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韓国海軍の独島級揚陸艦2番艦「馬羅島(マラド)」進水

韓国海軍の独島級揚陸艦2番艦「馬羅島(マラド)」進水

 2018年5月14日(現地時間)、韓国の釜山にある韓進(ハンジン)重工業影島(ヨンド)造船所で、韓国海軍の独島(トクト)級揚陸艦の2番艦「馬羅島(マラド)」(LPH-6112)の進水式が行われました。

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 独島級は、韓国海軍では強襲揚陸艦とみなしている艦で、空母状の全通甲板を持ちヘリコプター運用能力を高めたドック型輸送揚陸艦。全長199m、基準排水量1万4500トン級で、最大速力は23ノット。乗組員を含めて約1000名の兵員と装甲車、車両などを輸送できます。艦尾にはウェルドックを備えており、エアクッション艇(LCAC)を2隻収容。海上自衛隊の艦艇で例えると、ひゅうが型ヘリコプター護衛艦サイズ(全長197m、基準排水量1万3950トン)のおおすみ型輸送艦、といった感じです。

 艦名の由来となった「馬羅島(マラド)」は、済州島のすぐ南の日本海に浮かぶ韓国最南端の島。周囲約4.2km、139人(2014年9月現在)の島民が住んでいます。海底火山が噴火して隆起した島と考えられており、海岸線は砂浜のない海食崖となっています。独島級は韓国の国境の島々と海上交通路を守る、というメッセージを込めており、建造を構想している3隻はそれぞれ最東端、最南端、最西端の島の名をつける予定になっています。タイプシップとなった独島(トクト)は、韓国が最東端の島と主張し、基地を建設して実効支配している島根県の竹島を指す韓国側の名称です。

 進水式にはオム・ヒョンソン海軍参謀総長をはじめとする軍関係者、韓進重工業の趙南鎬(チョ・ナモ)会長をはじめとする造船所関係者のほか、馬羅島住民を代表してキム・ウンギョン村長や、かつて馬羅島に設置されていた分校の最後の卒業生などが参列。他には朝鮮戦争中の1950年12月23日、中国・北朝鮮軍の攻勢に押されたアメリカ主力の国連軍が、輸送船メロディス・ビクトリーに約1万4000人の避難民を乗せて興南港から脱出した「興南(フンナム)撤収作戦」の最中に生まれた5人の赤ちゃんのうちの2人も参列したとのことです。

 韓国では、進水式の支綱カットを「へその緒を切って海に生まれ出る」と出産になぞらえて、女性が行うという風習になっています。今回支綱をカットしたのは、宗永武(ソン・ヨンム)国防大臣の夫人。

 馬羅島(マラド)は独島(トクト)の運用実績などを参考に、近接防御火器(CIWS)などを変更(30mmのゴールキーパーから20mmのファランクスへ)。対空レーダーはイスラエル製のフェイズドアレイレーダーになって、新たに対空ミサイルを発射する垂直発射システム(VLS)も後部に増設したため、艦橋構造物のボリュームが増しました。また、スクリューや甲板エレベータ、水上レーダーや対艦防御システムなど主要機器を国産化。今後の整備性の向上と、維持コストの低減を期待しているとされます。

 今後馬羅島(マラド)は艤装や試験を終えたのち、2020年の年末ごろに韓国海軍に引き渡される予定となっています。

Image:ROK Navy

(咲村珠樹)

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