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「ヒトを幸せにする広告」って? 世界中の「世の中をよくしよう」という広告を集めた展覧会が開催中

「ヒトを幸せにする広告」って? 世界中の「世の中をよくしよう」という広告を集めた展覧会が開催中
J-WAVEで放送中の番組『SUNRISE FUNRISE』(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「FUTURE DESIGNERS」。5月20日(日)のオンエアでは、汐留・アドミュージアム東京で開催中の「ひと・人・ヒトを幸せにする広告 – Good Ideas for Good II- 展」に注目。クリエイティブディレクター・角田 誠さんにお話を伺いました。

■テーマは「Humanity」

「世の中をよくしよう」というCMが世界中から集められたこの展覧会は、モニター、スクリーン、タブレット端末などで見ることができます。角田さんは、展覧会の会場や告知のクリエイティブディレクション、コピーなどを担当しました。

角田:大きなテーマが、Humanityだったので、セクシャルマイノリティ、ハンディキャップ、エイジングといったテーマを扱った作品が、基本的に多く展示されています。「こころを はだかに してみよう。」というのは、そうした作品に身構えたりするのではなく、ありのままの自分で向き合ってみませんか、ということですね。これは僕自身が企画をお手伝いするにあたって、一貫してそういうつもりでやりたいなと思った、そのままの気持ちです。ふたつめの「知らず知らず 傷つけてるなんて 知りませんでした。」というのは、一緒に企画した認定NPO法人「good aging yells(グッド・エイジング・エールズ)」代表・松中 権さんから教わった「無意識の偏見」という概念が、まさに自分がその塊だなと思ったので、反省の意味も込めて書きました。
レイチェル:「頭は何ていうかな、心は何ていうかな」は、どういう意味を込めたキャッチフレーズですか?
角田:頭と心、知識と感情のちぐはぐしたところとか、理解はしてるけど自分事には気持ちとしてしたくないとか、正直な人間の在りようだと思うんです。それを認めた上で解決法を考えていこうとか、もっと人の痛みを感じていこうとか、そうすることで、よりよい答えにたどり着いていきましょうというつもりで書きました。

その他にも「歳とることが カッコいいと いいなぁ。」など、角田さんはエイジングに関するコピーも手がけています。

■展示方法に違和感があって…

高齢化社会への後押しのメッセージもあるそうで、展覧会に関わって見えてきたことを伺いました。

角田:ひとつは、実際の展示方法にも関わったことですが、セクシャルマイノリティ、ハンディキャップ、エイジングってカテゴライズして展覧をしていくつもりだったんですけど、何か違和感がありました。カテゴライズしちゃうことで、引き出しにタグをつけてしまい込んでいく、自分との間に境界線を引いて他人事化してしまう気がしたものですから、まぜこぜにしてさらに違うテーマの作品も盛り込んで、混沌とした中で「人間って何かな」「Humanityって何かな」ということと向き合ってみるほうが、趣旨にあってるのかなと思いました。

角田:もうひとつ、ボードに「人類何十万歳、そろそろ大人になりましょう」と書いたのは、世界を見ても、人類ってずっと生きているのに、一向に成熟する様子がない。その証として、人間同士が寛容になるということが一向に訪れない状況。そこに苛立ちも感じながら、その問題に立ち向かっていく、それが人間そのものだし、Humanityなのかなということを感じました。

■オススメの展示

角田さんは、いくつかある展示の中で、「ぜひ観てほしい」というものを挙げてくれました。

角田:ダウンシンドロームのお子さんを持つ親御さんが主催しているNPO法人「アクセプションズ」のポスターのキャンペーン。フォトグラファー・宮本直孝さんとお母さんと子どもたちのリアルなポートレートで、ちょうど去年の母の日の頃に、表参道のコンコースに掲示されました。偶然、僕も見たのですが、本当に天使のような子どもたちと、強さと優しさのあるお母さんたちの表情に、みなさんが足を止めて見ていました。

角田:同じく、リアリティーが共通点の「注文をまちがえる料理店」も素晴らしいと思いました。認知症の方が注文をとっていくというチャレンジングなレストランなんですけど、「間違えるのは仕方ないし、それでいいじゃないか」という寛容さに脱帽です。僕の母もだいぶ(認知症が)進んじゃったんですけど、こういう気持ちになってもっと前に気づいていれば、母との接し方も変わったのかなと思いました。

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