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日本から29時間。その先にあった「楽園」

日本から29時間。その先にあった「楽園」

半年間にわたる自給自足の山生活に区切りをつけ、アヤワスカを求める旅に出ることを決めた。

とにかく、好奇心を抑えることが出来なかった。四六時中アヤワスカのことを考え、調べれば調べるほど引き寄せられていった。

バックパックに荷物を詰め込んで、東京で暮らす兄の家へ向かった。ひとまず、東京で旅の計画を練ろうと思っていた。

家に着き、兄と久しぶりの再会だ。僕はこの時のことを鮮明に覚えている。あいさつを交わし、座ってお茶を飲み始めた時、兄は言った。

「お前、アヤワスカって知ってる?」

身体中に電気が走るような衝撃だった。僕はアヤワスカの話など、兄にしたことがなかった。なんと兄は同じタイミングでアヤワスカに惹かれていた。兄も僕がアヤワスカを求めていることに驚き、意気投合。その場で一緒にペルー行きの航空券を取った。

出発は一ヶ月後だった。

日本から21時間におよぶ飛行機移動を終え、僕たちはペルーの首都リマへ降り立った。深夜に到着したので空港で仮眠をとった後、早朝にアマゾンに最も近いペルーの都市プカルバへ向かった。

最終目的地はプカルバから小型船で2時間ほどアマゾン川をのぼっていった先にあるシャーマンが住む村。この村は、アヤワスカを調べるうちに出てきた有名なシャーマンの村だった。

到着したとき、僕たちはもうくたくただった。21時間のフライト、6時間のトランジット、揺れるボートで2時間。しかも僕は日本を発ってから村に着くまで水と少量のナッツしか口にしていなかった。アヤワスカは肉や塩、油と相性が悪く、身体が空っぽのほうがより強烈な体験ができると言われているからだ。

広大なジャングルの中にある小さな集落だった。もちろん電気もなく、電波もとんでいない。持ってきたパソコンやスマホは何の役にも立たなかった。

直感だけを頼りにシャーマンを探そうと村を歩き始めた。

村はその日雨が降っており、粘土質の土もぐちゃぐちゃで歩くたびに足が土へ引きずり込まれた。雨の中、重いバックパックを背負い、調べていたロヘルというシャーマンを探した。

泥でキャッキャと遊ぶアマゾンの子どもたちは、異国からやってきた僕たちを物珍しそうに見ていた。その子たちにロヘルの居場所を聞くと「こっちだよ」と家まで案内してくれた。

待ちに待ったアヤワスカが目前に迫っていた。

ロヘルの家はジャングルのど真ん中にある楽園だった。美しい青色の鳥が描かれた門を開け庭を進むと、大きなマンゴーの木の下に彼は座っていた。

明らかに他の先住民族とは違う雰囲気をまとっていた。体つきは戦士のようにガッチリとしていて、目は鋭かった。シャーマンとしての実力を感じた。

僕はロヘルを前に霊的な世界を追求するシャーマンに対して自然と敬意を抱いた。アヤワスカをしたいと片言のスペイン語で伝えると快く承諾してくれた。

しかも、早速今夜儀式をとり行うという。最高のタイミングだった。胸の高まりは最高潮に達し、このまま何も口にせずアヤワスカを飲める。

「ぜひお願いします」と兄弟揃って返事をした。Top photo: © © 2018 NATIVE SOON日本から29時間。その先にあった「楽園」アマゾンの強烈な幻覚剤「アヤワスカ」を求めて vol.1

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