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【追悼特集その3】世界的DJ・音楽プロデューサーAviciiの苦悩と活動の変化、そして突然の死

【追悼特集その3】世界的DJ・音楽プロデューサーAviciiの苦悩と活動の変化、そして突然の死
J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。5月2日(水)のオンエアではLicaxxxと一緒に、急逝したAvicii(アヴィーチー)について語りました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。先週は4月20日(金)に28歳の若さで亡くなった、世界的DJ・音楽プロデューサーのAviciiを追悼特集しました。3回目となるこの日は、栄光の裏で大きくなるAviciiの苦悩と活動の変化、突然の死についてフォーカスしました。

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Aviciiは16歳で音楽制作ソフトに出会い没頭。ダンスミュージックを制作し、自分の寝室から次々とネットに作品を発表していきます。19歳でレーベルと契約。22歳で発表した楽曲『Levels』は世界各国でトップ10に入る爆発的ヒットソングになり、グラミー賞「最優秀ダンス・レコーティング賞」にもノミネートされました。

その後、ものすごいスピードでスターへの階段を駆け上がっていったAvicii。音楽制作を始めて6年で、数十万人を動員する大型フェスに全てヘッドライナーとして出演。プライベートジェットで世界中を飛び回る世界的スーパースターDJに上り詰めていきます。

しかし、殺人的なスケジュールと仕事量、取り巻く環境の変化にAviciiの心と体は悲鳴をあげます。もともと内向的な性格だったAviciiは、人前に出るときの緊張を和らげるためにアルコールの力に頼るようになっていきました。

Aviciiは2016年3月29日に自身のオフィシャルサイトとフェイスブックで、2016年をもってライブ・ツアーなどのDJ活動から引退すると発表。活動休止直前の6月には、最初で最後となる来日公演で待望の初来日を果たし、2016年8月にスペインのイビサ島でおこなわれた自身のレギュラーイベントを最後にライブ活動を引退しました。

ドキュメンタリー映画『AVICII: TRUE STORIES』で、彼はこう語っています。

Avicii:巨大になりすぎたプロダクションによって、手に負えない人生に押しつぶされるようになってしまったんだ。「ライブをやめたい」と言ったときには、みんなが反対した。だけど、僕は何度もみんなに言ったんだ。「もうプレイはできない。僕は死んでしまう」って。

16歳でダンスミュージックを作りはじめ、25歳で世界の頂点に上りつめ、26歳でライブ・DJ活動から引退したAvicii。その後は音楽フェスティバルやイベントに一切その姿を見せることはなく、音楽をはじめたときと同じように自宅での音源制作に戻っていきました。

■表舞台からの解放、新たな音楽

表舞台から解放されたAviciiは自分の好きな環境で好きな音楽を作るために、イタリアのトスカーナ州にあるブドウ園に自分のスタジオを建設。太陽の下、健康的な環境で楽曲制作に専念していきます。マネージメントとレーベルを変え、まず3枚のEPをリリースする計画を立てたAviciiは、2017年8月にEP盤『Avīci (01)』をリリース。

新しい音楽とともに再始動したAviciiのオフィシャルホームページには、彼からファンへのメッセージがありました。

Avicii:きっとみんな人生とキャリアのなかで、自分にとってなにが大事なのか気づくときがあると思う。おれにとっていちばん大事なのは音楽を作ること。おれはそのために生きているし、生まれてきたと思っている。ライブパフォーマンスをやめると宣言したが、Aviciiはまだ死んではいない。おれはライブよりはスタジオでコツコツ音楽の制作に集中したいと思っただけ。それがおれにとってもやりがいがあるから。新たなAviciiのはじまりだ。みんな気に入ってもらえるといいな。

また『Avīci (01)』のリリース後におこなわれたインタビューでAviciiは、こう語っています。

Avicii:5、6年前からEDMは飽和状態になってきた。あの頃から金が全てになったんだ。その頃からおれはEDMとの関わりを持ちたくない、と思うようになったんだ。

ツアーのプレッシャーから解放され、健康的でリラックスした環境で制作された新しいAviciの音楽は希望に満ちあふれていました。このあと2枚のEPをリリース。さらにニューアルバムをリリースすると発表。Aviciiのインスタグラムには、スタジオでニューアルバムの制作に打ち込んでいる様子がひんぱんにアップされ、世界中のファンが彼の新作を心待ちにしていました。

しかし、バケーション中だったAviciiは、4月20日(金)、オマーンのホテルの部屋で遺体で発見され、28歳で突然この世を去りました。

Aviciiがブレイクするきっかけになった楽曲『Levels』から長年にわたり、彼のA&R担当だったGeffen Records社長のNeil Jacobsonはインタビューで、こう答えています。

Jacobson:彼はやる気で満ちあふれていた。すごく気合いが入っていた。1カ月間集中的に仕事をしていたこともあった。彼が亡くなる2日前にもニューアルバムについて話したばかりだった。彼は16時間ぶっ通しで仕事をしてしまったりするから、終了時間を設定しなければならなかった。「もういいだろう、寝なよ。休みなよ」ってね。これはまさに悲劇だ。

訃報のニュースが流れてから、世界中のDJやプロデューサーがAviciiの思い出やメッセージを投稿しました。シーンに偉大な功績を残していった孤高の天才プロデューサー、Aviciiの人生。みなさんにはどのように映ったでしょうか。

「FEATURE TOPICS」では5月3日(木)までAviciiを追悼特集します。ぜひお聴きください。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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