映画製作集団ウェタ・ワークショップがすごい!日本人アーティスト大橋さんに聞く【ニュージーランド】

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NZの映画製作集団ウェタ・ワークショップが凄い!日本人アーティスト大橋さんに聞く。

ニュージーランドの映画製作会社ウェタ・ワークショップ

ニュージーランドと言えば、映画好きにとってはある意味聖地かもしれません。2001年から上映が始まった「ロードオブザリング」の3部作は、1980年代後半からウェリントンで活動してきた、ピーター・ジャクソン監督の大ヒット作。2012年から上映が始まった「ホビットシリーズ」も、ニュージーランドで撮影されました。

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ウェリントンの空港のロビーには、大鷲グワイヒアに乗り杖を持ったガンダルフが勇壮に迎えてくれました。空港の正式名称はウェリントン国際空港ですが、そのビルには「Middle of Middle Earth」と書かれていて、「中つ国の真ん中」と盛り上げてくれます。

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映画の街ウェリントンにあるウェタ・ワークショップ社は、世界中の映画作品に対してデザインと美術を提供する企業。ピーター・ジャクソン監督作品の美術も担当してきたリチャード・テイラーとその妻タニアが経営しています。

いよいよウェタ・ケーブへ

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ウェタ・ワークショップ社は、ウェリントン郊外にあります。作業を行うための広い工房となっている建物や、一見一般の住居に見える建物にも事務所があったりするそうで、一つの大きなビルというわけではないんです。

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その一角にあるのが、ウェタ・ケーブ。ウェタが携わってきた映画美術の一部が展示されていて、グッズも販売されています。入り口にはトロルが。気分が盛り上がってきます。

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実際に映画に使われた美術(セット・大道具・小道具)の一部が展示されています。こちらはホビットの足。身長が低い設定なので、足の比率を人間より大きくしたんでしたよね。

ウェタ・ケーブ・ワークショップ・ツアー

ウェタ・ケーブ・ワークショップ・ツアーは、実際に映画美術の製作が行われている建物の中を見学できるというウォーキングツアー。ツアー最後のスペース以外では、写真・ビデオの撮影は禁止されています。

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(c)Weta Workshop

実際に作業している人たちをガラス越しに見ることができたり、映画で使用された美術を手に取ることができたり。まさに映画ファンにとっては感動の体験です。

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ツアー最後には、ミニチュアの建物を調整する仕事も見ることができます。この部屋は撮影可能でした。

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また、サンダーバードに特化した作業スペースがある建物も見学可能。新しいテレビシリーズがどのように作られていったのかを知ることができます。実は、オリジナルのサンダーバードのテレビシリーズはイギリス出身のリチャードにとっても、ピーターにとっても少年のころの憧れの作品だったとのこと。それを21世紀になってからリメイクできたなんて素敵なことですよね。

日本人クリエーター大橋 マサ氏にインタビュー

大橋さんはそのウェタ・ワークショップ社の美術製作を担当するアーティスト。ウェリントン空港に展示されていた巨大なゴラムのフィギュアを作ることからウェタでのキャリアが始まりました。これまでにウェタが作った映画美術に多くにかかわっています。

ウェタ・ワークショップ社で働くアーティスト大橋 マサさんは、子供のころから映画美術、特に特殊メイクに興味があり、大学で学んだ後25歳の時にニュージーランドに渡ったそうです。両親との約束は30歳までに形にすること。できなければ日本に帰って就職することになっていたそうです。

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ニュージーランドに来てから、レストランで働きながら自分の作品を作って、履歴書と一緒にあちこちに送ってみたもののなかなか思うようにいかず、30歳になる2か月前にホビットに関連する仕事を得るというチャンスに恵まれたそう。その後ウェタに所属して、多くの作品に携わることになり、今も大作2本に参加しています。

「ニュージーランドが活動のベースですが、イギリス、アメリカ、中国、オーストラリア、日本などにも旅に出ます。自分の作品作りのためです。」という大橋 マサさん。ウェタでの活動だけに満足することなく、自分にしか作れない作品を生み出すための個人的な創作活動も積極的に続けています。

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「日本を出て、外から見るともっと日本のことがわかり、自分の幅が広がったと実感できた。これからもっと拡げられると思う。あたって砕けろです。」と、日本を出て旅をする勇気の大切さを語ってくれました。

[WETA Workshop]
[100% Pure New Zealand]

[Photos by Atsushi Ishiguro unless otherwise attributed.]
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