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アマゾンの強烈な幻覚剤が教えてくれたこと(前篇)

アマゾンの強烈な幻覚剤が教えてくれたこと(前篇)

僕は水中にいた。

魚もいない、何もない水の中。それだけの世界だった。

いつしか水は氷に変わり、あたりを冷やし、霧となった。霧は雲に変わって雨となり、また水になる。僕は水と同じように姿かたちを変え続けた。

その水は魚や船、木々、机や人間にもなった。一つのエネルギーがいろんなものに形を変え続けた。この時この世界のことが、ちょっとだけ分かったような気がした。水のように人間も自然も、すべては同じエネルギーが形を変えているだけだと。

僕は他者とのつながり、自然とのつながりに気づかないままに生きていたのだ。その時思った。人間は人間ごっこをしていると。

僕たちは宇宙そのものとして誕生し、人間という形態を生きている。赤ちゃんのときは服を着なきゃとか、立って歩かなきゃとか、ちゃんとした大人にならなきゃとか、何もなかった。

僕たちは、体験によって自分を定義している。転んだら痛いので転ばないよう歩くことを学ぶ。定義に基づいた人生を生きている。

成長するにつれ、社会に、教育に人間という枠を与えられる。社会に適合できるように人間とは何か、世界とは何か、これが正解で、これが間違いだと訓練を受け続ける。これは美しい、これは醜いと、そんなことまで決められてしまう。

人間はそもそも皆違う。甘いものが好きな人がいれば辛いものが好きな人もいるように、何に幸せや喜びを感じるのかそれぞれ違う。そこに良い悪いは存在しない。

違いがあるからこそ面白いのに、僕たちは無意識のうちに同じように考え、同じように生きるよう強要しあっている。人と違うことは変なことだとか、人と同じじゃなきゃいけないとか思ってしまう。そしてこの偽りの人間や自分というイメージに、いつの間にか疑問すら感じなくなる。

「人間」という幻想を、人類は人類全体で共有している。この時の僕は世界がそういう風に見えた。みんな人間ごっこをしているようで、少しおかしくてクスッとなった。

教えられ、与えられた「人間」を生きるのは退屈に思えた。僕はどこにいるのか分からなくなってしまう。個性が無くなってしまう。教わってきた道徳、宗教、社会、両親、先生の考え方を疑おうと思った。

僕はこれに気づいた時から正解を外に求めることをやめた。そして五感で世界を感じて、考えて、自分なりに答えを見出していく大切さに気がついた。

生き方や人生に正解なんてものは存在しない。一人ひとりの心が心地よいと思うことこそが正解であり、心躍るワクワクこそが道しるべだ。Top photo: © iStock.com/RomoloTavani

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