも中間管理職を増やせばよいという話ではありません。介護、看護、医療の現場に関しては有効に機能するとアメリカでは論じられています。
介護問題の実態について
キャリアラダーを取り上げるのは日本の閉塞感、日本の毎日仕事をしていても昇給の見込みがないという風に思ってしまうとさっさと止めて行ってしまう。組織で働いていて37歳で昇給がストップしたからというのを見て3年以内にやめてしまうという調査があります。平成19年度の介護労働実態調査から検索します。平成18年から19年までの介護職の離職率が2割を超えています。その7割以上が3年未満で離職しています。一年未満の人がその中に39%います。1年以上3年未満が32%以上いるということです。なぜやめてしまうかというとそもそも介護職に働き甲斐があるのではないか、人の役に立つことがしたいと就職するのですが介護解く重労働にたいする賃金の低さの不満を50%の人が持っている。社会的評価も低いというのが40%ほどあって、私の身近な人たちへのヒアリング調査でもまったく同じ答えが返ってきました。結果短期間で離職してしまう。現在介護職は外国人労働者で補う体制に変化しつつありますが日本の高齢化社会に突入しますますニーズが高まっている中で時間はあまりないですがいまくらいに労働体制を整えておけば日本の若者が介護で仕事ができるということになります。今のうちに準備したいということです。一つ事例です。実際の現場の話ですが特別養護老人ホームXとします。大都市近郊にあります。入所定員は50名、個室5室、ショートステイサービス5名受け入れ、デイサービスも25名受け入れでケアプランも併設。XはAさんが経営しています。開設の経過ですがB氏が策定した老人福祉計画および介護老人保健計画の介護サービスの目標の中で施設整備計画の一つとして入所定員50名の特養老人ホームの設置開設がしめされ地元で会社経営を行なうCほか10人が発起人となって基本財産を提供し法人が設立されました。
組織体制は理事長(非常勤)が1名、理事9名、(内1名統括施設長)、幹事2名、評議員11名
収入4億1363万円支出が3億8054万円、差引収支2453万円。もろもろ差し引いてコアメンバーに対しての賃金も年間500万円を超えません。実際に介護をやっている人たちも実際に300万円を超えない程度であまり賃金体制は良くない。介護で良くある議論で、専門的知識を持っている人には賃金アップを行なえるのではないかと言われています。
研修の実態について
研修等の教育担当を施設においているかどうかの国の調査に対して53.4%が専任の教育担当をおいていません。内部研修をどう実施しているのか?というので国のデータによると実施無し3%、1回~6回が20%、7回~12回が44.1%。月に一回の内部研修が施設的にも精一杯で月に一度もやっていないという施設もあります。月にすると約2時間の研修時間しか実施されていない。介護職は運営している側も賃金が良くないし働いている側ももっと賃金がよくない。3年以内に離職していしまう。その主な不満は賃金が低い。賃金上昇が見込めないということと社会的地位の低さ。これらの実態を踏まえキャリアラダーというものが出てきます。
マイスター的なキャリアを一つ用意します。これは経験と知識に基づく介護の実践およびチームケアの進捗状況の分析が出来る、どこに課題があるか導き出すことができて適切な運営管理が出来る。介護の見える化のための家族への説明や兼任職員の研修計画の実施が出来る。サービス改善に対して適切な分析と課題設定のシフト作成等の実践ができる。ここに新しくPMOの知識を持ち実践応用ができるというものを付け加えたいと思います。組織管理のマトリクスをケースバイケースで作成出来る。マイスターという制度を持ってくるのはまずこのPMOという組織管理の専門知識を学ぶということです。これを学んだらマイスターになれる。認知症介護指導者とかリーダーシップについて、部下の介護職員のメンタルヘルスケアも出来る。もう一つ、リーダー、専門的行為や技術の裏付けとなる技量や知識を統合して積極的に知識や技術の標準化をはかり様々な状態の利用者に介護ケアが出来る。部下にその実践を見せることができ適切に対処することが出来る。チーム介護のリーダーとして介護を実践することが出来る。部下に対してリーダー教育が出来る。これらを現状は出来る人が、知っている人が、やれる人がやっているといった状況でそれらに対しての評価も賃金上昇もありません。これらを国で規定してキャリアラダー制度を導入するということです。

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