【Interview】プログラム言語の味を再現したコーヒー!世にもユニークな「CODE COFFEE」、誕生の秘密に迫る

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プログラム言語の特徴を抽出したコーヒー。Makuakeに登場した「CODE COFEE」は、そのユニークさと衝撃度の高さで大人気。早々と、目標金額の6倍を達成した人気プロジェクトだ。

テイストは、全部で8種類。プログラムの源流となるC言語を筆頭に、アップルによるSwift、エンジニアにおなじみのJavaScriptなど、誰もが一度は聞いたことのある言語が、ずらりとそろっている。

その味以上に気になるのは、開発の過程。提供元のブルーパドルは、もともとデザイン&エンジニアリング会社で、食品や飲料のプロというわけではない。一体、どのような経緯を経て、商品化に至ったのか。代表取締役の佐藤 ねじ(さとう ねじ)氏と、深津 康幸(ふかつ やすゆき)氏に、早速詳しい話を聞いた。

・エンジニアの協力を得て言語の特徴を抽出

Q1:とにかくユニークな製品ですが、そもそもこのコーヒーを作ろうと思ったきっかけは、何だったのでしょうか。

(佐藤氏)企業に合わせたオリジナルのブレンドコーヒーを作っている、「BROWN’S Cafe & Beans」さんとの出会いがきっかけです。

最初は、自社のオリジナルブレンドを作ろうと思い、相談したのですが、その際、「豊富な種類の豆を扱っているので、どんな味でも再現できますよ」と言われました。どうせなら企画性のあるコーヒーを作ろうと考えて、最初の挨拶のミーティングのとき、すぐに企画ができあがりました。

周囲のエンジニアにはコーヒー好きがすごく多かったし、プログラムとコーヒーは、いろいろと縁があるけど、そういうコーヒーはなかったので、ぜひやってみよう、という運びになったのです。

Q2:開発の過程について、お話しください。どのような経緯を得て、製品化にたどり着いたのでしょうか。

(深津氏)何人かのエンジニアに協力してもらい、言語の特徴を抽出し、そこからコーヒーの味を、BROWNさんと一緒に、“理屈的”に定義していきました。

言語の歴史や特徴を洗い出すうちに、いくつかコーヒーとの共通点が見えてきて、それも面白かったです。例えば、豆の挽き方や抽出方法です。新しい言語は、処理速度が速いから、コーヒーに例えると、抽出速度が速い、とも言えます。粗挽きにすれば早く入るので、粗く挽いて飲むとおいしいとか。(中略)

そういった定義を経て、実際にエンジニアたちに、試飲(デバッグ)してもらいました。そうすると、「理屈は合っていても、感覚的にこの味は“Go”じゃない」などの意見が出てきます。それを元に、味を修正するといった作業を、繰り返しました。その試飲風景が面白かったので、ちゃんとカメラマンも入れて、様子を撮影しました。

・さまざまな意見のぶつかり合いが商品に生かされている

Q3:開発にあたって最も苦労したのは、どんなところでしょうか。

(佐藤氏)エンジニアの皆さんと、いい具合で議論を交わしつつ、炎上にはならないようなバランスで、デザインや言葉を選ぶ部分に、気を遣いました。

言語は、エンジニアにとって、かなりこだわりがあるものなので、どんな味の定義にしても、いろいろな意見・批判がくるだろうな、と覚悟していました。しかし、この商品としては、そういう意見は、むしろあったほうが面白い、とも思いました。(中略)

そこで、GitHub(ギットハブ)を用意して、そちらで議論できるよう工夫したり、試飲会での長尺の会話を残し、「ちゃんと考えているよ」と、アピールもしました。公開時には渋谷で試飲会を開催して、実際に飲んだ感想を、シェアしてもらいました。

Q4:クラウドファンディング後の展開について、教えてください。

(深津氏)終了後、支援していただいた方には随時、発送していきます。以降、言語を増やして、拡大展開していくかは、まだ決めていません。ひとまず、まとまった注文や要望が入れば、都度生産していく予定です。

好きな企画なので、一緒にどこかの会社と組んで、販売や流通体制をつくるなど、続けていける形を探そう、とは思っています。

「CODE COFEE」は、単品で1100円。セット価格なら、3000円から入手可能。いずれもオーダーは、Makuake経由で。まずは、その味を体験したい。(取材・文 乾 雅美)

CODE COFFEE/Makuake

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